蘭ASML、26年の業績停滞を警告 「不確実性レベル高まる」 株価急落
7月16日、オランダの半導体製造装置メーカーASMLが発表した第2・四半期決算は売上高が市場予想を上回った。写真は同社のロゴ。2022年2月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[フェルドホーフェン 16日 ロイター] - オランダの半導体製造装置メーカーASML(ASML.AS), opens new tabが16日発表した第2・四半期決算は売上高が市場予想を上回った。ただ、2026年は成長できない可能性があると警告した。
同社の株価は朝方の取引で一時7.3%急落した。
第2・四半期は売上高が76億9200万ユーロ。また注目の新規受注は55億4000万ユーロで、アナリスト予想の44億4000万ユーロを大きく上回った。
ただ、クリストフ・フーケ最高経営責任者(CEO)は「マクロ経済と地政学的な理由で不確実性のレベルは高まっている。もちろん関税も含まれている」と同社ウェブサイト上のインタビューで指摘。また声明で「26年の成長に向けて準備を進めているが、現段階では確認できない」と述べた。
同社は12年以降継続して業績を伸ばしているが、横ばいになればそれ以来初めてとなる。
投資会社アウレウスのハン・ディーペリンク最高投資責任者は、第2・四半期が堅調な需要を示していたとし、来年についても心配していないと述べた。
デグルーフ・ピーターカム銀行のアナリスト、マイケル・ローグ氏は「第2・四半期は全てが好調だった」とし、人工知能(AI)関連半導体メーカーからの強い需要が背景と指摘した。
中国の販売は引き続き好調。第2・四半期の販売全体の27%を占めた。中国の半導体メーカーが米国主導の輸出規制強化を見越して、比較的性能の低い装置の購入を続けていることが裏付けられた。
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