画面はより明るく、質感も向上したスマートウォッチ「Amazfit Balance 3」は普段使いとしても買いか?

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 7月に発売された「Amazfit Balance 3」(アマズフィット バランス スリー)は、Zepp Healthのスマートウォッチブランド「Amazfit」の新作で、直販価格は6万3800円だ。カラーはステンレススチールとチタンブラックの2色となる。

 Balanceシリーズは、Amazfitのラインアップの中で普段使いを想定したフラグシップという位置付けだ。前モデルの「Amazfit Balance 2」は2025年6月の発売なので、約1年1カ月でのモデルチェンジとなる。

 今回は、メーカーから実機を借用する機会を得たので、Balance 2からの変更点を中心に確認していきたい。

Amazfitのスマートウォッチ「Amazfit Balance 3」

 まず外観から見ていこう。

 ボディーはステンレススチール製のフレームに繊維強化ポリマー製のシェルを組み合わせたものだ。Balance 2のフレームはアルミニウム合金だったので、素材のグレードは上がっている。手に取ったときの質感は確かに違い、価格帯に見合った印象を受ける。

 その分、サイズと重量も相応だ。本体は約51.4(直径)×14.6(厚さ)mmで、重量は約62g(バンドを除く)ある。Balance 2は約47.4(直径)×12.3(厚さ)mm、重量は約43gだったので、直径で約4mm、厚さで約2.3mm、重量で約19g増えたことになる。実測ではバンド込みで80.9gだった。

 Balance 2をレビューしたときは、前モデルより大きくなったとはいえ、T-Rexシリーズのようなマッシブな印象にはなっていないと書いた。Balance 3はその線を越えてきた感がある。カジュアルな円形デザインというくくりは変わらないが、受ける印象はT-Rex系に近い。

 筆者はこうしたデザインを嫌いではない。とはいえ、もう少しスマートなまとまりを好む人も多いだろう。手首が細い人や、スーツの袖口に収めたい場面が多い人は、店頭で実物を確認してから判断した方がいいかもしれない。

 なお、チタンブラックは約55g(バンドを除く)と約7g軽くなるので、重量を気にするならそちらを選ぶ手もある。

直径は約51.4mmだ。腕に乗せると相応の存在感がある

 ボタンは4つに増えた。右側面の2つは、上ボタンが運動メニューと決定、下ボタンがメニュー一覧と戻る操作という割り当てで、これはBalance 2と同じだ。同社の「Amazfit Cheetah 2 Pro」とも同じ挙動になる。

 加えて左側面に2つのボタンが増え、上下のスクロールを担当する。Balance 2から使えるリューズを回してのスクロールにも引き続き対応しているので、スクロールの手段は2つあることになる。

 Balance 2をレビューしたときは、この割り当てに戸惑うと書いた。一般的なスマートウォッチなら上ボタンがアプリの一覧、下ボタンでカスタムメニューという配置が多いためだ。Balance 2には設定でこれを一般的な動作に変更できる「ボタンモード」があったが、Balance 3ではこの項目自体がなくなり、Amazfit式の割り当てで固定されている。

 もっとも、Amazfitがこの配置をデフォルトとして続けている以上、使い続ければ慣れる。筆者も正直なところ、もう気にならなくなった。他社製品から乗り換えるなら最初だけ戸惑うかもしれないが、変更手段がなくなったこと自体を大きな不満と感じることはないだろう。

 この決定、戻るという操作自体は変更できないが、ボタンを押したときに起動する機能やメニューはカスタマイズが可能だ。

正面向かって右側面に、リューズのあるSELボタンとBACKボタンがある
左側面に上下スクロールを行えるボタンを搭載する

 バンドは幅が約22mmのシリコンで、対応手首周囲は140~210mmだ。これが非常に柔らかく、着け心地は良いのだが、柔らかいがゆえに気を付けないと締めすぎてしまう。締めればいいというものではないため、意識的に調整したいところだ。

バンド幅は約22mmで、シリコン製だ。バネ棒式で市販のベルトに交換も可能だ。非常に柔らかく、締め具合の調整には少し慣れが必要だ

 パッケージの内容は本体(標準ストラップ装着済み)、充電台、取扱説明書である。Balance 2にはシリコンバンドが2本付属していたが、本機では1本のみとなっているため、価格の上昇を踏まえると気になるポイントだ。

付属品は充電台と説明書となる。充電用のUSBケーブルは付属しないので、別途用意が必要だ

 なお、防水性能は10ATM(ISO 22810:2010準拠)で、Balance 2と同じだ。MIL-STD-810G-2014に基づく低圧/高温/低温/温度衝撃/振動/衝撃の各試験にも通っているとのことで、日常使いで水濡れや衝撃を気にする場面は少ないだろう。

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 Balance 2にはなかった機能として、フラッシュライトが加わった。白色と赤色に対応する。常用するものではないが、夜間に鍵穴を照らすといったちょっとした場面で便利だ。地味ながら、あると助かる部類の機能だろう。

フラッシュライトは白色と赤色に対応する

 ヘルスケア機能は、心拍数/血中酸素レベル/ストレスレベル/皮膚温度の24時間モニタリングに対応する。睡眠については睡眠時心拍変動(HRV)/睡眠ステージ/昼寝記録/睡眠時呼吸の質などを記録できる。センサーはBioTracker 6.0 PPG(5PD+2LED)だ。

背面センサーは、5PD+2LEDのBioTracker 6.0 PPGとなる

 体調管理の指標は、従来のBioChargeがHybridChargeに改称され、機能も広がった。睡眠、回復、日常のストレス、トレーニング負荷を統合して分析するもので、LifeLoadとあわせて日々のコンディション把握に使う。「高い精神的ストレス」「病気」といった生活イベントを手動で記録し、分析に反映させる仕組みも入っている。

計測データは「Zepp」アプリで確認できる。HybridChargeのスコア自体は従来のBioChargeとあまり変わらないが、インサイトがより詳しくなったというイメージだ

 外部連携は、Strava/TrainingPeaks/Intervals.icu/Runna/Google Fit/Appleヘルスケアに対応し、国内では日本最大級のランニングコミュニティー「Runtrip」との連携も可能だ。

 ソフトウェア回りは、いつものAmazfit製品という印象だ。Zeppアプリの構成や操作感に大きな変更はなく、既存ユーザーなら迷わず使えるだろう。逆に言えば、ここに新鮮味はない。

 Amazfit Balance 3は、ステンレススチール採用による質感の向上と、1.5型で最大3000ニトという画面の見やすさ、そして実測で1日8~10%の消費で済むというバッテリー駆動時間の長さを兼ね備えており、日常使いのスマートウォッチとしての完成度は高い。指紋コーティングの追加も、地味ながら日々の使い勝手に効いてくる部分だ。

 向いているのは、画面の見やすさを優先する人、週1回程度の充電で運用したい人、そしてHYROXやハイブリッドトレーニングに取り組んでいる人だろう。既存のAmazfitユーザーで、もう少し質感の高いモデルが欲しいという場合にも合っている。

 一方で、直径約51.4mm、実測で80.9gという大柄なサイズは好みが分かれる。手首が細い人や、ビジネスシーンでの装用が多い人には悩ましいかもしれない。その場合は、約55gのチタンブラックにするか、Active系など小型のモデルを検討してもいいだろう。

 価格については、正直なところ気になる部分だ。Balance 2は発売時4万3890円だったので、1万9910円の値上げで約1.45倍になる計算だが、上昇した分の説明はつく。ステンレススチール化、最大輝度の2000ニトから3000ニトへの引き上げ、指紋コーティング、ボタンの増加、フラッシュライトの搭載、HYROX関連機能、HybridChargeと、加わった要素は少なくない。

 とはいえ、付属バンドが2本から1本に減った点も含めると実質的な値上げ幅は大きく、コストパフォーマンスの高さが魅力だったBalance 2と比べると、やや買い手を選ぶモデルになった印象だ。

 Balance 2からの買い替えを考えているなら、素材と質感、画面の明るさ、HYROX関連機能に2万円分の価値を見いだせるかどうかが判断軸になる。センサー構成や基本的な計測機能の刷新幅は大きくないため、Balance 2に不満がないなら急ぐ必要はないだろう。予算と用途に合わせて選んでほしい。

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