横浜市長選 夏日の中、各候補者が訴え パワハラ問題は有権者の評価が分かれる
前職の辞職に伴う横浜市長選(18日投開票)は11日、折り返し点を迎えた。夏日の暑さとなる中、各候補者は乗降客の多い主要駅周辺やイベント会場などで、額の汗を拭いながら有権者に支援を呼び掛けるため声をからした。商店街を練り歩いた候補者もいた。
「税金に見合う成果を」
3連休中日のこの日は好天に恵まれ、多くの有権者が市内各地で候補者の演説に耳を傾けた。市長選の発端となった前職のパワハラ問題については、有権者の声が分かれる。
「パワハラという単語が持つ印象は重い」と話すのは鶴見区の男性会社員(33)。「周囲を見ても一度やった人間はまたやると思ってしまう。組織を萎縮させる人物には投票したくない」と苦々しげな表情を浮かべた。
「結果は残している」と前職の市政運営を評価する声もある。3歳の長女と生まれたばかりの長男がいるという保土ケ谷区の無職男性(36)は「再出馬は少し驚いたけど、子育て支援には感謝している。投票の際には加味せざるを得ない」と内心を吐露する。
若者「借金やめて」
令和7年前回選挙は、投票率が41.64%と、カジノを含む統合型リゾート(IR)誘致が最大の争点となった3年前々回選挙を7.41ポイント下回り、有権者の関心は低かった。
今回選挙についても、中区の主婦(55)は投票に行く意欲が湧きにくいという。「選挙中はいろいろと政策を言うけれど、実際に市長になったら実現できるのか」としつつ、「たった1年で市長選を再びやるからには、投入した税金に見合う成果を見せてほしい」と注文を付けた。
人口約375万人と国内最大の基礎自治体の未来には、若い世代が関心を持っているようだ。神奈川区の専門学校生の女性(19)は「聞こえのいい政策で借金とか未来への負担を増やすのはやめてほしい」。その上で「大きい都市であるからには、この国をリードするような夢を見せてほしい」と願いを込めた。
中学校給食「足りない」
多くの候補者が政策課題に挙げる学校給食も、投票先を決める道しるべの一つとなりそうだ。「中学生の孫がいつも給食が足りなくて、おなかをすかせて帰ってくる」とため息を漏らすのは緑区のパートの女性(70)。「未来のため子供たちにお金を使う候補者に入れたい」と話した。
市長選には、前職と新人合わせて7人が立候補している。
市民団体代表の藤川祥子氏(51)▽前市長の山中竹春氏(54)▽元衆院議員の中谷一馬氏(43)▽弁護士の原沢敦美氏(59)▽会社社長の福山敦士氏(37)=参政党推薦▽建築家の山本理顕氏(81)▽共産党公認で党神奈川県委員会副委員長の浅賀由香氏(46)-の7人で、浅賀氏以外の6人は無所属で出馬した。
原沢氏は自民党、日本維新の会、国民民主党の地元組織が推薦し、公明党市議団が支持。立憲民主党県連は中谷氏を支援している。 (五十嵐一)