米国際開発庁、上級職員が相次ぎ休職-マスク氏チームとの確執も
Alberto Nardelli
- 機密情報へのクリアランス資格を欠くと主張し、アクセスを拒否した
- 「常軌を逸した過激な連中が運営してきたが追い出す」とトランプ氏
米国際開発庁(USAID)のセキュリティー担当上級職員らは、イーロン・マスク氏率いる新組織「政府効率化省(DOGE)」チームによる機密情報システムへのアクセスを拒否し、その後休職扱いとなった。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
関係者によれば、セキュリティー担当者らはDOGEのチームスタッフについて、情報閲覧に必要なセキュリティークリアランス(機密情報へのアクセス資格)を欠き、アクセスを拒否する法的義務があると主張した。トランプ大統領は2日、この状況を巡る質問に対し、「常軌を逸した過激な連中によって運営されてきたが、彼らを追い出す」と語った。
マスク氏もこれより先、USAIDを「犯罪組織」と批判した。非難の集中砲火はそれ以前から続き、米国が資金を拠出する対外援助がほぼまひ状態に陥った。トランプ大統領は先月、対外援助の停止と再検討を命じる大統領令に署名した。
先週から週末にかけ、USAIDのウェブサイトはオフラインとなり、キャリア幹部の大多数に相当するワシントンオフィスの50人余りが最近休職扱いとなった。さまざまな国やデバイスからUSAIDのサイトにアクセスしようとしたところ、ネットワークエラーや空白ページが表示された。
トランプ氏が昨年12月にDOGEに加わると述べていたケイティ・ミラー氏は「いかなる機密情報にも相応のセキュリティークリアランスなしにアクセスしていない」とX(旧ツイッター)への投稿で反論した。