朝イチ好発進の“代償” 西村優菜はブヨに刺されながら5戦連続予選落ちをストップ

◇女子メジャー第3戦◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 2日目(20日)◇フィールズランチ イースト (テキサス州)◇6604yd(パー72)

西村優菜は初日午前7時のトップスタートで1アンダー「71」で回り、今季最高7位につける好発進を決めた。「でも、朝イチの練習場で虫がすごくて…」。虫に刺された痛々しい跡の数々は“代償”とでも言うべきか。

ひときわ大きく、赤く腫れあがっているのはブヨに刺された箇所。右の前腕部、ひじに近いところが最も大きな被害だった。アームカバーをしていても分かるほど腫れて盛り上がっている部分を指し示して「これ、ひじじゃないんです。ホントのひじはこっち」と冗談めかすが、患部の痛みはプレーの集中を阻害するレベルで悩ましかった様子。

そして、午後組での2日目も試練の18ホールとなった。前半12番、セカンドで最も嫌う右への大きなミスが出てボギー。「そこからやっぱり怖さが出てしまった」。13番(パー3)のティショットも右に飛び、後半5番からの2連続ボギーも1Wショットの右ミスだった。5ボギーのうち、「“普通に”ボギーを打ったのは、ジャッジミスをした16番だけ」。ここまでのシーズンで散々付き合ってきた悩みは簡単に晴れない。

バーディを奪えないままじりじりと後退していく中でも「77」で何とか踏みとどまった。ティイングエリアが渋滞してかなりの待ち時間が発生した7番で気持ちをフラットに戻すことを意識。「(待ち時間も)ちょっと暑すぎましたけどね」と笑いながら、ここまで5試合連続で予選落ちを喫して迎えたメジャー第3戦を4日間プレーできるのがうれしい。

ポイントランキング137位に沈む西村にとって、今週はメジャー第4戦「アムンディ エビアン選手権」(7月10日~/フランス・エビアンリゾートGC)の出場権獲得に向けても大きな意味を持つ。「エビアンとか、この先が見えている中で、絶対に通らなきゃチャンスはないと思いながらの通過だった。あと2日間、スコアを戻すチャンスがある」と前を向く。

「(ショットのミスを)だいぶ引きずらずにはできるようになってきた。あともう1歩、2歩…いや3歩かなと思います(笑)」。貪欲さが出てきたのも、状態が上向きつつある証拠だ。(テキサス州フリスコ/亀山泰宏)

2025年 KPMG全米女子プロゴルフ選手権 2日目 西村優菜 ハイライト

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