ドジャース、延長十八回の死闘を制してWSを2勝1敗と勝ち越し 大谷翔平が歴史的活躍
サヨナラホームランを放ち喜びを爆発させるドジャースのフリーマン/Brynn Anderson/AP
(CNN) 米大リーグのワールドシリーズ(WS)第3戦が27日、ロサンゼルスのドジャースタジアムであり、ドジャース(ナショナル・リーグ)がブルージェイズ(アメリカン・リーグ)を延長十八回の末に6―5で下し、シリーズの対戦成績を2勝1敗とした。
激しいシーソーゲームとなったこの試合、ドジャースの大谷翔平が歴史的な活躍を見せた。大谷は4打数4安打3打点と、3度の最優秀選手(MVP)受賞者にふさわしい存在感を示した。本塁打は2本。出塁9度という驚異的な数字も残した。
最終的に試合を決めたのは、2024年のワールドシリーズMVP、フレディ・フリーマンのサヨナラ本塁打だった。
トロントの先発マックス・シャーザーは、史上初めて4球団でのワールドシリーズ先発登板を果たした投手となり、歴史に名を刻んだ。
試合は、二回裏にロサンゼルスのテオスカー・ヘルナンデスがシャーザーからソロ本塁打を放ち、ドジャースが1―0と先制。
続く三回、大谷がシャーザーの速球を捉え、推定飛距離389フィート(約119メートル)の本塁打を放ってリードを2点に広げた。
四回表にブルージェイズのアレハンドロ・カークが3ランを放ち逆転。さらにアンドレス・ヒメネスの犠牲フライで1点を加えた。
ドジャースは五回裏に反撃。大谷とフレディ・フリーマンの適時打で4―4の同点に追いついた。
七回表、ブルージェイズはボー・ビシェットが一塁線へ鋭い打球を放つと、走者のウラジーミル・ゲレロ・ジュニアが激走し、捕手のタッチをかいくぐって本塁へ滑り込み、5―4と再び勝ち越した。
しかしその裏、大谷が再びチームを救った。七回裏にこの試合2本目となる本塁打を放ち、5―5の同点となった。
大谷はこれで4本目の長打を記録し、1906年にシカゴ・ホワイトソックスのフランク・イズベルが樹立したWS記録に並んだ。また、一つのポストシーズンで3度の複数本塁打試合というメジャー新記録も樹立した。
九回裏、ブルージェイズは、大谷にさらなる打撃を許さぬよう申告敬遠を選択。大谷は次の打者の際に二盗を試みた際、タッチアウトとなった。
両軍とも得点できぬまま延長十八回に突入。2018年のワールドシリーズ第3戦と並ぶ最長試合となった。
第2戦で完投した山本由伸が十九回に備えてブルペンで肩を温め始めたそのとき、フリーマンがセンターへサヨナラ本塁打を放った。
試合時間6時間39分の死闘を制し、スタジアムの5万人超の観客が喜びに沸いた。
両チームはおよそ17時間後、28日の第4戦で再び顔を合わせる。
第4戦の先発が予定されている大谷は休息時間が限られそうだ。それでも、大谷はポストシーズンの歴史に新たなページを刻んだ。プレーオフで1試合に9度出塁したのは史上初。これまでの最多記録は6度だった。大谷はこの日、4打数4安打の後、4申告敬遠、1四球だった。
ドジャースは第4戦を有利な立場で迎える。過去のWSでは、最初の2戦を1勝1敗で分け合った場合、第3戦を制したチームが67%の確率で優勝している。