金(ゴールド)の買い手が戻ってきている。次に何が起きるかが、ラリーの行方を左右する可能性がある(海外)(BUSINESS INSIDER JAPAN)
金(ゴールド)投資家が2カ月間の資金流出を経て再び買いに転じ、反発に新たな勢いをもたらしている。欧州ファンドが回復をけん引する一方、北米の需要は比較的低調なままだ。サクソ(Saxo)は、欧米投資家が本格的に戻ってくることが金の上昇相場の真の試金石になると指摘する。 金(ゴールド)投資家が再び買いに転じており、金相場の反発に新たな勢いをもたらす可能性がある。 【全画像をみる】金(ゴールド)の買い手が戻ってきている。次に何が起きるかが、ラリーの行方を左右する可能性がある ワールド・ゴールド・カウンシル(World Gold Council)が先週発表したデータによると、世界の金価格連動型上場投資信託(ETF)は7月に30億ドル(約4800億円、1ドル=160円換算:以下同)の資金を集め、2カ月連続の流出に歯止めをかけた。保有残高は23メートルトン増加し、4068トンとなった。 「欧米の投資需要が回復し始めている兆候が、控えめながら見られる」と、ネット銀行グループ、サクソ(Saxo)のコモディティ戦略責任者オーレ・ハンセン(Ole Hansen)は11日のノートに記した。 金の現物価格は12日早朝、1オンス当たり約4400ドル(約70万4000円)で取引され、今月に入り約9%上昇しているが、1月下旬に記録した約5600ドル(約89万6000円)の過去最高値からは21%下落している。また、年初来では2%下落している。 ただし、回復は一様ではない。7月は欧州が主導し、金ETFは20億ドル(約3200億円)を集め、今年2番目に強い月間流入を記録した。一方で、北米の流入はわずか7100万ドル(113億6000万円)にとどまった。 これにより、潜在的に重要な需要源が傍観者にとどまっている状況だ。ワールド・ゴールド・カウンシルは北米の7月の資金フローを「慎重な回復」と表現しており、同地域は依然としてETFの資金流出超過を記録した唯一の地域となっている。 一方、アジアのファンドは7月に6億1600万ドル(985億6000万円)の金ETFを購入した。 投資家の回帰は、今年初めに金の相場が急転換したことを受けたものだ。1月に過去最高値まで急騰した後、債券利回りの上昇とドル高が投資需要を圧迫し、金は急落した。 この売りにより、ウォール街のアナリストたちは強気な価格予測の一部を撤回した。しかし、他の需要源は底堅さを維持した。欧米の資産運用会社が資金を引き揚げる中でも、中央銀行やアジアの投資家は金の積み増しを続けた。 欧米投資家が本格的に戻れば、市場に新たな需要の柱が加わる可能性がある。特に北米は、7月の小幅な流入を経て、まだ追いつく余地がある。 「需要の裾野は再び広がりを見せている」とハンセンは記した。
Huileng Tan