セントルイス連銀総裁、9月利下げの是非巡る判断下すのは時期尚早

Catarina Saraiva

  • 0.5ポイント利下げ、経済の現状や見通しを踏まえれば支持されない
  • 責務の間に緊張が見られる場合、バランスの取れたアプローチが必要

米セントルイス連銀のムサレム総裁は、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で利下げを実施するかどうか判断するのは時期尚早だとの見解を示した。

  ムサレム氏は14日、米経済専門局CNBCのインタビューで、9月の会合で「私自身としてどういった政策を支持できるかを正確に述べるのは時期尚早だ」と語った。

  9月会合で0.5ポイントの利下げが正当化され得るかとの質問には、「経済の現状や見通しを踏まえれば支持されない」と語った。

  ベッセント米財務長官は今週、6月と7月に利下げを見送ったことや、雇用統計の改定で雇用者数が従来の推計より少なかったことを踏まえると、0.5ポイントの利下げが正当化される可能性があると繰り返し発言している。市場は、9月会合で0.25ポイントの利下げが行われるとみている。

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  ムサレム総裁は、「データは、より持続的なインフレの可能性があるかどうかを示し始めている」としつつ、「労働市場には下振れリスクがある」と指摘した。

  また米経済の成長鈍化に加え、関税に伴う企業の利益率圧迫により、これまで堅調だった労働市場を脅かされる恐れがあるとの見解を示した。

  総裁は「私は両方の要素を意識している」とし、「われわれの2つの責務の間に緊張が見られる場合は、バランスの取れたアプローチで臨む必要がある」と語った。

原題:Fed’s Musalem Says Too Early to Make a Call on September Rate(抜粋)

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