令和8年熊本地震でのスマホ災害対策:バッテリー長持ちの方法とJAPANローミング開始(三上洋)
2026年7月28日に発生した令和8年熊本地震では、携帯電話やスマートフォン、固定電話で通信障害が発生しています。ここでは、災害時に個人でできる通信対策や、スマートフォンのバッテリーを長持ちさせる方法をまとめます。
被災地以外の人:直接電話は控えて、LINEやメールで連絡を
被災地にいる友人や家族、親戚のことが心配になると思います。ただし直接の電話やLINE通話などの音声通話は控えましょう。
通話が集中すると、通信設備が処理しきれなくなる「輻輳(ふくそう)」が発生し、緊急通報や救助活動に必要な通信へ影響が出る可能性があります。
また音声通話アプリも継続的な通信を行うため、スマートフォンのバッテリー消費を早める可能性があります。
安否確認は、音声通話ではなく、メールやLINEのメッセージを利用しましょう。
被災地の人へ:まずはLINEの「安否確認」で安否の登録を
被災地の人は「無事です」などの安否の情報を登録しておくといいでしょう。
まずはLINEアプリのトップに「安否を確認する」というリンクができています。ここに自分の状況を一言登録しておきましょう。これで友人などからの連絡集中を避けられるためです。
LINEの安否確認だけでも多くの場合は十分ですが、必要に応じて以下のサービスも活用してください。
・音声による「災害伝言ダイヤル(171)」 https://www.ntt-east.co.jp/saigai/voice171/
・ブラウザから書き込む「災害用伝言版(web171)」 https://www.web171.jp/web171app/topRedirect/
必要に応じて、こちらにも安否情報を登録しておくと安心です。
被災地の人へ:バッテリーを長持ちさせる
停電エリアの場合、スマートフォンのバッテリーを長持ちさせることが重要です。
★スマホのバッテリーを長持ちさせる方法
・「低電力モード」や「省電力モード」「バッテリーセーバーモード」にする
・必要なとき以外はできるだけ使用を控える
・画面をできるだけ暗くし、各アプリの通知をオフにする
・もし電波が止まって圏外になったら一時的に機内モードにすることも検討(圏外になるとバッテリーを早く使ってしまうため)
また停電した場合、携帯電話の基地局は停電直後こそ非常用電源で稼働しますが、数時間から1日程度で非常用電源を使い切ると停止し、通信できなくなる可能性があります。停電エリアでは、電波が止まる前に安否情報サービスへ自分の情報を登録しておくと安心です。
災害時には「自分がつながること」よりも、「必要な通信を残すこと」が重要です。普段から安否確認の方法やバッテリー対策を知っておくことが、いざというときに役立ちます。
(2026年7月29日 午前1時追記)
非常時の「JAPANローミング」とWi-Fiが使える場所での「00000JAPAN」が開始
契約している携帯電話会社の回線がつながらない地域で、他社回線を利用できる「JAPANローミング」が始まっています。
NTTドコモやKDDIの回線が利用できないエリアでも、利用可能な他社回線があれば、音声通話・SMS(ショートメッセージ)・最大300kbpsのデータ通信が利用できます。
iPhoneは対応機種であれば設定不要です。Androidでデータ通信を利用する場合は、「データローミング」をオンにする必要があります。つながらない場合は、下記の情報を参考に設定を確認してください。
・熊本県の地震を受け「JAPANローミング」開始、ドコモ・KDDIユーザー向け(ケータイWatch)
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/2128674.html
・JAPANローミング(非常時事業者間ローミング)について
https://www.tca.or.jp/information/japan-roaming.html
また、7月28日20時ごろから、無料Wi-Fiサービス「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」の提供も始まっています。公共施設やレストラン、ホテルなどで提供されているWi-Fiの一部を、契約の有無にかかわらず無料で利用できるサービスです。
スマートフォンのWi-Fi設定で「00000JAPAN」を選択すれば、暗号化キー(パスワード)の入力なしで利用できます。スマホが圏外で、なおかつJAPANローミングも利用できない場合は、近くの公共施設やレストラン、ホテルなどで利用できるか試してみてください。
なお、00000JAPANは通信が暗号化されていないため、個人情報の入力など機密性の高い通信は避けたほうが安心です。また、災害時の利用が終わったら「自動接続」をオフにすることをおすすめします。悪意のある第三者が設置した同じSSIDを名乗る偽Wi-Fiに接続してしまう可能性があるためです。
▲固定電話と携帯電話の障害状況(各社トップページ)
・NTT西日本 https://www.ntt-west.co.jp/
・NTTドコモ https://www.docomo.ne.jp/
・KDDI https://www.kddi.com/