木星に巨大な穴? ジュノーが撮影した太陽系最大の衛星の影

【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)

木星に巨大な穴が…?

こちらは木星探査機ジュノーがとらえた木星です。ジュノーによる40回目の木星フライバイ(近接通過)「PJ40(Perijove 40)」が実施された2022年2月25日に撮影されたもので、木星に巨大な穴が空いているように見える特徴的な画像です。

この“巨大な穴”の正体は、木星の衛星ガニメデが木星面に落とした影です。

木星系では多数の衛星が木星面を横切るため、衛星の影が投影される現象自体は珍しくありません。ただし本画像は、ジュノーが木星の雲頂から約7万kmという非常に接近した位置で撮影したため、遠近効果で影が“巨大な穴”のように強調されています。(撮影時、ジュノーはガニメデより木星に約15倍近い位置関係にありました)

冒頭の画像は市民科学者のThomas Thomopoulos氏が色調強調などの処理を施したもの。実際の見え方とは異なりますが、木星の渦巻く雲や嵐の立体感と陰影をわかりやすく表現しています。

※…ガニメデは木星最大の衛星で、太陽系の中でも最も大きい衛星として知られています。その大きさは、直径は約5268kmで水星(約4880km)よりも巨大です。

ジュノーについて

木星探査機ジュノーは2025年9月末に拡張ミッションの公式期限を迎えました。2025年11月6日現在、10月以降の継続可否についてNASAからの正式更新は確認できていません。続報が公表され次第、別記事でお伝えします。

編集/sorae編集部

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