1泊2日の出張ならACアダプタ不要!?50.8時間動く驚異の999gノート「LAVIE BM94C」
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NECパーソナルコンピュータ(NEC PC)は7月23日、従来の法人向けPCブランド「Mate」および「VersaPro」を廃止し、個人向けブランド「LAVIE」へ順次統合すると発表、新たに7機種を投入した。
MateおよびVersaProシリーズはこれまで「ビジネスを止めないプロフェッショナルのためのツール」をコンセプトに掲げたブランドだったが、AI時代への進化に伴い、ビジネスを止めないという根本は踏襲しつつも「PCは働く人の伴走者であるべき」と定義づけた。
そして、フランス語で「人生」を意味するLAVIEを「働く人の人生を支えるパートナー」として解釈し、個人向けブランドと統合するに至ったのだという。
今回LAVIEブランドで投入されるビジネス向けPCは、ノートPCが6機種、着脱式2in1が1機種となっている。
フラグシップといえるモバイルノートが「LAVIE BM94C」で、発売時期は7月末、価格は58万4,100円から。最大の特徴は、重量999gと1kgを切る軽量筐体でありながら、JEITA 3.0に基づく動画再生時で約30.5時間、アイドル時で約50.8時間にもおよぶ圧倒的な長時間駆動。1泊2日の出張ならACアダプタを持ち歩かずに済むレベルだ。
これを実現した要素の1つが東レ製の最新カーボンの活用。底面は航空宇宙グレードのカーボンを積層し、エッジを射出樹脂で強化しているほか、天板も同じ航空宇宙グレードカーボン積層を採用しつつ、内部に東レ初となる超軽量コアを採用。これをガラス繊維樹脂で閉じることで軽量性と剛性を両立させた。
また、天板とパームレスト面には耐指紋、耐摩耗コーティングを施し、付着した指紋を拭き取りやすく、傷つきにくい表面を実現した。
バッテリは99.9Whの大容量となっている。AIスマート充電機能により、5年後のバッテリ劣化を約72.7%に抑えるほか、30分で1日(8時間)使える急速充電や、ワンキーでAIによるバッテリ消費最適化機能「ロングバッテリーモード」を搭載。また、起動しっぱなしで電力を消費しているアプリを分析し、閉じることを促す機能なども備える。
主な仕様は、CPUにCore Ultra 5 322/335または7 355、メモリがLPDDR5X 16GB/32GB、ストレージが256GB/512GB/1TB SSD、ディスプレイがWUXGA(1,920×1,200ドット)表示対応14型、OSがWindows 11 Proなどとなっている。
インターフェイスはThunderbolt 4 2基、USB 3.2 Gen 2 2基、HDMI出力、Gigabit Ethernet、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、フルHD/Windows Hello対応Webカメラ、音声入出力などを備える。本体サイズは313×221×18.9mm。
ほかの軽量モバイルノートとしては、下位の「LAVIE BM74C」、および「LAVIE BM54C」も用意する。BM74CはBM94Cとほぼ同じ仕様だが、バッテリはユーザー交換可能タイプとなり、約914gからとより軽量になるものの、駆動時間は短くなる。7月末発売で、価格は55万6,600円から。一方BM54CはCPUがCore 5 315/320/330となり、重量は約953gから。8月下旬発売で、価格は49万7,200円から。
16型の大画面ノートPCとして「LAVIE BN76C」、「LAVIE BN56C」、「LAVIE BN56R」の3機種を展開する。価格は順に48万8,400円から、40万4,800円から、46万9,700円から。いずれも8月下旬発売の予定。
共通する特徴として、メモリやSSD、バッテリをユーザー自身で交換できる点が挙げられる。SSDを留めているネジは表面光沢処理を行ない、万が一落としたりしても見つけやすくしているほか、筐体内部に落ちにくい構造となっている。また、キーボード面への水こぼしに強い防滴設計を採用している。
さらに、SSDは2基搭載できる構造となっており、付属のバックアップアプリを利用して本体のみでデータに冗長性をもたせることができる。
一例としてBN76Cは、CPUにCore Ultra 5 322/325/335または7 365、メモリにDDR5 16GB/32GB/64GB、ストレージに256GB/512GB/1TB SSD、ディスプレイにWUXGA表示対応16型またはHD(1,366×768ドット)表示対応15.6型液晶、OSにWindows 11 Proなどを搭載する。
インターフェイスはThunderbolt 4 2基、USB 3.2 Gen 2 4基、ミニD-Sub15ピン、HDMI出力、Gigabit Ethernet、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、フルHD対応Webカメラ(Windows Hello対応も選択可能)、音声入出力などを備える。
バッテリ駆動時間は約9.6(HD/Mバッテリ)~14.9時間(WUXGA/Lバッテリ)。本体サイズは358.7×254×24.5mm、重量はMバッテリ搭載時が約2kg、Lバッテリ搭載時が約2.1kg。
キーボード着脱式2in1の「LAVIE BT53C」は、CPUにCore Ultraシリーズ3を搭載したモデル。9月下旬発売予定で、価格は61万1,600円から。
BT53Cは社内のオフィスワークのみならず、現場などでタブレットとして利用可能な多機能タイプ。デュアルファン搭載で高性能を発揮できるという。ペンは充電式で、カバーキーボードに収納可能。タッチパッドは前モデルから1.2倍のサイズとなったほか、角度調整可能なキックスタンドで操作性を高めた。
また、液晶は2,880×1,920ドット表示対応の3:2タイプ、最大輝度は500cd/平方mで、屋外での視認性を確保した。
そのほかの主な仕様は、CPUにCore Ultra 5 332/335または7 365、メモリは16GB/32GB、ストレージは256GB/512GB SSD、OSはWindows 11 Pro。
インターフェイスはThunderbolt 4 2基、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、500万画素/Windows Hello対応前面/800万画素背面カメラ、音声入出力などを備える。なお、着脱式キーボードは別売り。
本体サイズは290×210×9.3mm。バッテリ駆動時間や重量は未定。
新機種では、搭載される複数のソフトウェアにおいて強化を行なった。
1つ目はPCのトラブルシューティングを行なうAIチャットボット「AI Plus Biz」の機能強化。従来のAI Plus Bizはユーザーが、曖昧な質問――たとえば「PCの挙動がなんか変」といった質問――を行なった際に、問題を絞り込めない課題があったが、今回より具体的な選択肢(例: 画面がちらつく、キーが反応しない、フリーズするなど)をユーザーに提示することで、関連回答までたどり着けるようになった。
2つ目は「LAVIEスマートバックアップ」だ。これはユーザーが自身のデータをクラウド上に保管することに抵抗を感じることがまだ多いというアンケート調査結果を踏まえて実装したもので、特にセカンドSSDを搭載できるBN76C/BN56C/BN56Rを対象にして開発。設定したデータを自動的にスケジュールに従ってセカンドSSDにバックアップを行なうことで、データに冗長性をもたせられる。なお、外付けのSSDへのバックアップも可能だが、運用形態を考えると現実的なのはセカンドSSD搭載モデルのみだ。
3つ目はヤマハ製の「AudioEngine」と連携したAIミーティング機能で、室内のエコーやタイピング音の抑制、環境ノイズの抑制などの機能が、BluetoothやUSB接続の機器でも利用可能になった。
このほか、保守メニューも刷新し、別売りオプションメニュー「引取保証拡張SK」をフリーセレクションでも提供。従来の5年のみから3/4/5/6/7年へと選択肢を増やした。さらに、盗難に対応し、修理金額に上限を設けないアクシデント・ダメージ・プロテクションも用意する。
発表に併せて、7月23日に都内で記者発表会を開催し、ブランド統合の経緯や新製品の戦略、特徴について解説した。冒頭では、同社代表取締役執行役員社長の檜山太郎氏が挨拶。
2025年にNECの法人向けPC事業を統合して“製販技(製造、販売、技術)”が本格的にスタートしてから1年以上が経過したが、ユーザーの声や最新技術をいち早く製品に反映することが可能となり、大きな進捗があったと振り返る。
実際に、世界最長バッテリをうたった「VersaPro UltraLite タイプVY」はユーザーからの反応が上々。これは消費電力が高いAI処理の時代を見据えた、ユーザーのニーズに合った製品であったと説明した。
また、国内PC市場が低迷しているというのは事実である一方で、企業におけるAIへの投資額は大きく伸長している。クラウド上のAIへ常時アクセスする5Gの搭載は必須となるほか、これまでプレミアム価格帯であったCopilot+ PCクラスの高性能製品が当たり前になり、なおかつオンデバイスで動作するSLM(小型言語モデル)の進化などにより、ローカルAIでも日本語を扱うハードルが下がったことなどから、これらに対応する新製品群を押さえていく必要があるとした。
続いて同社コマーシャル事業本部長の宮前豊氏が2026年度のビジネスPCの事業方針について解説。先述の檜山氏のNECの法人向けPC事業統合の成果を踏まえながら、実際にユーザーからも「特徴ある商品ラインナップが増えた」、「バッテリが長持ちする製品はいい」といった声が上がり、販売パートナーからも「製販一体となったことでレスポンスが早くなり売りやすくなった」といった声が得られ、実際の市場伸長を上回る成果を達成したと語った。
これを踏まえ、2026年度は販売パートナーの支援をさらに強化。特に、特定業種について、これまでもGIGAスクールを対象とした支援はあったが、対応業種をさらに広げる予定だという。
また、企業がAIへの投資を増やしている背景を踏まえ、AI対応PCを拡充。これまで3割程度のラインナップだったものを7割まで展開。購入しやすいメインストリームの価格帯まで広げるとともに、バッテリ駆動の長時間化なども図っていくなどとした。