まるで本当に目の前に相手がいるかのように感じられる超リアルなGoogleの3Dビデオ会議技術を採用した「HP Dimension with Google Beam」が登場、65インチのライトフィールドディスプレイ搭載で価格は約360万円
現地時間の2025年6月11日、HPがバーチャルコラボレーションを次のレベルに引き上げるためのAI搭載の超絶リアルな3D動画コミュニケーションツールとして「HP Dimension with Google Beam」を発表しました。ヘッドセットやメガネ、ウェアラブル機器を必要とせず、実際に対面しているかのような没入感を実現することが可能な65インチディスプレイを搭載しています。
HP Dimension with Google Beam Takes Virtual Collaboration to the Next Level at InfoComm 2025 | HP® Official Site
https://www.hp.com/us-en/newsroom/press-releases/2025/hp-dimension-with-google-beam-at-infocomm-2025.htmlHP Dimension with Google Beam | HP® Official Site https://www.hp.com/us-en/solutions/hp-dimension.html
HP reveals $24,999 hardware created just for Google Beam | The Verge
https://www.theverge.com/news/684859/hp-dimension-google-beam-3d-video-communicationGoogleは遠く離れた場所にいる人とも間近で会話しているかのような気分になれる「魔法の鏡」を開発するプロジェクト「Project Starline」を進めてきました。GoogleはこのProject Starline初となる製品を、HPと協力して2025年にリリース予定であることを2024年5月にアナウンス。さらに、2025年5月には名称を「Google Beam」に変更しています。
遠く離れた人とも間近で会話している気分になれる3D映像コミュニケーションツール「Project Starline」が「Google Beam」に改名し発売へ - GIGAZINE
そんなGoogle Beamを採用した初の製品「HP Dimension with Google Beam」がHPから発表されました。HP Dimension with Google Beamは画期的な3Dイメージング、自然なアイコンタクト、空間オーディオ、アダプティブライティングを組み合わせることで、まるで目の前にいるかのようなリアルなビデオ通話が可能になるというツールです。
HP Dimension with Google Beamには6台のカメラと最先端のAIが搭載されており、これらを用いてビデオ通話に参加する人の3D動画を生成します。また、ディスプレイは奥行き、色、アイコンタクトを備えた特殊なライトフィールドディスプレイになっています。試用の結果、従来のビデオ通話と比較して「記憶想起が28%増加」「非言語行動が最大39%増加」「会議相手の集中度が少なくとも14%増加」したことが報告されています。 HPはHP Dimension with Google Beamを利用することで、バーチャルミーティングに深み、明瞭性、共感、繊細さが加わり、距離に関わらず人々をつなぐことができるため、より有意義な情報交換、より良いビジネス成果にもつながると主張しています。
HP Dimension with Google BeamではZoom RoomsおよびGoogle Meetを利用して、1対1でのコミュニケーションや、グループビデオ通話も可能。他にも、Microsoft TeamsやWebexなどのクラウドベースのビデオ通話サービスとの相互運用もできます。 以下は実際にGoogle Beamを使ってビデオ通話している様子を映した動画。テクノロジーメディアのThe Vergeは、「ヘッドセットやメガネなど、特別な機器を使わなくても、まるで同じ部屋にいるかのように同僚の顔を見ることができる」と評しています。なお、HPのカスタマーエクスペリエンス責任者によると特別な部屋は必要ないものの、利用時の背景は白色が「最適」だそうです。
A first look at speech translation on Google Beam - YouTube
HP Dimension with Google Beamは、2025年後半から一部の顧客向けに2万4999ドル(約360万円)で販売開始予定。ただし、Google Beamのライセンスは別売りだそうです。なお、ライセンス料は明らかになっていません。The Vergeによると、HP Dimension with Google Beamはアメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、日本で発売予定です。 なお、Google Beamの公式サイト上では、Google Beamを「チームに導入する準備が整ったトップ企業」という項目があり、ここには日本のリクルートやNECの名前が掲載されています。また、NECの森田隆之社長兼CEOの「NECは、安全、安心、公平、そして効率的な世界で人々が豊かに暮らせる持続可能な未来の実現に尽力しています。Google Beamの機能は、この実現に大きく貢献すると信じています。NECのAI技術と組み合わせることで、お客様に卓越した体験を提供できることを大変嬉しく思います」というコメントも掲載されていました。
Google Beam: Be there from anywhere with our breakthrough communication technology.
https://starline.google/・関連記事 Googleが遠く離れていても実際に顔を合わせて会話しているかのような「魔法の鏡」を開発する「Project Starline」を発表 - GIGAZINE
Googleが遠く離れた人と実際に顔を合わせて会話しているかのような「魔法の鏡」を開発する「Project Starline」の最新プロトタイプを公開 - GIGAZINE
相手が目の前にいるかのように会話できる3D会議ツール「Project Starline」をGoogleがHPと協力して2025年にリリース、ZoomやGoogle Meetも統合 - GIGAZINE
遠く離れた人とも間近で会話している気分になれる3D映像コミュニケーションツール「Project Starline」が「Google Beam」に改名し発売へ - GIGAZINE