沖縄県知事選で玉城デニー氏を悩ます「極左暴力集団」と「共産党」 辺野古事故被害者の遺影で妨害する配信者まで出現 「兵庫県知事選の再来」の悲鳴も

 沖縄県知事選は国の安全保障を左右するとあって、かねてから全国的な注目を集めてきた。いざ選挙となれば右派左派ともに活動家たちが全国から駆けつけるのが風物詩だったが、SNS全盛の時代を迎えて注目度に拍車がかかっている。 「兵庫県知事選の再来みたいなものですよ。沖縄とは全く関係ない人たちがこれまでかというくらいSNSで玉城さんを叩きまくっている。最近は若者を中心にSNSが投票行動に影響を及ぼす傾向があり厳しい展開です」(玉城陣営関係者)  確かにXやYouTubeで「沖縄県知事選」と検索すると、凄まじい量の誹謗中傷を含めた両陣営の批判が出てくるが、玉城氏に対するものが圧倒している。中でも陣営が気にするのは辺野古事故への批判にまつわる〈極左暴力集団〉というワードだ。  元となったのは、6月の県議会で県警幹部による「沖縄の基地反対抗議活動を行っている者のうちに極左暴力集団を確認している」との答弁だった。それを受け、8月11日、石垣市で開かれた元那覇市副市長の古謝玄太候補への支援集会で、自民党県議が玉城氏について「極左暴力集団が全部支えている」と発言。〈極左暴力集団〉はSNS上で一気に拡散した。

 極左暴力集団は革マル派、中核派などの過激派を指す言葉である。玉城氏は「切り取り発言で、全体がそういう集団だというのは事実無根。公職にある人が発言で誤解を広げることがないようにしてほしい」と抗議したが、 「逆にSNSでは“一部は事実だと認めたんだな”と燃える展開に。実際、玉城氏が過激派から支持を受けている事実はない。反基地運動で“共闘関係”にあったとはいえ、過激派と一緒くたにするのはさすがに行き過ぎた批判です」(地元記者)  これまでは心強い味方だった日本共産党も足を引っ張る要因となっている。共産党が事故を起こした船を運航する「ヘリ基地反対協議会」の構成団体だったからだ。事故を起こした船の船長は「日本共産党沖縄北部地区委員会農林漁業対策部長」で、今帰仁村議会議員選挙に党公認候補として立候補したこともある人物だった。 「9月3日には、玉城氏の演説中に『討伐隊シロー』と名乗る活動家が『子どもを殺した共産党』などと虚偽の事実を連呼したとして、共産党沖縄県委員会が名誉毀損で刑事告訴する騒ぎも起きました」(同)  一方、共産党の機関紙である「赤旗」は2日、8月上旬に古謝氏が那覇市内のホテルで開いた決起集会で提供した「飲み放題プラン」が、本来価格の2420円から約6割引きの1人1000円で提供されていたことを公職選挙法違反の疑いがあると報道。反撃に転じたが、 「今のところ世論を動かすには至っていません」(同)。


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 政治部デスクは「『オール沖縄』が強かった頃は幅広い支援がプラスに働いたが、今は逆になっている」と指摘する。 「反基地という大同団結で結成された『オール沖縄』で結びついた左派が、事故をきっかけにむしろ足を引っ張る展開になった。安倍元首相銃撃事件をきっかけに、自民党と統一教会との関係が明るみに出て、石破政権が大敗した時の構図と似ています」(政治部デスク)  8月29日には、右派系のYouTuberと見られる男性が事故で亡くなった女子高生の遺影を掲げながら玉城氏の集会に乱入する騒ぎも起きた。 「ご遺族は娘の死を政治使用しないでほしいと訴えており、明らかに遺族の心情を踏み躙る行為です。この配信者と『子どもを殺した共産党』と叫んだ男性はいずれも県外在住とみられている」(前出・地元記者)  痛ましい死がネガティブキャンペーンに利用されているという点でも、兵庫県知事選を彷彿させる。 「こうした追い風を受けつつ、自民も大掛かりなSNS戦で古謝氏への投票を呼びかけています。SNS上に限っては右派が圧倒的に強い傾向があり厳しい状況が続いています」(同)  とはいえ、沖縄の米軍基地に駐留していた米兵の父親と伊江島出身の母親の間に生まれたアメラジアンである玉城氏は沖縄県民に根強い人気がある。「横一線」と伝えられている激戦を制するのはどちらなのかーー。  関連記事【辺野古沖転覆事故「自分のせいだ」と漏らし… 同志社国際高校の59歳教諭が死亡 「校長に『休職させてほしい』と願い出るも、引き止められた」】では、8月23日に電車に飛び込んで自殺したとみられるA教諭の生前の様子について伝えている。

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