アップル、1─3月業績は予想上回る iPhoneに駆け込み需要
同時に発表した第2・四半期(3月29日までの3カ月)決算は売上高と利益がともに市場予想を小幅に上回ったものの、投資家の関心が関税による今四半期への影響に集まる中、株価は引け後の時間外取引で3.8%下落した。
同社幹部は第3・四半期の売上高の伸びを1桁台前半から半ばと予想。LSEGがまとめたアナリスト予想(4.28%増の894億5000万ドル)にほぼ沿った見通しとなった。
一方、売上高総利益率は45.5─46.5%と見込み、アナリスト予想(46.58%)を下回った。
第2・四半期の売上高は953億6000万ドル、1株利益は1.65ドル。LSEGのまとめたアナリスト予想はそれぞれ946億8000万ドル、1.63ドルだった。関税措置に絡む値上げへの懸念から、iPhoneに駆け込み購入があった。
iPhoneの売上高は468億4000万ドルで、市場予想の461億7000万ドルを上回った。
ティム・クック最高経営責任者(CEO)はアナリスト会見で、第2・四半期はサプライチェーン(供給網)と在庫をシフトさせたため、関税による影響は限定的だったと指摘。一方、第3・四半期については「現在の世界的な関税の税率、政策、適用が四半期末まで変更されず、新たな関税が追加されないと仮定した場合、影響は9億ドルのコスト増になると推定される」と述べた。
また、今四半期に米国で販売されるiPhoneの大半はインドから、iPad、Mac、腕時計型端末「アップルウオッチ」の大半はベトナムから出荷されると説明。製品を事前に生産するため第2・四半期に追加の資金を投じたという。米国外の市場向けの製品は大部分が引き続き中国から供給されるとした。
同氏は「サプライチェーンには常にリスクがある」とした上で、「われわれが少し前に学んだのは、一カ所に全てを集中させるのはリスクが高すぎるということだ」と述べた。
イーマーケッターのアナリスト、ジェイコブ・ボーン氏は「アップルが提案しているインドへの生産移転は、実行スケジュール、生産能力の限界、不可避の可能性があるコスト上昇に関する切迫した課題を提起している」と語った。
第2・四半期は大中華圏の売上高が160億ドルに減少。ビジブル・アルファのデータによると、アナリスト予想は159億ドルだった。
部門別ではiCloudストレージやアップルミュージックを含むサービス事業の売上高が266億5000万ドル。LSEGがまとめた市場予想は266億9000万ドルだった。
アップルウオッチなどを含むウエアラブル端末事業の売上高は75億2000万ドル。市場予想は78億5000万ドルだった。
iPadの売上高は64億ドル、Macは79億5000万ドル。市場予想はそれぞれ60億7000万ドル、79億2000万ドルだった。
アップルは配当金を4%引き上げ、1株当たり0.26ドルとすると発表。1000億ドルの追加的な自社株買いを取締役会が承認したことも明らかにした。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
Akash reports on technology companies in the United States, electric vehicle companies, and the space industry. His reporting usually appears in the Autos & Transportation and Technology sections. He has a postgraduate degree in Conflict, Development, and Security from the University of Leeds. Akash's interests include music, football (soccer), and Formula 1.