下重賢慎の好投や序盤の猛攻で8連勝 14日の決勝戦へ弾みをつける
試合レポート
9月13日、「ラグザス presents 第32回 WBSC U-18 野球ワールドカップ」(沖縄県で9月14日まで)のスーパーラウンド最終戦が行われた。すでにスーパーラウンド首位での決勝進出を決めていた侍ジャパンU-18代表は沖縄セルラースタジアム那覇でチャイニーズ・タイペイと対戦。9対1で快勝し決勝戦へ弾みをつけた。
ここまで終盤の粘りが顕著な侍ジャパンだったが、この日は初回から猛攻を仕掛けた。失策でもらったチャンスで、阿部葉太(横浜)と奥村凌大(横浜)の連続二塁打で2点を先制。 2回には、横山悠(山梨学院)、坂本慎太郎(関東第一)の安打、岡部飛雄馬(敦賀気比)のバント安打で満塁のチャンスを作ると、暴投と藤森海斗(明徳義塾)のセンター前安打で3点を追加し相手先発のチャン・イーアンをノックアウト。代わったホー・ホワからも高畑知季(東洋大姫路)と阿部の連打で再び満塁とすると、奥村凌大の犠牲フライ、為永皓(横浜)と横山が連続タイムリーを放ち、この回一挙7点のビッグイニングを作った。
3回以降は相手投手陣から得点を奪えなかったものの、侍ジャパンの投手陣が相手に反撃の糸口さえ与えない。この日が誕生日の先発左腕・下重賢慎(健大高崎)が内野安打2本のみの3回無失点に抑えると、4回以降は辻琉沙(履正社)、中野大虎(大阪桐蔭)、今大会初登板の坂本と繋いで、押し出しの1失点のみに抑えて試合終了。 前日に90球を投じた森下翔太(創成館)を除いた全投手が、決勝戦で登板できる球数にとどめて継投しながらも、相手を寄せ付けなかった。
いよいよ迎える決勝戦。大会連覇を目指し14日16時から沖縄セルラースタジアム那覇でスーパーラウンド2位のアメリカと戦う。予告先発は末吉良丞(沖縄尚学)。地元の大声援も味方に、全員で頂点を目指す。
監督・選手コメント
小倉全由監督
「試合前は力を抜かないように伝えました。下重は明日も投げられるように代えました。(3試合連続2安打の阿部について)大きいですよね。心強いです。(アメリカ戦に向けて)なかなか打てないかもしれませんが、エンドランやセーフティーバントなどこちらから牽制していくような野球をしていきたいです」
下重賢慎(健大高崎)
「全勝で決勝に行こうと思っていたので勝つことができて良かったです。走者を出しましたが粘ることができました。18歳の最高のスタートになりました。20人全員で優勝できるよう頑張りたいです」
坂本慎太郎(関東第一)
「みんなが声をかけてくれて楽しいマウンドでした。岡部がエラーしたけど、自分が打てなかったりエラーしたりした時に岡部がフォローしてくれたので、今度は自分がカバーしようと思いました。決勝でも今までやってきたことを続けて、役割をしっかり果たせるよう、気持ちで負けないようにしたいです」
阿部葉太(横浜)
「早い段階で先制したかったので、走者をかえそうと思いました。オープニングラウンドでは結果を出せなかったので、スーパーラウンド以降は自分のバットで勢いづけようと思っていました。最高のチームに仕上がったので最高の結果にしたいです」