日経平均は小幅続伸、「高市トレード」継続 首相選出後は出尽くし

 東京株式市場で日経平均は小幅に続伸、前営業日比130円56銭高の4万9316円06銭で取引を終え、史上最高値を更新した。写真は2024年12月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 21日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小幅に続伸、前営業日比130円56銭高の4万9316円06銭で取引を終え、史上最高値を更新した。前場は「高市トレード」が継続し、史上初の5万円に迫る場面もみられたが、後場に高市早苗自民総裁が衆参両院で首相に選出されると、出尽くしの様相が強まり、一時マイナス圏に沈む場面もみられた。

日経平均は489円高で寄り付いた後もじりじりと上げ幅を拡大し、前場終盤に760円高の4万9945円95銭まで上昇、初の5万円まで54円と迫る場面があった。午後に高市総裁が首相に選出されると、出尽くしの売りが強まり、マイナス圏に沈む場面もあった。

ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは「(相場格言の)期待で買って現実で売る、典型パターン」と話す。今後は閣僚人事や自民党内でのガバナンス(統治)、連立を樹立した維新との約束が果たせるかが注目ポイントといい、「これからは現実をみて、株価の落ち着きどころを探っていくだろう」とみている。

TOPIXは0.03%高の3249.5ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.03%高の1673.01ポイント。プライム市場の売買代金は6兆2013億6200万円だった。

東証33業種では、値上がりはその他製品、その他金融金属製品など17業種、値下がりは非鉄金属、保険、機械など16業種となった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.06%安の730.28ポイントと反落した。

「高市銘柄」と目される銘柄群にも出尽くし売りが広がった。スタンダード市場では核融合関連の助川電気工業(7711.T), opens new tabが16%超安、スタンダード市場のジェイテックコーポレーション(3446.T), opens new tabは3%超安となったほか、グロース銘柄の宇宙関連のアストロスケールホールディングス(186A.T), opens new tabが8%超安、QPS研究所(5595.T), opens new tabが3%超安となった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが751銘柄(46%)、値下がりは799銘柄(49%)、変わらずは65銘柄(4%)だった。

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