「着工認められない」と憤り…中断申し入れ直後に工事開始 メガソーラ―建設で住民落胆 釧路市

北海道釧路市内でのメガソーラー建設をめぐる動きが加速しています。 12月25日から大楽毛地区で工事が始まりましたが、鶴間市長は「着工は認められない」と憤りをあらわにしました。 (釧路市 鶴間秀典市長)「希少生物への必要な調査等の要請に関しても適切な対応がなされていない状況で、現地でのこうした先行した工事等は市としては到底、着工と認められないものと認識しており、誠に遺憾でございます」 会見で憤りをあらわにする釧路市の鶴間市長。 その理由は、議論が続くメガソーラーを巡る動きです。 大阪の日本エコロジーは現在、釧路市内12か所で建設計画を進めています。 大楽毛地区の予定地では25日から木が伐採され、工事が始まりました。 これに先がけて12月22日には昭和地区でも着工しています。 釧路湿原周辺では昭和地区を含む8か所の予定地で、市が日本エコロジーに希少生物への影響などの再調査を求めていて、現在も協議中です。 昭和地区と大楽毛地区2つの町内会は24日夜、共同で会見を開き、日本エコロジーに再度、説明の場を設けるよう訴えました。 (大楽毛地区の町内会)「住民の意向もくみ取られずに工事に入っていくこと、このこと自体が信頼関係を損なわれてしまっているということで、非常に憤りを感じています」 (昭和地区の町内会)「一度立ち止まって説明と協議を行ってほしいという1点に尽きます」 こうした中で工事に踏み切ったことについて、住民からは落胆の声があがっています。 (大楽毛地区の町内会)「我々はなんぼ叫んでも反対を叫んでも見ているだけしかできないのですごく残念です」 釧路市も24日、日本エコロジーに対し工事の中断を申し入れたばかりでした。 (釧路市 鶴間秀典市長)「地域との共生がなされない事業であると言わざるを得ず、改めて事業者には法令順守の徹底を厳格に求めてまいる所存でございます」 日本エコロジーは住民説明会で、「来月から釧路市では太陽光発電所の規制条例が適用されることから早く工事を進めたい」と説明していたということです。

STVニュース北海道
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