仏大統領「米中分裂が最大のリスク」、インド太平洋との連携強調
フランスのマクロン大統領は30日、世界の2大経済大国である米中の分裂こそが現在世界が直面している主要なリスクであるとの認識を示し、フランスとインド太平洋諸国の間で新たな連携を築く必要性を強調した。(2025年 ロイター/Edgar Su)
[シンガポール 30日 ロイター] - フランスのマクロン大統領は30日、世界の2大経済大国である米中の分裂こそが現在世界が直面している主要なリスクであるとの認識を示し、フランスとインド太平洋諸国の間で新たな連携を築く必要性を強調した。
マクロン大統領は、シンガポールで行われたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)の演説で、「フランスは米国の友人であり同盟国である。また時に意見が合わず競い合うこともあるが、中国は友人であり、協力関係にある」と強調。
「行動の連携が必要な時代が到来しており、共に行動できる国々がその実現に向けてあらゆる手段を自らに与えることが求められている」と連携強化を求めた。
マクロン氏は、アジアと欧州は世界秩序の崩壊を防ぐという共通の利益を持っているとの考えも示した。
さらに、米国と欧州がウクライナにおけるロシアの戦争を終結させることができなければ、インド太平洋地域における信頼性にも影響が出るだろうと警告。中国が台湾への圧力を強めていることを念頭に「ロシアがいかなる制限も制約もなく、国際秩序からのいかなる反応もなくウクライナ領土の一部を奪うことが許されると考えると、台湾では何が起きるだろうか」と述べた。
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