やってみて本当に集中力が上がった「7つの習慣」

かつて私は、自分が集中できないのをテクノロジーのせいにしていました。

しかし、ある時ふと気づいたのです。問題はテクノロジーそのものではなく、それをどう使うかにあるのだ、と。

これから紹介する7つの小さな習慣はどれも、私の日常を変え、想像以上に注意力を高めてくれたものです。

💡この記事のポイント

  • 集中できない根本原因は、テクノロジーそのものではなく、その「使い方」にある。
  • 通知オフや集中モードといった「環境づくり」を徹底すれば、意志力に頼らずとも邪魔をシャットアウトできる。
  • 「一度に1つのことだけ」を意識するモノタスクや、ポモドーロ・テクニックが、仕事の質と効率を劇的に高めてくれる。

1. まずは通知をオフ

ひっきりなしに届く通知の音や振動は、あなたの集中力を少しずつ削り取っていく厄介者です。

あなたのスマホにもおそらく何十個ものアプリがインストールされていることでしょう。そのすべてに通知を許可するということは、本来すぐに注意を払う必要のないアプリからも、絶え間なく邪魔が入り続ける状況を自らつくっているようなもの

以前の私は、数分ごとに画面が光るたびに、たとえ一瞬だとしても、それまでやっていたことから意識を引き剥がされていました。やがて、こうした小さな中断が積み重なり、集中力を途切れさせ、「ゾーン」に入るのを難しくしていることに気づいたのです。

この問題に対処するため、私は一度すべての通知設定を点検しました。アプリごとに、「この通知は、本当にリアルタイムで知る必要があるか?」と自問自答し、答えが「ノー」なら、迷わずオフ。

いまでは、本当に重要な通知──メッセージ、電話、カレンダーの予定、そしていくつかの金融・仕事関連のアプリ—だけが届くようになっています。この小さな変化が、驚くほど大きな違いを生み出しました。絶え間ない邪魔がなくなったおかげで、より長く、深く集中できるようになったのです。

2.「集中モード」を使いこなす

現代のデバイスには「どの連絡先やアプリからの通知を、いつ許可するか」をカスタマイズできる機能が搭載されていますが、これは特に見過ごされがちな機能の1つです。

もしあなたがiPhoneの「集中モード」やAndroidの「おやすみ時間モード」を使っていないのなら、深い集中作業(ディープワーク)のための最高のツールを1つ、見落としているといっても過言ではないのです。

不要なアプリの通知をオフにしても、邪魔が入ることはあります。そこで私は、1日の様々な活動に合わせて、次のように複数の集中モードを設定することにしたのです。

  • コーディングの時間
  • 執筆の時間
  • 1日の終わり、リラックスする時間

それぞれのモードでは、指定したごく一部のアプリ以外はすべて通知がオフになり、邪魔な通知は表示すらされません。

さらに、電話の着信を知らせる相手を制限したり、表示されるホーム画面を限定したりすることも可能です。

特定の集中モードが起動する時間をスケジュール設定しておくことで、このプロセスは完全に自動化されます。

この習慣のすばらしいところは、自分の脳と環境の両方を「集中できる状態」にトレーニングできる点。

集中モードがオンになると、まるで心の中のスイッチが切り替わったかのような気分です。「さあ、集中する時間だ」という合図になります。

この一貫性を続けるうちに、より早く、そしてより長くディープワークに入れるようになりました。

3. 自分に合ったBGMを選ぶ

かつては静寂こそが生産性を高める究極のハックだと思っていましたが、実は適切なBGMは集中力にとって驚くほどの効果を発揮します。

様々なジャンルを試した結果、私を深い集中へと導いてくれる音楽と、逆に邪魔になる音楽があることがわかりました。

執筆やコーディングのように深い集中力が求められる作業には、インストゥルメンタル音楽や、アンビエントなサウンドスケープ、あるいはローファイ・ヒップホップのような曲がしっくりきます。

これらの音楽は、気を散らすことなくリズムを提供してくれ、周りの雑音を遮断し、集中状態へと落ち着かせてくれるのです。歌詞がなく、急な曲調の変化もない、ただ心を穏やかに満たしてくれる安定したサウンドの流れが、私の脳を過度に刺激することなく活性化させます。

参考までに私のおすすめプレイリストをシェアしておきます。

一方で、もっと定型的な作業をこなすときは、少しアップビートでありながらも、落ち着きを保てるような曲に切り替えます。

いまやBGMは、私にとって一種の儀式のようになりました。特定のプレイリストを再生することが、脳への「仕事開始」の合図になっているのです。

もちろん、脳の仕組みは人それぞれ。静寂の中でこそ力を発揮する人もいれば、音がある方が集中できる人もいます。色々と試してみて、何が自分に一番合うのか見つけることが大切です。

4. 「スマホ禁止区域」を設定

テクノロジーはいとも簡単に、日常の隅々にまで浸透してしまいます。

夕食中に仕事のメッセージが忍び寄り、静かな時間にSNSが侵入し、朝のコーヒーを飲む前にメールが注意を求めてくる……。

こうした状況が、どれほど心のノイズを生み出していたかに気づいたのは、明確な「デジタル境界線」を引きはじめてからのことでした。

私が最初に取り組んだのは、「スマホ禁止ゾーン」と「ノースクロール・タイム」を決めること。

たとえば、私は朝5時には起きますが、メールをチェックするのは午後2時まで待ち、夜7時以降は一切見ません。

その代わり、午前中の時間は集中力が必要なタスクに捧げるのです。メールチェックのような、深い集中を必要としない定型的な作業は避けるようにしています。

さらに、仕事用とプライベート用のテクノロジーを分離しました。仕事関連のタスクには特定のブラウザプロファイルを使用し、普段使いには別のプロファイルを使う、といった具合です。

また、集中セッション中はスマホを手の届かない、目に入らない場所に置きます。物理的な障壁をつくることで、壁にぶつかった時に思わずスマホを手に取ってしまう誘惑を断ち切ることができるからです。

これらの小さな変化が、「オン」と「オフ」の時間を明確に区別してくれました。

この区別ができたことで、あとでリラックスしたり、SNSをチェックしたりする時間がちゃんと確保されていると分かり、目の前のタスクをこなしやすくなったのです。

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