太陽以外の恒星で発生した「コロナ質量放出」を初検出か 生命居住可能性にも影響
ASTRON=オランダ電波天文学研究所のJoe Callinghamさんたち研究チームは、約130光年先の赤色矮星「StKM 1-1262」で発生したコロナ質量放出を検出したとする研究成果を発表しました。 研究チームは、ASTRONが運用する電波望遠鏡「LOFAR(Low Frequency Array)」によって2016年5月に検出された、StKM 1-1262の電波バーストに着目。 ESA=ヨーロッパ宇宙機関のX線宇宙望遠鏡「XMM-Newton」が2006年6月に偶然取得していたものも含むStKM 1-1262のこれまでの観測データを使用して、温度・自転・X線強度といった星の特性を踏まえた分析を行いました。 その結果、LOFARが検出したバーストは太陽で観測されるII型バーストに似ていることがわかりました。II型バーストは、太陽のコロナ質量放出にともなって発生することが知られている電波バーストの一種です。 研究チームは分析結果をもとに、検出された電波バーストはStKM 1-1262の磁気圏から物質が完全に放出されない限り発生し得ない、言い換えればコロナ質量放出によって引き起こされた電波バーストだと結論付けました。他の恒星でもコロナ質量放出が発生していると推測されてはいたものの、明確に検出された事例は今までなかったといいます。
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