日経平均は反落、一時4万9000円割れ AI株安で

 12月18日、東京株式市場で日経平均は反落し、前営業日比510円78銭安の4万9001円50銭で取引を終えた。写真は2018年10月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

[東京 18日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落し、前営業日比510円78銭安の4万9001円50銭で取引を終えた。前日の米国株市場で、AI(人工知能)への巨額投資に対する収益性の懸念が高まり、テクノロジー株が下落した流れを引き継いだ。指数寄与度の大きい半導体株やAI関連銘柄が軟調で、相場の重しとなった。日経平均は一時800円超値下がりし、節目の4万9000円を割り込んだ。

日経平均は前営業日比453円安でスタートした後、ほどなく4万9000円を下回り、朝方に一時868円安の4万8643円78銭まで値下がりした。日経平均が同水準を下回るのは11月26日以来。一方、売りが一巡した後は次第に下げ幅を縮小し、後場後半にかけては4万9000円を回復した。その後は同水準を挟んでの値動きが継続した。ハイテク株は軟調な推移が続いたが、内需株の一角は底堅く、プライム市場では6割超の銘柄が上昇した。

市場では「AI株が相場をけん引する局面は一巡し、足元では物色の中心的な柱が見当たらない」(フィリップ証券のアナリスト・笹木和弘氏)との声が聞かれた。また、タイミングとしては個人投資家の節税対策の売り需要が高まりやすく、「目先は上値の重い展開が続きそうだ」(笹木氏)という。日経平均は4万8000円台で下げ止まるかが注目されるとの指摘があった。

TOPIXは0.37%安の3356.89ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.37%安の1728.78ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は5兆1092億7700万円だった。東証33業種では、パルプ・紙、水産・農林、空運など19業種が値上がり。非鉄金属、電気機器、機械など14業種は値下がりした。

新興株式市場では、東証グロース市場250指数が0.34%安の645.58ポイントとなり、3日続落した。

きょうグロース市場に新規上場したミラティブ(472A.T), opens new tabは公開価格を12.67%下回る751円で初値を付け、758円まで上昇。705円で取引を終えた。
オイシックス・ラ・大地(3182.T), opens new tabも大幅高。米資産運用会社のグランサム、マヨ、ヴァン オッテルロー(GMO)が議決権ベースで10.17%を保有する大株主になったと発表し、材料視された。

プライム市場の騰落数は、値上がり1051銘柄(65%)に対し、値下がりが503銘柄(31%)、変わらずが55銘柄(3%)だった。

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