ディープシーク、後継AIモデル「R2」のリリース時期が未定に=報道
6月26日、生成人工知能(AI)モデル「R1」を1月に発表した中国の新興企業ディープシークは、梁文鋒最高経営責任者(CEO)が性能に不満を抱いていることから後継モデル「R2」のリリース時期が未定になっている。写真は同社のロゴ。1月29日撮影のイメージ写真(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
[26日 ロイター] - 生成人工知能(AI)モデル「R1」を1月に発表した中国の新興企業ディープシークは、梁文鋒最高経営責任者(CEO)が性能に不満を抱いていることから後継モデル「R2」のリリース時期が未定になっている。ニュースサイト「ジ・インフォメーション」が事情を知る2人の話に基づいて報じた。
ロイターは今年、5月のリリースを計画していると報じていた。R2は、R1より優れたAIコードと、英語以外の言語での推論を開発目標に掲げていた。
ジ・インフォメーションによると、ディープシークのエンジニアらは数カ月間にわたってR2の改良に向けて取り組んできた。しかし、ディープシークのAIモデルを法人顧客に提供している中国のクラウド企業の従業員は、米国による半導体の対中輸出規制の影響で中国では米半導体大手エヌビディアのサーバー用半導体が不足しているため、R2の迅速な導入は難しいかもしれないとの見方を示した。
ディープシークは、ロイターのコメント要請に直ちには応じなかった。
ディープシークは中国のいくつかのクラウド企業と接触し、導入するAIモデルの指針となる技術仕様を提供しているという。
R1を現在使っているディープシークのクラウド企業の大半は、エヌビディアが中国市場向けに設計したAI用半導体「H20」を用いている。
エヌビディアは、トランプ米政権が今年4月に発動した新たな半導体輸出規制により、中国市場でH20を販売できなくなった。
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