出だし6ホール4バーディの追い上げから…石川遼「悔やむのはきょうではないかな」
◇国内男子◇中日クラウンズ 最終日(4日)◇名古屋GC和合C(愛知)◇6557yd(パー70)◇晴れ(観衆6320人)
2010年大会覇者の石川遼は通算2アンダー14位と優勝争いに絡めず、13回目の「中日クラウンズ」を終えた。
朝からチャージの予感も漂った。1番でしっかりチャンスを生かし、2番(パー5)ではセカンドを右のサブグリーンにミスしたが、ドロップしてからのチッピングが秀逸。ヘッドを加速させたままボールを拾ってフワリと上げ、ピンまでひたすら下るラインを2.5mのオーバーにとどめて2連続バーディとした。
3番は左ラフからしなやかに振ったセカンドで手前ピンのさらに手前、狭いエリアに落として好機を演出。しっかりフックする2.5mが惜しくも外れた後、ティショットで1Wを握った5番は左のセミラフからタップインバーディ。6番も獲って出だし6ホールで4つ伸ばし、最終組のスタート前に首位と3打差まで迫った。
右のガードバンカーから必死のパーを拾った7番(パー3)も、目の前の土手を越えたエッジのギリギリに落とすショートゲームスキルを見せたが、結果的にスコアはここから停滞した。「6番、7番くらいから風も吹いてきて、すごく難しくなった。(タフなのは)全員同じかなと思ったけど、それでもあとひとつ、ふたつはいいスコアで上がれたんじゃないかな」と振り返る。
とはいえ、4日間で最も良かった「67」。後半17番(パー3)のボギーを除けば、我慢強いラウンドができた感覚もあるだけに「きょうよりも、最初の3日間の方がもったいないミスが多かった。悔やむのはきょうではないのかな」と言った。
「58」という2010年大会の強烈な成功体験はレアケースとして、よく知る和合で「外しちゃいけないところに外して、難しいバンカーとかアプローチを残すことが多かった」という3日間で首位と7ストローク離され、この日は31位からのスタート。ショットの状態に4日間で大きな変動はなく、クラブ選択や風を読んでタイミングを合わせるジャッジの部分に突き詰める余地があると話す。
次週は日本開催のアジアンツアー「インターナショナルシリーズ ジャパン」(8日~/千葉・カレドニアンGC)に出場。「練習で(数をこなして)良くしていく部分と、試合の中でしか良くしていけない部分をしっかり分けて、来週もトライしていきたい」と、スキのないゲームメークを自らに求めた。(愛知県東郷町/亀山泰宏)