「老後2000万円」は貯めなくていい。和田秀樹が語る、死ぬ間際に「一番後悔する」お金の使い方(All About)

「自分軸になる生き方」を阻む大きな壁のひとつが、お金の呪縛です。 「老後に2000万円なければ生きていけない」「いや、インフレリスクを考えたら2000万円では足りない。4000万円必要だ」といった議論がテレビのワイドショーなどでも尽きません。 こうした不安を煽られれば誰でも呪縛にとらわれてしまい慎重になります。お金を貯め込み、使うことを躊躇(ちゅうちょ)してしまう人は多いはずです。 しかし、私は老年医学を長い間やっていて気がついたことがあります。歳を取るほど、人間は意外とお金を使わない、いや、使えないのです。 人間は歳を重ねれば、ヨボヨボになったり、寝たきりになったり、あるいは認知症がひどくなったりします。その頃には、家のローンも払い終わって、子どもも独立して、教育費もかからなくなっているので、経済的に余裕ができているはずです。 ところが、認知症が進んだり寝たきりになったりしたら、旅行に行ったり高級レストランで食事をしたりする機会は、まずありません。年金が支払われている人であれば、十分にそれで生活できます。病気になって入院することになっても国の保険制度を使えば支出はさほどかかりません。 要介護状態や認知症になって特別養護老人ホームに入るのも、個室に入っても介護保険があるので、通常、年金の範囲で賄えます。 その時はじめて、「一生懸命に節約して頑張って貯金なんかしなくてよかったな、損したな」という気分になるはずです。使おうと思っても使えないのです。つまり、老後の蓄えなどみなさんが心配するほど必要ないのです。

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