「野生化してる?」大阪の公園でハムスター10匹発見、保護団体「捨てられた可能性が高い」

大阪市内の公園で複数のハムスターが見つかり、保護される事態となっている。

SNSでは「野生化しているのでは」との声もあるが、ハムスターの保護活動にあたっている一般社団法人「ハムメディア」は、「日本の気候では、ハムスターが野生化することは困難」との見方を示し、遺棄された可能性を指摘している。

いったいハムスターたちに何があったのか。ハムメディアに取材した。

●公園で犬の散歩中にハムスター発見

ハムスターが見つかっているのは、大阪市の三国本町公園。3月16日、犬の散歩をしていた人が、犬がハムスターを発見したとSNSに投稿し、「野生化してる」「保護した方がいいのでは」と話題となった。

その後、現地の住民らを中心に保護活動が始まり、ハムメディアとも連携しているという。ハムメディアによると、3月22日までに計10匹が見つかっている(うち1匹は死亡)。

見つかったハムスターについて、ハムメディアは次のように説明する。

「ハムスターたちは、最初に発見された草木の根元にあった巣穴や、公園内の排水溝の中などにいました。

幸運にも排水溝の中は枯れ葉でいっぱいに埋まっており、ハムスターにとっては枯れ葉ベッドのような形になっていました。

保護されたハムスターたちはいずれも動物病院で診察していただきましたが、健康的な体重の子が多い一方、かなり体重が軽い子や、すでにカラスなどの外敵から攻撃を受けてケガをしている子、目がはれている子、妊娠している可能性が高い子がいました。

いずれもゴールデンハムスターで、毛色はシルバーやノーマルカラー、とくにシルバーの毛色の子がかなり多いので、おそらく元々兄弟か何かだったと思われます」

保護された10匹目のハムスター(ハムメディア提供)

●見つかったハムスターたちは最近捨てられた?

SNSではハムスターが野生化して公園に定着しているのではないかという声もあった。しかし、ハムメディアの見解は異なる。

「野生で長期定着していたにしては、毛並みもきれいで、体重がかなり健康的であること、人慣れもしているので、獣医師の見立てでは、捨てられたのはかなり最近とのことでした」

ハムメディアではこれまでも、東京都世田谷区で屋外から発見された複数のハムスターの保護などに関わってきた。

「世田谷区で保護したハムスターたちも明らかに人間が遺棄したものでしたし、日本の気候においてはハムスターは野生化することは困難と考えております。今回のように捨てられてしまった直後のハムスターでなければ、人間に見つけてもらうこともできないかと思います」

大阪市の公園で保護されたハムスターたちは、今後どうなるのだろうか。

「保護されたハムスターは、警察に届け出を行った後に、発見した有志の方がその自宅に連れ帰って飼養してくれています。警察での遺失物の保管期間を経過した後は、そのまま有志の方の家族として終生飼養していただくことになっています」

保護された4匹目のハムスター(ハムメディア提供)

●「屋外で見つけたら助けてあげて」

今回は早期に発見されて保護につながったが、もし屋外でハムスターを見つけた場合、「ぜひ助けてあげてほしい」とハムメディアは呼びかける。

「大前提として、ハムスターの野生化はできないことから、屋外にいるハムスターは人間の都合で遺棄されたか、脱走してしまった場合しかあり得ません。

ただし、たとえ遺棄されたのが昨日今日のハムスターであっても、屋外にいる時点でダニなどが付着している可能性があるので、もしハムスターを見つけても、なるべく素手で触らないようにしてください。

軍手があれば安全かと思います。チョウやカブトムシなどを捕まえる虫取り網があれば、捕まえやすいかもしれません。

周りにカラスや猫が多い場所なので、もし不自然な挙動をする動物がいれば、ハムスターを狙っているかもしれないので、気にかけていただけると幸いです」

なお、愛護動物を屋外に捨てる行為は、動物愛護管理法で禁止されており、違反した場合には刑事責任を問われる可能性がある。

ハムメディア提供

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

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