Windows 10より11のパソコンが速い…と呼びかける公式比較データが不公平?
これまでもMicrosoftは、Windows 11マシンのパフォーマンスのよさを公式アピールしてきましたが、Neowinは先月公開されたMicrosoftの比較データレポートを紹介。Windows 11を搭載したパソコンだと、どれほど仕事がはかどり、Windows 10のパソコンよりも快適に使えるかを可視化しています。 たとえばベンチマークで比較するならば、Windows 11マシンはWindows 10マシンより最高2.3倍のスコアを記録。インターネットでのページ読み込み速度は、Windows 11マシンだとWindows 10マシンより最高3.2倍高速となり、Officeソフトの実行においても、Windows 11はWindows 10の最高2倍のスピード差があったとされていますね。バッテリー性能で見れば、Windows 11マシンはWindows 10マシンより最長で2.7時間も長く使えることが判明しています。
それにしても、一見するとこのMicrosoftの公式比較は、まったく同じパソコンにOSだけWindows 10と11を入れ替えて比べたようにも思えそうです。やっぱりOSをアップグレードしさえすれば、グンと使い勝手がよくなるので、早くWindows 10とはオサラバして、Windows 11にしてねって趣旨なのかなと。 しかしながら、よくよくデータを眺めると、比較対象のWindows 10マシンには、Intel(インテル)の第6世代、第8世代、第10世代のCoreプロセッサが搭載されていたことがわかります。一方、Windows 11マシンには、Intelの第12世代または第13世代のCoreプロセッサが搭載されていました。えっ、そりゃ、CPUが思いっきり新しくなってるパソコンと、昔のままのCPUのパソコンで比較したら、当然ながら、新しいほうがハイスコアになって当たり前では? そんなツッコミどころ満載の公式レポートですが、どうやらしかたない一面もある模様。というのも、ほとんどのWindows 10マシンは、そもそもWindows 11のインストールに必須のシステム要件を満たしていないため、単純にOSだけ入れ替えて比べることはできなかったようなのです。つまり、もう買い替える以外はないとオフィシャルに宣言したかったのではないかなんて指摘も。いずれにせよ、現状のままWindows 10を使い続けられる時間は、着実に尽きようとしていることだけは確かでしょうか。 Source: Microsoft via Neowin
湯木進悟