イーロン・マスク、新政党でビットコイン支持示唆 法定通貨への懸念表明
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テスラCEOのイーロン・マスク氏は6日、自身の新政党「アメリカ党」でビットコインを支持するとの見解を投稿した。X(旧ツイッター)での問いかけに対して、「法定通貨は絶望的だから、そうする(BTCを支持)」と回答し、暗号資産(仮想通貨)への姿勢を示した。
出典:X(旧Twitter)
マスク氏は5日にアメリカ党の設立を発表していた。これに先立ち、X上で新党立ち上げの是非を問うアンケート投票を4日に実施し、65%の賛成票を得ていた。
新党設立の背景には、トランプ大統領が署名した3.4兆ドル規模の米国債増加につながる大型減税法案「大きくて美しい法案」への強い反発がある。マスク氏は同法を「嫌悪すべき忌まわしいもの」と批判し、「無駄遣いと汚職で国を破綻させることに関しては、一党制であり民主主義ではない」と既存の政治システムを痛烈に非難した。
マスク氏の一連の発言は、大規模な財政支出によるインフレ懸念を背景としている。近年、中央銀行による量的緩和政策や政府の大型支出により、法定通貨の価値減少への懸念が高まっており、一部投資家・企業らは価値保存手段としてビットコインなどを保有を導入する動きが出ている。
マスク氏が率いるテスラは現在約1.1万BTCを保有(Bitcoin Treasuries調べ)しており、現在の価格で約1,600億円に相当する。
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中間選挙に照準
マスク氏は6日の投稿で「大統領候補を支持する可能性を排除しないが、今後1年間は上下両院にフォーカスする」と表明し、2026年11月の中間選挙に重点を置く方針を示した。具体的な戦略として「上院2-3議席、下院8-10選挙区に集中する」方針を打ち出している。
これは、僅差で成立する法案の決定票を握ることで、少ない議席でも大きな政治的影響力を行使する戦略だ。米議会では共和・民主両党の議席数が拮抗しており、数議席の差が法案の成否を左右するため、第3政党が「キャスティングボート」を握れば既存政党に対して強い発言力を持てる。
出典:TruthSocial
一方、トランプ氏は6日、記者団に「第3の党は決してうまくいったことはなく、彼が楽しむのは勝手だが、ばかげていると私は思う」と一蹴した。両者の対立が表面化している。
マスク氏は以前、政府の歳出削減を目指す「政府効率化省(DOGE)」の責任者を務めていたが、政権を離れた後にトランプ氏と公然と対立するようになった。争点となった法案にはEV購入者向けの7,500ドル(約108万円)の税控除の年内廃止が盛り込まれており、テスラCEOのマスク氏にとって直接的な利害関係となっている。
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