静音ゲーミングPCはもっと小型になる?個性派BTO PCの雄・サイコムに計画中の新製品からPCの寿命が延びるお掃除のコツまで訊いてきた
PC関連の話題を振り返ってみると、昨年はなかなか動きの激しい年だった。CPUでは、2024年後半に登場したAMDのRyzen 9000シリーズや、インテルのCore Ultra 200Sシリーズが順調にラインアップを増やし、多くのBTOパソコンでも採用が進んだ。CPUが代替わりしたことも広く認知されるようになった年といえるだろう。
また、GPUでは、NVIDIAのGeForce RTX 50シリーズと、AMDのRadeon RX 9000シリーズが登場。ゲーミング性能が大きく向上したことはもちろん、AI需要もあり、ビデオカードがたびたび品薄になっていた印象が残っている。Windows 10のサポート終了や、昨年末から今も続いているメモリーやストレージの高騰なども記憶に新しい。
こういった大きな話題が続く年は、PC市場が活性化する。とくにWindows 10のサポート終了による買い替え需要は大きく、読者の中にもこれを理由にPCを買い替えたという人は多いのではないだろうか。一方で、その翌年は反動から売れ行きが低迷しがちだ。しかも、今は高騰しているPCパーツも多い。よほどの理由がない限り、慎重に検討される方が多い時期といえる。だからこそ、今あえて選ばれている構成には明確な理由があるはずだ。
では一体、今はどういった構成のPCが売れているのだろうか。直近トレンドの変化や、今後どういったモデルに力を入れていくのかといった予定を、こだわりBTOパソコンの雄であるサイコムのプロダクトマネージャー・山田正太郎(やまだしょうたろう)氏と、マーケティング担当の佐藤明(さとうあきら)氏にうかがった。
サイコムのプロダクトマネージャー・山田正太郎氏
サイコムのマーケティング担当・佐藤明氏
PCパーツの高騰でゲーミングPCは節約志向へ
直近のトレンドで気になるのは、やはりメモリーやSSD、ビデオカードの値上がりだ。サイコムでPCを購入する層は比較的高スペックな構成を選ぶことが多く、昨年11月までの注文であれば、メモリーは32GB×2の64GB、SSDは2TB、ビデオカードはGeForce RTX 5070 Tiがよくあるパターンだった。
「昨年11月を過ぎると値上がりが顕著になり、とくにメモリーは2倍とか3倍といった価格になっています。そのため、11月まではイチバン売れていたメモリーは32GB×2の64GBだったのですが、12月以降は16GB×2の32GB構成になりましたね」(山田氏)
また、SSDも2TBではなく1TBを選び、値上がりしたぶんはスペックを落とすことで、合計金額を抑える注文が増えているとのこと。これはビデオカードも同様で、GeForce RTX 5070 Ti搭載モデルではなく同5070搭載モデルを選ぶといったように、妥協できるところは妥協する、ということがよくあるそうだ。
もちろん、サイコム側も仕入れ価格が上がったからと、なにもせずに値段を高くしているわけではない。たとえば、メモリーが足りなくなりそうとわかった時点で、国内だけではなく国外からの調達ルートも開拓し、少しでも安く、十分な数が確保できるように動いている。
このインタビュー中も、山田氏に部材調達に関する電話がかかってきており、その場で指示を出していた。
「今、電話がかかってきていますが、これにすぐに出て即応できるというのが大事なんです。後回しにしてしまうと、確保できそうだった部材がなくなってしまうというのはよくありますから。帰宅後だろうが夜中だろうが、すぐに電話に出られないとダメなんです」(佐藤氏)
インタビューを一時中断し、電話で話を進める山田氏
メモリーやSSD、ビデオカードなどはPCパーツそのものが値上がりしているのでわかりやすいが、実は大きく値上がりしているわけではないCPUでも、節約志向が見えるという。
「本当はゲーム性能が高いRyzen 7 9800X3Dが欲しいのだけど、(3万円ほど安くなる)Ryzen 7 9700Xを選んで節約する方はいますね。確かにRyzen 7 9800X3Dは速いですが、ビデオカードと比べるとそこまで性能差はありませんから」(山田氏)
性能の限界を競うというのであれば、当然高速なCPUが欲しくなる。しかし、主目的は快適にゲームが遊べること。ゆえに、CPU単体の限界性能を追求するよりも、実用シーンにあわせて予算をビデオカードに配分するほうが、結果として満足度の高い1台になる。
また、あえて第14世代Coreプロセッサーを選び、メモリーもDDR4で構成したPCを選ぶ人も少なくないとのこと。これは、安定した動作環境を求めているからだろう。旧世代の構成は長く製品が作られてきているだけに、致命的なバグが少なく(あるいはすでに対策済みのため)、動作不良やトラブルが起こりにくいというメリットがある。
もちろん、旧世代なので価格がこなれていること、メモリーもDDR5と比べてDDR4のほうが安いということから、コスパ重視で選んでいる人も多そうだ。これもある種の節約志向だといえる。
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