3月は首都圏で大型施設開業ラッシュ 高輪・大井町・池袋・関内・津田沼

3月に東京都内や神奈川、千葉で、多くの複合施設や商業・エンタメ施設が開業しました。どういった施設が開業したのか、改めて振り返ってみましょう。

3月28日にJR東日本が手掛けた「TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)」がグランドオープンを迎え、複合棟「THE LINKPILLAR(リンクピラー) 2」、文化創造棟「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」が開業しました。

中でも話題性が高かったのが「MoN Takanawa」です。隈研吾建築都市設計事務所が手掛けたスパイラル状の外装デザインが特徴的なこの施設は「高輪ゲートウェイシティの文化創造・発信拠点」と位置づけられています。

規模は地上6階・地下3階で、ライブ・演劇向けの「BOX1000」、和の文化体験ができる「Tatami」、約1,500m2の空間で展覧会などを行なう「BOX1500」などで構成されます。

約100畳のスペースで日本文化を体験できる「Tatami」

そのほか、アートカフェレストランやガーデンレストラン、車両センターを眺められるトレインテラス、足湯テラス、屋上庭園など、イベント施設以外も充実しています。

同時開業のリンクピラー 2では、ルミネが運営するNEWoMan TAKANAWA(ニュウマン高輪)の新エリア「ニュウマン高輪 MIMURE(ミムレ)」がオープンしました。“コンセプトエリア”と位置づけられたミムレには、約8,000m2の空間に、10のパートナーによる、8つの新業態を含む22店舗が出店しています。

手前がリンクピラー2、その左の低層の建物がMoN Takanawa: The Museum of Narratives、その奥の高層の建物が住宅棟「TAKANAWA GATEWAY CITY RESIDENCE」

フロアはリンクピラー 2の2階と3階で、2階では小川珈琲による、約4,000m2の空間に12のラボラトリーを展開する「OGAWA COFFEE LABORATORY 高輪」がオープン。3階には、パティスリー「PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI」、全国のA5ランク和牛を使用した「牛丼 㐂㐂屋(キキヤ)」、常時約90蔵の酒が並ぶ「sakejump」、高級ボトルドティーブランド「ROYAL BLUE TEA」などが出店します。

ニュウマン高輪 MIMURE 3階

リンクピラー 2ではニュウマンのほか、ビジネス創造施設「TAKANAWA GATEWAY Link Scholars' Hub(LiSH)」や、クリニックのフロア、ジムなどがオープンしました。

高輪ゲートウェイシティと同じくJR東日本が手掛けた大井町駅直結複合施設「OIMACHI TRACKS(大井町トラックス)」も3月28日にオープンしました。JR東日本では大井町から浜松町にかけての再開発エリア全体を「広域品川圏」と位置づけていて、高輪ゲートウェイシティ、大井町トラックスともに広域品川圏に含まれます。今後、先進技術を活用した都市機能開発などでも連携する計画です。

大井町トラックス

大井町トラックスは2棟構成で、オフィス、商業、ホテル、レジデンスを展開します。規模は地上26階、地下3階、高さ約115mです。開業にあわせて、新たにJR大井町駅の「トラックス口」も開通しました。

駅から直結するフロアを中心とした2階~4階および5階の一部は商業エリアとなります。飲食、物販、サービス、スーパーマーケット、クリニックなどが出店し、特に規模の大きなテナントとして「サウナメッツァ大井町トラックス」や「TOHOシネマズ 大井町」があります。また、各種飲食店のほか、フードコートも設けました。

店舗以外では、山手線車両基地を見下ろせる2つの広場や芝生広場など、大井町駅周辺に不足していたという滞留空間も特徴です。

山手線車両基地を望むテラス

ホテルは「ホテルメトロポリタン 大井町トラックス」で、タワー最上階の26階ではルーフトップレストランを展開します。客室数は285室。

3月14日に、池袋駅西口の池袋マルイ跡地にて「IT tower TOKYO」がオープンしました。地上27階・地下4階、高さ140mで、6階~25階のオフィスがメインとなりますが、低層階には2階~4階の「ビックカメラ池袋西口IT tower店」をはじめとした商業施設を展開します。

IT tower TOKYO

ビックカメラは、これまでの店舗とは異なるアプローチで商品やサービスを体験するスペースを多く設置。フロアごとに「衣」「食」「住」のテーマを設定し、提案や体験を中心とした店舗づくりを行なっています。

コーヒーの試飲やさまざまな炊飯器で炊いたお米の食べ比べなどの企画を展開する「試食堂」

地下1階~地上4階には、「タリーズ コーヒー アンド ティー」「スターバックス」「ザ シティ ベーカリー」「ウィズ グリーン」「パーフェクト ビア スタンド(4月27日開業)」「カプリチョーザ(4月27日開業)」「ビオラル」「成城石井」「ウエルシア」が出店します。

複合型エンタテインメント施設として3月27日に東京・有明にオープンしたのが「TOKYO DREAM PARK(東京ドリームパーク)」です。音楽ライブができる多目的ホール、劇場、イベントスペース、屋上広場、レストランなどで構成されます。規模は地上9階・地下1階です。

東京ドリームパーク

ゆりかもめ 東京ビッグサイト駅やりんかい線 国際展示場駅からアクセスできる立地。テレビ朝日が開発を手がけており、自社IPを活用したリアルイベントなどを予定しています。

オープンから9月30日まで7階のイベントスペース「EX STUDIO 7」で、100体以上の等身大ドラえもんが集合するドラえもんの体験型イベント「100%ドラえもん&フレンズ」が開催されると同時に、施設内外のいたるところに表情や形が異なる等身大ドラえもんが設置されています。

主な施設としては、着席時3,700席、スタンディング時5,000人の「SGCホール有明」、約1,500席の劇場「EX THEATER ARIAKE」、ステージも設置可能な屋外テラスやレストラン、イベントスペースがあります。

SGCホール有明

2月28日に竣工した地上51階の超高層ビル「TOFROM YAESU TOWER(トフロム八重洲タワー)」の地下の「バスターミナル東京八重洲」の第2期エリア(地下A)が3月20日に開業しました。トフロム八重洲は春以降、施設ごとに順次開業予定です。

(左)トフロム八重洲タワー、(右)東京ミッドタウン八重洲(撮影:白根雅彦)

バスターミナル東京八重洲は、八重洲エリアの3つの複合施設の地下に設置される大規模バスターミナルです。主に高速バスが対象で、同エリアで課題となっていた広い範囲に分散している高速バス発着場を集約し、利便性を向上させるために整備が進められています。東京ミッドタウン八重洲の地下では第1期(地下B)としてすでに開業しており、トフロム八重洲の地下が第2期、28年度竣工予定の「八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」の地下が第3期(地下C)となります。

地下Aは乗降7バース、待機2バース、地下Bは乗降6バース、待機3バースで、合計で18バースとなります。地下Cは乗降7バース、待機3バースの予定で、合計28バース、約21,000m2の国内最大級のバスターミナルとなります。地下Aと地下Bは直接は繋がっていませんが、八重洲地下街経由で行き来できます。

バスターミナル東京八重洲 地下A(撮影:白根雅彦)

地下Aは走路が大きめに作られているのも特徴。連節バスの運用も可能で、最大4.1mの2階建てバスにも対応しているといいます。

横浜市のJR関内駅前・横浜スタジアム隣接地にて3月19日にオープンしたのが「BASEGATE横浜関内」です。常設型ライブビューイングアリーナや、多彩な飲食店を中心とした商業エリア、旧横浜市庁舎行政棟を活用したホテルなどで構成されます。

BASEGATE横浜関内

ライブビューイングアリーナ「THE LIVE Supported by 大和地所(ザ ライブ)」は、横浜DeNAベイスターズが手がけています。幅約18m、高さ約8mの大型LEDビジョンが設置されたアリーナで、スポーツやライブ等のエンタメを楽しみながら、飲食も楽しめるよう、各種飲食店が並びます。

ザ ライブ

エンタメ施設としてはそのほか、没入型体験施設「ワンダリア横浜 Supported by Umios」がオープンしました。

飲食で特徴的なのは、34店舗が出店する横丁スタイルの小割飲食ゾーン「スタジアム横バル街」です。国内外の様々な料理店が所狭しと立ち並んでおり、店をハシゴするなど、施設内ながら路地に並ぶ店のような体験を楽しめる飲食ゾーンとしています。

スタジアム横バル街

「旧横浜市庁舎行政棟」を活用していることも特徴で、ここではホテル「OMO7横浜 by 星野リゾート」、有隣堂による書店・物販・ギャラリー・飲食店等で構成される文化拠点を展開します。

旧横浜市庁舎行政棟を活用

千葉県のイトーヨーカドー津田沼店跡地に「イオンモール津田沼 South」が、3月18日にオープンしました。京成松戸線 新津田沼駅直結、JR津田沼駅からは徒歩約5分の立地です。

イオンモール津田沼 South

ここまで紹介してきた施設とは大きく異なり、イオンモール津田沼 Southは新築ではありません。京成電鉄とイオンの連携により実現した施設で、24年9月に営業終了したイトーヨーカドー津田沼店跡地である京成電鉄所有の「津田沼12番街ビル」をイオンモールへと刷新しました。

規模は地下1階から地上8階で、核店舗は1階と地下1階の「イオンスタイル」。そのほか角打ちスペースを備えた酒専門店「イオンリカー」、1フロア丸ごと飲酒可能な店舗をそろえた「ROKU バル津田沼」、イオン直営のコスメ「ソッコービューティー」などを展開します。夏には映画館「イオンシネマ」がオープンする予定です。

なお、隣接する「イオンモール津田沼」は、South開業に合わせて「イオンモール津田沼 North」に改称されました。

イオンモール津田沼 North(左)とSouth(右)

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