ウクライナ 4年で進化…最新ドローン技術 大規模攻撃“別の狙い”も

 18日、モスクワの空は、各地で黒い煙に覆われました。  ウクライナの攻撃がロシアの首都にまで到達したのです。標的となったのは、石油関連施設です。  モスクワ南東部にある石油の精製所です。タンクに直撃したのか、上部のふたが空高く吹き飛んでいるのが確認できます。ここは市内でも主要な精製所で、ロシア大統領府のあるクレムリンからわずか16キロしか離れていません。  石油関連施設だけではありません。複数の集合住宅なども攻撃を受けました。ウクライナ国境からモスクワまでは400キロ以上離れています。  この攻撃を可能にしたのが、上空を飛んでいく無人機=ドローンです。

 ウクライナのゼレンスキー大統領がSNSに投稿した動画には、ドローンとみられるものが何種類も映っていました。 ゼレンスキー大統領 「この4年間で、ウクライナは新たな防衛産業を築き上げた。誰もが私たちのドローンの歴史的な長距離到達能力を目にしている。国境から1750キロ離れた所まで到達している。その距離は今後さらに伸びるだろう」  ウクライナはロシアによる侵攻が始まった4年前から、ドローンの能力を大幅に向上させてきたのです。  CNNが先月取材したのは、ウクライナのドローン部隊の基地です。 ニック・ペイトン・ウォルシュ記者 「ここからだけでも20機のドローンが発射された可能性があり、他の3〜4カ所からも今夜の攻撃に関わっていました。その圧倒的な数にロシアの防空システムは対処しきれませんでした」 「何十機ものウクライナのドローンがロシア国内を飛び回っています。座標や標的はAIによって制御され、目で追うのが難しいほどの情報が表示されています」  今回のウクライナによる攻撃は、過去2年で最大規模だといいます。  一方、ロシアの国防省は、900機以上のドローンを撃墜したとも主張しています。ただ…。 ウクライナ国防省情報総局長 「これらはおとりのドローンです。数百機送り込みます。空のものもあれば、爆薬を積んだものもあります」  ウクライナは、ロシアの防空システムを混乱させるために攻撃用ドローンや撮影用ドローンのほかに、おとりのドローンも飛ばしていると言います。


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 そもそもなぜこのタイミングで、ウクライナは大規模な攻撃を行ったのでしょうか。  これは世界遺産にも登録されているウクライナの首都キーウにあるペチェールシク大修道院。15日、ロシアによる攻撃で激しく燃え上がりました。  ゼレンスキー大統領は、モスクワへのドローン攻撃はこれに対する報復だとしています。  ただ、専門家は、別の狙いもあったと見ています。 筑波大学 東野篤子教授 「ロシアに対するウクライナの大規模な攻撃が行われた日は、ロシアが中部の都市カザンに、ASEANの国々を集めて首脳会議を行っていて、その最中に行われたということなので。ウクライナは視覚的な効果とか、プーチン大統領に与える心理的な影響を狙ってこの日を選んだのではないかと思います」  さらに、たびたびロシア寄りの発言をする“あの人物”のことも念頭にあった可能性もあります。 「トランプ大統領は優勢なほうを応援したがる傾向にありますので、勝ち馬に乗りたいトランプ大統領がウクライナ支援に少し傾く後押しになったと考えられる。トランプ大統領に対するアピールがなかったとは言えない」 (2026年6月19日放送分より)

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