逢田梨香子『想いよひとつになれ』で涙に伊波杏樹&斉藤朱夏ハグで“ひとりじゃない”!「永久 stage」DAY1

 ライブイベント『ラブライブ!サンシャイン!! Aqours Finale LoveLive! ~永久 stage~』Day1が6月21日に埼玉・ベルーナドームで開催され高海千歌役の伊波杏樹、桜内梨子役の逢田梨香子、松浦果南役の諏訪ななか、黒澤ダイヤ役の小宮有紗、渡辺曜役の斉藤朱夏、津島善子役の小林愛香、国木田花丸役の高槻かなこ、小原鞠莉役の鈴木愛奈、黒澤ルビィ役の降幡愛がステージとトークで観客たちの目を釘付けにし続けた。

 『Aqours(アクア)』とは、大人気となったスクールアイドルプロジェクト『ラブライブ!』シリーズで2015年2月にプロジェクトが発表。静岡・沼津市の海辺の町・内浦を舞台としたオールメディアプロジェクト『ラブライブ!サンシャイン!!』としてスタートした。以降、アニメーションPV付シングル、各種ユニットシングルの発売、16年7月からのTVアニメ第1期、17年10月からはTVアニメ第2期、19年1月の劇場作品の上映。18年年末には紅白歌合戦への出場も果たし、22年6月には2度目の東京ドーム公演を敢行して大盛況となった。本ライブは2015年6月30日より活動をスタートさせた『Aqours』の9人最後のワンマンライブにして“フィナーレライブ”と銘打たれた、集大成のものとなる。

 場内ステージは正面のメインステージと、会場中央に立てられたステージの2ヶ所。メインステージには舵、浮き輪、錨といった大道具が設置。メインステージ後ろの大モニターには、砂浜のセットと沼津の穏やかな海の寄せては返す波の映像が流れており、会場内を流れる爽やかな風もあいまって、客席にいると、まるで沼津の浜辺にいるような気分にも。

 夏至の日にあたるこの日、開演時間の午後5時を過ぎても明るい光が場内に差し込む。そんななか、映像の波の音が消えた。舞台袖で9人が円陣を組んでいるのか、場内に「Aqours!サンシャイン!!」と気合を入れているような大きな生声が聴こえると、観客たちは惜しみない拍手とペンライトのスイッチを入れる者たちが続出した。

 そして予定より約10分ほど遅れて開演すると、小宮が袖から一人ひょっこり顔をのぞかせる。その手には腰くらいまである白い木の棒。1人“こっそり”、“そろそろ”といった動きを見せつつ、大モニター前の砂浜にAqoursと単語を描く。それを終えると“秘密”とばかり口に人さし指を2度当て、その場を後に。TVアニメでは、グループの名前を決める際に、最初から砂浜に描かれていたAqoursという文字をグループ名にするという話の流れになっていたが、後にダイヤが描いたと判明。TVアニメでは描いている瞬間は一瞬だったが、その描いている姿を見せる、ストーリー性あふれる演出から幕を開けた。

 そしてオープニング。派手な音楽に乗せたアタック映像ではなく、静かな波の音のBGMに乗せ1人1人がステージに現れる情感たっぷりの登場に。キャストはステージに上がると、踊ったり、特徴のある振りを見せたり、投げキスをしたりで拍手を受けた。

 1曲目は2021年にリリースした『Dreamy color』。この曲はキャストによる初実写PVにもなった楽曲でも知られており、その歌唱『♪楽しんじゃえばなんでもありだと さぁ飛びだせ!』のように彼女たちがこのライブを楽しんでほしいと気持ちや『♪ミライの色が変わる 変わってもきっと 僕らの思いは変わらない』と“永久”への願いが込められたようなスタートを切った。

 ミドルテンポのロックナンバー『GEMSTONE “DE-A-I”』。『Step! ZERO to ONE』、「ワン・ツ ーサンシャイン!」の掛け声とともに始まる『届かない星だとしても』の4曲を一挙披露し最初のMCへ。

 小林が会場内の完全見切れ席からも「力を感じる」と見切れ席側にも9人散らばってあいさつに行きしっかりと観客全員を意識していることを伝えれば、おなじみの自己紹介あいさつでは、逢田がおなじみのビーム撃つと本当にレーザー演出も起こり観客を驚かせる。諏訪は自己紹介で隣にいた斉藤に抱くこともあったり、小宮はコール&レスポンス中に斉藤が「曜さん、お水飲んでましたわね。心の目で見えてましたわよ」と見逃さない様子も。

 スタートの4曲は青と白を基調とした衣装を着ていた9人だが小宮は「この衣装を見たことある人?」と観客たちに問いかけると、ちらほらといった様子で手が挙がる。こちらは、2023年4月に沼津市が市政100周年記念事業としてメンバーによるコラボビジュアルが公開されていたが、その衣装だそうだ。そして諏訪が「一瞬一瞬を胸に刻みながらパフォーマンスします」と伝えると、ライブパートへ。

 5曲目は“恋アク”の略称でも親しまれる斉藤センター曲『恋になりたいAQUARIUM』。大スクリーンにはMVも流されていたが、『ラブライブ!』シリーズの特徴の1つである映像内のメンバーとキャストによるシンクロパフォーマンスを繰り広げ、その完成度の高さを見せた。ダンスのキレも楽しめる『Deep Blue』、間奏でスタイリッシュなダンスを踊る『Daydream Warrior』、ハードロックナンバーで、花火演出もあいまり場内が燃えるような熱狂に包まれた『スリリング・ワンウェイ』と続く。

 幕間映像では1人のメンバーにフォーカスした形でこれまでを振り返るような映像で構成されていた。しかし、その終盤はなんと新規映像となっており、これには観客たちからも驚きの声と歓声が飛ぶ。新規映像は彼女たちの日常をさりげなく描いたもので、メンバーがとある写真を見て懐かむ様子や、『Aqours』とコラボデザインしてもいる緑茶飲料『ぬまっちゃ』が登場することもあった。

 ここで、1stライブで流れたメンバー紹介のアタック映像が流れだす。その映像の最後に『TV Animation Season1 Special Medley』とコーナー名が発表。2022年に新調された“青ジャン”の略称でも親しまれている楽曲『青空 Jumping Heart』衣装に身を包んだ彼女たちが同楽曲からコーナーをスタートさせる。Medley(メドレー)とはしているものの、楽曲は長尺でのものとなり、手に手を取って走り出す振り付けもあった『決めたよ Hand in Hand』、トロッコでアリーナを巡りながらの『ダイスキだったらダイジョウブ!』、『夢で夜空を照らしたい』、『未熟 DREAMER』、『想いよひとつになれ』、『MIRAI TICKET』と次々に披露していく。そのなかで『想いよひとつになれ』の際には逢田が感極まって泣いて涙する場面も。すると、同じトロッコに乗っていた斉藤と伊波がハグ。その際、ちょうど歌詞も『♪ひとりじゃない』と歌うシーンで、逢田を励ますような感情も込めて歌い上げていた。

 幕間映像を挟んでは『HAPPY PARTY TRAIN』、『僕らの海でまた会おう』、『僕らの旅は終わらない』、『未体験 HORIZON』。この楽曲あたりまでくると、陽は完全に落ちきっており、ドーム内は海のような青のサイリウムの光に包まれたりと雰囲気も満点なものに。『未体験 HORIZON』では黄色の紙吹雪が舞った。

 『Brightest Melody』、桜の花びらの照明演出も見られた『SAKURA-saku KOKORO-saku』と歌生きると、ピンスポットが伊波に当たり「最後の曲です」というと、『永久 hours』を披露。大きく手を振って、1度ステージを終えた。

 この模様は7月6日午後11時59分まで期間限定でアーカイブ配信でも楽しめる(https://www.lovelive-anime.jp/uranohoshi/live/live_detail.php?p=Aqours_Finale#streaming)。

 【後編(Aqours「永久 stage」DAY1伊波杏樹語るセトリの想い!9人で「10年間本当にありがとうございました」)】へ

 ■セットリスト  M1:DREAMY COLOR  M2:GEMSTONE “DE-A-I”  M3:Step! ZERO to ONE

 M4:届かない星だとしても

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