近藤真彦監督"9年ぶり"勝利に「よっしゃぁぁ」!!! ZもGT

 9年ぶりにスーパーGT GT500クラスで優勝をしたKONDOレーシング24号車。近藤真彦監督も思わず絶叫した大接戦だが、同じくKONDOレーシングでGT300クラスに参戦している「リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R」も殊勲の2位。日産販売会社のメカニックと、日産自動車大学校の学生が見守るなか、秋風が吹く東北にアツい熱気が訪れた!!!

文:ベストカーWeb編集部/写真:SPJ-JS、塩川雅人

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日産メカニックチャレンジをサポートする日産自動車大学校の学生は、56号車を支える横浜ゴムのタイヤサービスを見学

 すっかり秋風が吹いて、少し肌寒さすら覚えたスーパーGT SUGOの予選日。56号車は89kgのハンディウエイトを積む厳しい戦いになっていた。例年であれば重かろうが速い56号車なのだが、燃料リストリクターなどもありなかなか上昇気流に乗れない展開が続いていた。

 予選はQ1はJ.P.オリベイラ選手、そしてQ2は平手晃平選手が担当し結果は7位。一見すると「悪くはないけど……」という順位だが、チームからすれば目標どおりだったという。

「やはり重いマシンですし、シングルスタートを目標にしていました。だからこの結果は満足しています」とチーム関係者は語る。

 下位からの怒涛の追い上げという展開が多かった今シーズンの56号車だけに、SUGOでのレース展開は波乱になりそうな予感だった。

56号車の勢いが戻ってきた

 決勝がスタートして56号車は9周目で3位まで順位を上げる。「このままいけば」と予感させる展開だったのだが、その後はFCYやクラッシュによる赤旗中断など荒れた展開となってしまった。

 56号車のドライバーはふたりとも猛プッシュしていたので、3位になった時はピット内からも大きな歓声が上がった。狭いSUGOだけにウエイトはきっちり効いてしまうのだが、それでも56号車の走りは鬼気迫るものがあった。

 赤旗中断は約1時間続き、レースの最大延長時間16時30分が迫る。16時過ぎにレース再開となったが、最終ラップまでつかず離れずのレース展開となる。

 結果は2位。外野からすれば「万全の結果」と感じていたのだが、チームとしてはFCYや赤旗中断などの外的要因がなければ優勝を狙えたという。それでも次戦オートポリスではハンディウエイトが半減、そして最終戦もてぎではウエイトがなくなる。

 そうなると今回のSUGOできっちり2位でポイントを獲得できたのはチーム戦略にとっては大きなものだろう。

「よっしゃぁぁーーー!!!」と絶叫の近藤監督

 そして今回のSUGOはKONDOレーシングにとっても記念すべき1戦となった。56号車と共にKONDOレーシングから参戦しているGT500の24号車「リアライズコーポレーションADVAN Z」。なんと9年ぶりに勝利を掴み取ったのだ。

 ピットで戦況を見守る近藤監督と松田次生選手。刻々とレース終了の16時30分が迫る。2位を走る24号車はトップを走る39号車を射程圏内に収める。

 39号車はかつてKONDOレーシングでの経験もあるサッシャ・フェネストラズ選手のドライブだったが、24号車も若武者の名取鉄平選手がグイグイ攻める。そして16時30分を迎える。ファイナルラップでついについに24号車がトップに躍り出た。

ニスモの真田社長がピットを訪れ熱い握手を交わした。近藤監督、止まらない大歓喜

 その瞬間に近藤監督は飛び跳ね「よっしゃゃゃゃあ」とガッツポーズ。感極まる松田選手と共に関係者と熱い抱擁を交わす近藤監督。ニスモの真田裕社長、ニスモ総監督の木賀新一氏とも熱い握手を交わしメカニックも走って飛び出すほどだった。

 近藤監督はGT300の56号車のチェッカーを見守り、ピットレーンに走り出した。「皆さんお待たせしました!」というインタビューの第一声が本心だろう。

 KONDOレーシングにとって今年のSUGOは忘れ難い一戦になったに違いない。サーキットでしか得られない体験、経験がギュッと詰まったSUGOは、チームを支えた日産販売会社のメカニック、そして日産自動車大学校の学生にとっても忘れられないものになったはずだ。

9年ぶりの勝利はとてつもなく嬉しいことだろう

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