「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼稚園をロシアが攻撃 「惨劇の様子」を捉えた映像が話題に
ウクライナ東部ハルキウで幼稚園が攻撃を受け、ウクライナ政府は「ロシアによる攻撃」だと非難した。 【動画】「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼稚園をロシアが攻撃 「惨劇の様子」を捉えた映像が話題に ウクライナ緊急事態庁が公開した動画には、泣き叫ぶ子供たちが現場から救助される様子が映っている。救助隊員に抱えられた幼い子供は「ママ、ママ」と叫び、別の子供はおもちゃをしっかりと握りしめたまま避難している。 こうした中、ウクライナ戦争の終結を目指す第2回首脳会談の実現に向け、アメリカとロシアは足並みを揃えられずにいる。ドナルド・トランプ米大統領は、現在の前線での即時停戦を求めているが、ロシア側はこれを拒否している。 ウクライナと欧州諸国はトランプに対し、プーチンに和平を迫るため、より強い圧力をかけるよう求めている。彼らは「プーチンは外交ではなく、強硬な力にしか反応しない」と主張する。 ハルキウでの惨劇を機に、トランプが何らかの行動に出る可能性もある。過去にも同様の事件に激しく反発し、和平を目指す過程にあるにもかかわらず、戦争をエスカレートさせたとしてプーチンを厳しく非難してきた。
ロシアは22日未明、ウクライナに対して大規模な無人機・ミサイル攻撃を行い、ハルキウもその標的のひとつだった。ウクライナの発表によると、無人機攻撃の現場からは約50人の子供が避難し、1人が死亡、7人が負傷したという。 「小さな手が救助者たちにしがみついていた。現場では救助隊員が炎の鎮圧にあたっていた」と、ウクライナ外務省はXへの投稿で現場映像とともに伝えた。 「子供への攻撃にはいかなる正当性も存在しない。交渉の前に停戦が必要。このような攻撃の中で話し合うことは不可能だ。テロ行為を止めるには、EU、アメリカ、G7、そして平和を重視するすべての人々が、連携した行動と強力な制裁を講じる必要がある。国際社会は今すぐにでも対応すべきだ」
一方ロシア側は、ウクライナが民間人を攻撃し、死傷者を出していると非難している。 先週、ロシア外務省の報道官マリア・ザハロワは記者会見で、「ウクライナは民間施設への攻撃を続けており、ロシア市民を恐怖にさらしている」と述べた。彼女によれば、ウクライナによる砲撃や無人機攻撃で過去数日間に21人が死亡し、6人の子供を含む83人が負傷したという。 ロシア国防省は22日、こうしたウクライナ側の民間施設攻撃への報復として、自国の大規模攻撃を実施したと主張した。 同省はテレグラムへの投稿で、「長距離精密兵器による大規模攻撃を、地上および航空プラットフォームから実施した」と説明。攻撃には極超音速空中発射ミサイル「キンジャール(Kinzhal)」や無人攻撃機も使用し、ウクライナの軍需産業を支えるエネルギーインフラ施設を標的にしたという。 「攻撃は成功し、指定されたすべての標的に命中した」と同省は述べている。
シェーン・クロウチャー