【○虎将トーク】阪神・藤川監督、サヨナラ機演出の糸原は「気持ちのすわった打席」出番が変わっても「ぐっとこらえて」
(セ・リーグ、阪神1xー0DeNA=延長十一回、9回戦、阪神4勝3敗2分、27日、倉敷)阪神が今季初のサヨナラ勝利で首位を堅持。両軍無得点で迎えた延長十一回、代打糸原健斗内野手(32)の中前打、近本光司外野手(30)の二塁打、中野拓夢内野手(28)の申告敬遠で無死満塁とし、森下翔太外野手(24)が押し出し四球を選んだ。岩貞祐太投手(33)が今季2勝目。才木浩人投手(26)は6回⅓を投げ、得点を許さなかった。佐藤輝明内野手(26)は2022年10月2日ヤクルト戦(甲子園)以来の「右翼」に入って2安打。森下は23年7月29日広島戦(甲子園)以来の左翼に就いた。貯金を今季最多タイの「7」とした藤川球児監督(44)の主な一問一答は以下の通り(成績=26勝19敗2分、観衆=3万0434人)。
★テレビインタビュー編
ーー見事なサヨナラ勝利
「岡山で最終的に勝つことができたので明日、甲子園に気持ちよく帰れるので、岡山のファンの声援のおかげで最後にボールをもらえたと思えますから、本当に感謝をしたいですね」
ーー監督就任後初のサヨナラ勝利
「現役の時はリリーフでしたから、よくサヨナラ押し出しは見てきたんですけど、最初のサヨナラがそれで、リリーフ陣がつないできて、守る方も守りながらで、タイガースらしいサヨナラのシーンだったな、と思いましたね」
ーー年に一度の倉敷でのゲームで、いい雰囲気だった
「そうですね、ライトに佐藤が入り、レフトに森下がいることで、ファンの方々も、ライトスタンドの方も、『佐藤』と呼ぶ声も多くて、佐藤は気にならないかな、とも思ったんですけど、やっぱり心強い選手で、みんな心強いですし、岡山のファンの方にも喜んでもらえたらよかったです」
ーー佐藤輝、森下のポジション変更は、いろいろなケースを試しながらか
「まあキャンプから常にやってきていますから、この形がどうなって行くかはわからないですけど、チームにとってベストな形と判断すれば、こういう形を取るのは当たり前ですね」
ーー両先発は素晴らしい投球をした。まずはバウアー
「本当に素晴らしかったですね。カーブもスプリットも非常に切れていましたから、ウチのバッターも手こずっていて、初回先頭が出て、そこからなかなか行かなかったですけど、本当に素晴らしかったですね」
ーー才木はよく無失点でしのいだ
「まあ気持ち一つかもしれないですね。彼らしいといいますか、今シーズンはそうですけど、なかなかうまくいかない。先頭打者だったり、投手に打たれたりとかあるんですけど、ホームを踏ませない。その気持ちは、火曜日を投げるエースとしてはチームにとっては大事な姿なので、才木らしいなと思います」
ーーリリーフ陣はパーフェクトリレー
「私が現役の時を思い出すような、毎日こういうゲームで。頭が下がるというところで、ベンチでも選手同士でも、リリーフ陣が頑張っている間にというところがあったので、チームが一つになれてゲームが行えている証拠。スクランブルで一つのゲームに臨んでいますから、それが最後、こちら側に運が向いたと」
ーー接戦を勝ち切るのは大きい
「その通りですね、記憶に残るか残らないか、わからないようなゲーム、どちらに星が転がるか分からないゲームを、引き分けであったり白星にすることができれば、結局、後半になった時に大きな差になって表れてくるので、みんなが分かっていますからね、丁寧に丁寧にやってくれています。白星で帰れるのは、本当にうれしいですね」
ーー28日は門別
「今日を取れたことで、門別も気持ちという意味では楽に、自分らしさを、ファームでやってきたものを磨きをかけて明日勝負する思いで来てくれると思いますから。若者らしいピッチングに期待して、ぜひ見てもらいたい」
★囲み編
ーー現役時代も経験してきたと、継投のイメージはしやすいか
「そうですね。そこに対してはあまりないですけど。こういうゲームになってきて、取れているということはチームにとって力に変わる。逆に取られる立場に回り続けるとチームが立ち上がることができないという意味では、名古屋でも取れてきたということも、自分たちのチームとしては、力に少しずつですけど、なっていってるんじゃないですかね」
ーー中継ぎが延長戦でも粘り強く戦えているのは
「まあ駒数はさらにほしいところですけど、新たに作り出さなければいけないんですけど、なかなか展開がないですからね、いる選手の中に時に別の選手を交ぜてというふうには思ってますけどね、はい」
ーー糸原の存在感
「ずっとですね。気持ちのすわった打席を毎打席送ってくれて。自分ではない打者が(代打の)コールされた時もぐっとこらえて、我慢強さというかチームに対する自分の立ち位置を見せるという意味では、グラウンド以外でも見えていますからね。練習から、そういうところはウソをつかないんだなと思いますね」
ーー接戦を勝つのは、しんどい部分もあるが。力に変わっている
「僕ですか? 全然しんどくないです」
ーーチームとしては
「勝つことによって、次にどうするかを考えた時にチームとして、前向きに考えられるので。負けてしまうと、ここをどうするかと補うことになるんですけど、勝っていくことで同じゲームの展開でも次はここをこうしようかとブラッシュアップできる。強みに小さく変わっていくという風に表現をしたんですが、負けるとどうしても補う作業になるので、追われますよね。明日も前向きにゲームができるのは、みんなで最後、塁を埋めて、一つ(本塁に)かえってきた結果として、それだけが残るんですが、チームとしては新しく迎えられるんで、甲子園でまたみんなに頑張ってもらいます」