ビットコイン史上最高値圏で注目すべき3つの重要水準(CoinDesk JAPAN)

ビットコイン(BTC)が史上最高値付近の未知の領域で取引される中、トレーダーらは次に何が起こるかの手がかり、特に価格が引き付けられたりレジスタンスとなったりする可能性のある重要な水準を探しているのかもしれない。 ここで注目すべき3つの重要水準を挙げる。

この水準は、7月中旬から形成されてきたレンジ拡大パターンの上限を表している。7月15日と8月14日のそれぞれの高値を結ぶトレンドラインがレジスタンスとなる可能性がある。 この水準からの反転は、8月3日と9月1日のそれぞれの安値を結ぶトレンドラインで示されるレンジ下限に向けた調整的な反落を引き起こす可能性がある。

アンバーデータ(Amberdata)が追跡しているデリバティブ取引所デリビット(Deribit)に上場するオプション取引の状況を見ると、拡大するレンジからブレイクアウトした後は、本記事執筆時点でマーケットメーカーがネットロングガンマポジションを持っている13万5000ドルに焦点が移ることが読み取れる。 マーケットメーカーがネットロングガンマの状態であれば、全体としてマーケット・ニュートラルなエクスポージャーを維持するために、市場の方向性に逆らって取引を行う傾向がある。下がれば買い、上がれば売るということだ。他の条件が同じであれば、こうしたヘッジ活動は価格変動を抑制する方向に働く。 つまり、13万5000ドル水準は上昇局面でレジスタンスとして機能する可能性がある。

最後に、重要な水準として際立っているのは14万ドルだ。デリビットのデータによれば、権利行使価格が14万ドルのコールオプションは同取引所で2番目に人気があり、20億ドル(約2900億円、1ドル145円換算)を超える想定未決済建玉を抱えている。 想定未決済建玉とは、ある時点で有効または未決済のオプション契約数をドル換算した金額を指す。 未決済建玉が大規模に集中している水準は、磁石のように機能することが多く、原資産価格をその水準へ引き寄せる。コールオプションの未決済建玉が多いということは、現物価格がその水準近くに到達する、またはそれを上回ると多くのトレーダーが予想していることを示唆する。 同時に、これらのコールオプションを売った投資家(多くは大手機関投資家)は、価格を権利行使価格以下に抑える動機を持つ。こうした投資家によるその水準付近のヘッジや取引活動がレジスタンスを生み、価格のブレイクが難しくなる可能性がある。 |翻訳・編集:林理南|画像:CoinDesk|原文:Bitcoin at Historic Highs: 3 Critical Levels to Watch Now

CoinDesk Japan 編集部

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