「姿勢を正せ」「謝れ」と苦情殺到…北海道・積丹町議会副議長(74) 地元猟友会への“パワハラ疑惑”で役場がパンク状態、担当者は「平常業務ができない」とも告白

北海道、東北地方を中心に深刻化しているクマ被害。10月30日にはクマ被害対策に関する関係閣僚会議が初めて開かれ、秋田県の要請に応じて自衛隊が派遣されるなど政府も本格的な対応に乗り出している。 【写真あり】猟友会への“パワハラ疑惑”が取り沙汰されている海田氏(74) そんななか北海道・積丹町(しゃこたんちょう)では、町議会の海田一時副議長(74)の地元猟友会に対する“パワハラ疑惑”によって、クマの駆除が難航しているというのだ。 この件を最初に報じた「HTB北海道ニュース」によれば、9月27日に海田氏の自宅近くで体重284キロのクマが捕獲され、地元猟友会のハンターが出動。現場にはクマの駆除や運び出しのため、10人あまりのハンターが駆けつけたという。 だがその際に、海田氏と面識のないハンターが、海田氏に「誰ですか」と声をかけたところ、海田氏が「誰にモノを言ってるか」と反発。ハンターが安全確保のため現場を離れるように促したところ、トラブルに発展したようだ。 同メディアの報道では、関係者の証言として海田氏は、「こんなに人数が必要なのか。金貰えるからだろ。俺にそんなことするなら駆除もさせないようにするし、議会で予算も減らすからな。辞めさせてやる」と発言したと伝えられている。 しかし、海田氏本人は同メディアの取材に「『辞めさせてやる』とは言っていない」「僕は悪くない」などと主張し、猟友会への謝罪を拒否。対する猟友会では、海田氏から文句を言われたことで意欲を削がれたハンターもおり、町からの出動要請に応じていない状況だという。 全国的にも高い関心が寄せられている“クマ問題”。海田氏と猟友会のトラブルは瞬く間にネットやSNSでも注目を集め、命がけでクマの駆除を行うハンターに盾突くような態度をとった海田氏を批判する声が相次ぐ事態に。さらに日を追うごとに騒動は過熱し、海田氏の個人情報を特定する動きまで出てきている。 そこで本誌は31日、積丹町役場にトラブルの進捗状況などについて話を聞いた(以下カッコ内は、担当者)。 まず現時点では、海田氏と猟友会の間で膠着状態が続いたままだといい、担当者は「報道にあるとおり、“言った・言っていない”という風に互いの主張にかなり食い違いが生じています。副議長が謝罪を拒否しているといった報道もあることから、事案についての解決が難しい状況です」と説明。 また、双方のやりとりの事実関係を尋ねると、「両者に聞き取りを行っていますが、映像や音声が残っているわけではないので、正確な情報が把握できていない」とのことだった。 町からは双方にどのような働きかけを行っているかの質問には、「(クマの駆除は)町民の安全を守っていただくことが本来の目的でありますので、猟友会でもそういった理由で任務を受けていただいております。ですので、町民の安全を守ることを優先して通常の活動体制に戻っていただけないかという趣旨の働きかけや協議を続けている最中です」との説明があった。 いっぽう、全国的にも海田氏と猟友会のトラブルが知れ渡ったことで、役場で働く職員たちの負担が増しているという。 役場には苦情の電話が殺到しているといい、「かなり数えきれないぐらい苦情やご意見が寄せられています」とのこと。あまりの多さに件数を把握することもできていないようで、担当者は「常に(苦情の電話が)かかってきている状況」と語っていた。 また、主な苦情内容としては、「副議長に対して『姿勢を正せ』『謝れ』といったご意見だけでなく、ハンターに対して『内容はともあれ、町民が困っているから活動再開してあげてほしい』とのご意見もあります。また町に対しても、『町の方で動いて収束に向かう方法を早急にとってください』と求めるご意見も寄せられております」とのことだった。 そうした状況のなか、電話対応に追われる職員が残業することも少なくないようだ。担当者は、「苦情の電話対応に時間がとられてしまい、平常業務ができない部分はかなりあります。その分をとり戻すため、閉庁時間以降に対応せざるを得ない状況もあります」と明かしていた。 「海田氏は報じられている発言内容を一部否定していますが、猟友会を怒らせてしまったことは事実でしょう。積丹町では10月に入ってからクマの目撃・痕跡情報が10件報告されており(30日時点)、町民の間で不安が増しています。北海道では秋田県のように自衛隊への協力要請はいまのところ検討されておらず、猟友会に頼らざるを得ない状況のようです。人身被害が起きてしまってからでは遅いので、一刻も早く海田氏と猟友会の間でトラブルが解決されることが求められています」(全国紙社会部記者) 「謝らない」と断言していた海田氏だが、町民の命を守るために考えを転換させることはあるだろうか。

女性自身
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