木星と土星の「巨大衛星に関する謎」を解くシナリオを提唱 惑星の表面磁場強度の違いに着目【岡山大学】
京都大学、岡山大学、上海交通大学の研究グループは、惑星表面の磁場強度の違いが、木星と土星の巨大衛星に関する謎を解くシナリオを提唱しました。 【写真を見る】木星と土星の「巨大衛星に関する謎」を解くシナリオを提唱 惑星の表面磁場強度の違いに着目【岡山大学】 研究成果は、4⽉2⽇に英国の国際学術誌 Nature Astronomy にオンライン掲載されました。 ■「表⾯磁場強度」が衛星系の違いの謎を解く鍵 研究グループは、形成直後のガス惑星の内部構造をシミュレーションし、惑星表⾯における磁場強度を計算しました。 そして、惑星の周りのガスの流れを詳細に解析し、円盤状に回転するガスの中での衛星の形成とその軌道進化を国⽴天⽂台の「計算サーバ」を⽤いた数値シミュレーションによって研究しました。 表⾯磁場強度が強い⽊星では、磁気圏降着という⽊星の磁場に沿ったガスの流れが⽣じる⼀⽅、⼟星は磁場が弱いため、磁気圏降着が起きません。 この違いが惑星近くに4つの巨⼤衛星をもつ⽊星と、惑星から離れた位置にひとつだけ巨⼤衛星をもつ⼟星という、衛星系の違いの謎を解く鍵になります。 ■木星と土星の違い 太陽系には、⽊星と⼟星のふたつのガス惑星があります。 ⽊星には 100 個以上の衛星がありますが、なかでもイオ、エウロパ、ガニメデ、カリストの 4 つが他の衛星に⽐べて抜きん出て質量が⼤きく、⽊星の衛星全体 質量のほぼ全てを占めています。 これら 4つは、17世紀にイタリアの科学者ガリレオ・ガリレイによって観測されたことから「ガリレオ衛星」と呼ばれています。 ■土星の巨大衛星タイタンは少し離れたところにある いっぽう、⼟星は280個以上の衛星を持つことが知られていますが、それら全ての質量の 95%以上を巨⼤衛星タイタンが占めています。 ガリレオ衛星が⽊星のすぐ近くの軌道を回っているのに対し、タイタンは⼟星から少し離れたところを周回しているという特徴の違いがあります。 このような巨⼤衛星の個数やその軌道の違いがどのようにして⽣じるのかは、よくわかっていません。