日米関税交渉は不安だらけ なぜ赤沢再生相が選ばれたのか 役者の違いは明らか 花田紀凱 花田紀凱の週刊誌ウォッチング(1023)

日米関税協議に先立ち会談した赤沢亮正経済再生担当相(左)とトランプ米大統領 (内閣官房のホームページから)

トランプ米大統領に対する赤澤亮正経済再生担当相。

横綱と幕下、役者の違いは明らかで、初会談後、ほっとした顔で記者会見に応じている赤澤再生相を見ていると、つくづく情けなくなる。

『週刊新潮』(4月24日号)は<石破官邸の内情はお寒い限り>と断じた。

「予測不能なトランプに石破官邸は脆弱すぎる 不安だらけの日米関税交渉」6ページ。

<米政権内からは「赤澤? Who?(だれ?)との声も聞こえてくる」>

自民党内では茂木敏充前幹事長や加藤勝信財務相などを推す声が上がっていたというが、なぜ赤澤再生相が選ばれたのか?

<「赤澤氏が自ら米国との交渉窓口に名乗りを上げたと聞いています。石破首相も唯一と言っていい側近ですからやりやすいと考えたのでしょう(中略)外交交渉の経験はほとんどありません」(自民党関係者)>

しかも、赤澤再生相の<〝パワハラ体質〟はかねて有名>なのだという。

『新潮』のいうとおり、日米交渉、まさに不安だらけだ。

『週刊現代』(4/28)は「トランプ関税戦争で世界大恐慌がはじまった」。

不記載問題で不当な1年の〝謹慎処分〟が明けた西村康稔元経産相が、

<「事態を打開するためには、トップ同士の会談しかないと考えています(中略)両首脳間の信頼関係を強固にすることが必要」>。

高橋洋一氏(嘉悦大教授)は石破茂首相の弱腰にあきれる。

<「なぜ報復に出ないのか、意味がわかりません。相手が関税をかけたら、交渉のきっかけを作るために報復する。これが外交の作法(中略)早く報復に動かないと交渉になりません。これからは、どんどん米国に付け入られることになるでしょう」>

『現代』、「台湾有事 いまそこにある危機」19ページは隔週化の強みを生かした好企画。ただし、タイトルが陳腐。

久々に〝文春砲〟が炸裂して、『週刊文春』(4月24日号)「ニュース7畠山衣美アナが溺れたNHK略奪不倫」。

<次期エースの女子アナ>が妻子ある同僚と同棲、北海道不倫旅行と、ま、ひどいものだが、こんなネタに全力投球の『文春』も情けない。

(月刊『Hanada』編集長)

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