日経平均は4日続伸、一時3万8500円 米中協議進展など好感
[東京 11日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比209円68銭高の3万8421円19銭と4日続伸して取引を終えた。米中協議の進展や米国市場での株高、為替の円安といった材料が重なり、2月21日以来となる3万8500円台を一時回復した。もっとも、買い一巡後は戻り売りに上値を抑えられ、伸び悩んだ。
日経平均は買いが先行し、一時318円高の3万8529円64銭円に上昇した。前日の米国株式市場でフィラデルフィア半導体指数(SOX指数)が上昇し、国内の関連株が買われて指数の押し上げに寄与した。
米中協議も投資家心理を支えた。ラトニック米商務長官は中国のレアアース(希土類)輸出規制を解消する枠組みで合意したと発表し、トランプ大統領が承認すれば新たな合意が実施される見通しだと明らかにした。
買い一巡後、日経平均は押し戻されて伸び悩んだ。市場では「関税の影響が判明して業績堅調が確認されるまで、さらに上方向は難しいのではないか」(三木証券の北沢淳商品部投資情報課次長)との声が聞かれた。
3万8000円から上は昨秋から半年程度もみ合った価格帯でもあり、累積の売買代金が多く戻り売りが出やすいとみられている。「戻り売りの消化には時間がかかるとみられ、当面は個別物色が中心になりそうだ」(北沢氏)という。
週末にメジャーSQ(特別清算指数)算出を控え、関連する需給の影響も意識された。
TOPIXは0.09%高の2788.72ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.09%高の1435.18ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆0483億9700万円だった。東証33業種では、値上がりはパルプ・紙や金属製品、サービスなど19業種、値下がりはその他製品や保険、非鉄金属など14業種だった。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.59%高の764.61ポイントと3日続伸した。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1139銘柄(69%)、値下がりは426銘柄(26%)、変わらずは64銘柄(3%)だった。
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