1000cc時代に終止符!?「リッタースポーツバイク」終焉のウワサって本当? 憧れのフラッグシップSSの灯は消えゆく運命なのか

 2027年から、MotoGPの排気量規定が変更されることが発表されています。

ヤマハ「YZF-R1 ABS」2025年モデル

 現行の1000ccから850ccに縮小されることにより、市販のリッタースーパースポーツモデルにも影響が及ぶと見られています。

 このような環境規制により縮小傾向にあるMotoGPですが、その始まりや歴史は長く、約70年の歴史があります。

 MotoGPとは、世界的にも有名なバイクのレースであり、元をたどるとWGPという1949年から始まったレースから現代まで続いています。

 たとえば、有名なバレンティーノ・ロッシ選手やマルク・マルケス選手も、このレースが存在しなければ生まれなかった存在であり、世界中の人々が彼らを含むMotoGP選手の活躍に憧れを抱いてきました。

 そして、彼らのまたがるマシンを公道でも乗れるようにしたのが、かつてはレーサーレプリカと呼ばれたマシンです。今ではスーパースポーツというジャンルで、世界的に人気な車種となっています。

 とくに、レーサーレプリカは日本のオートバイブームを代表する車種で、レースに憧れた若者が峠を攻める事態が多発し、社会問題にもなりました。現在もその名残で二輪車を規制する道路が各地にあります。

 加えて、現代では彼らの愛用するヘルメットのデザインを模倣したヘルメットも販売されており、ヘルメットブランドの高級モデルとして位置しています。

 そんなさまざまなドラマや歴史を生み出した、世界最高峰レースのレギュレーションが2027年に改定され、現行の1000ccから850ccへと排気量が縮小されることが決まりました。

 これにより、レース直系の存在である市販リッタースーパースポーツにも波及が避けられない状況であり、メーカー各社は新しい基準を見据えた対応を迫られています。

 たとえば、スズキは一度2022年に廃盤となった「GSXR1000R」を復活させ、EURO5+に対応したアップデートを施しました。

 また、リッタースポーツではないものの、1300ccあるスズキ「隼」も現行へのモデルチェンジの際、最大馬力を197psから188psへと下げて環境規制に対応しています。

 しかし、同じ1300ccでありながら、ホンダの「CB1300 SUPER FOUR」は環境規制に対応せず、2025年にファイナルエディションを発売して廃盤となりました。

 また、ヤマハは、フラッグシップスーパースポーツである「YZF-R1」について、EURO5+に適合する改良を実施していません。

 その背景としては生産終了が噂されており、後継機種として「YZF-R9」が準備されていると見られています。

 実際に、スーパーバイク選手権でYZF-R9が使用された実績もあり、移行の方向性が浮き彫りとなっているといいます。

Next

排気量縮小の流れはレースと市販車の両方に及ぶ

Gallery

【画像】終わりの時代を迎えつつあるの!? リッターSSバイクを写真で見る(33枚)

page

マザー・オブ・パールが詩情豊かに輝く――大人の夜を彩るブローバ「マリンスター」日本限定モデルの魅力とは【PR】

関連記事: