トランプ関税、高裁審理中は維持へ 差し止め一時停止継続
9月10日、米首都ワシントンの連邦控訴裁判所(高裁)は、トランプ大統領が発動した一連の関税について、審理を行う間は効力を認める判断を下した。ホワイトハウスで4月2日撮影(2025年 ロイター/Carlos Barria)
[10日 ロイター] - 米首都ワシントンの連邦控訴裁判所(高裁)は10日、トランプ大統領が発動した一連の関税について、審理を行う間は効力を認める判断を下した。
国際貿易裁判所は先月末、国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠に輸入品に全面的に課税することは大統領の権限を逸脱しているとして、トランプ関税の大部分を一時差し止めた。 もっと見る
高裁はその後、政権側の控訴を検討するため国際貿易裁の判決を一時停止していた。 もっと見る
高裁は、トランプ氏がIEEPAに基づいて関税を発動したことが正当かまだ判断していないが、審理を行う間は関税の維持を認めた。
高裁は、この訴訟が「例外的な重要性」のある問題を提起しており、控訴審を判事3人による通常の審理ではなく、11人による合議体で審理するという異例の措置を取ることになると述べた。弁論は7月31日に設定された。
今回の判断は、別の法律に基づいて発動された鉄鋼やアルミニウムの輸入に対する関税には影響を与えない。
国際貿易裁は先月28日、合衆国憲法は議会に他国との通商を規制する独占的な権限を与えており、米経済を守る大統領の緊急権限によってこれが覆されることはないと判断。政権がこれを不服として控訴し、翌29日に高裁が判断を一時停止した。
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