家族湯で5歳児不明、母親が心境語る 「早く連れて帰ってあげたい」

現場から

小勝周 大村久

 鹿児島県霧島市隼人町嘉例川の温泉施設で21日から5歳の男児が行方不明となり、1週間がたった。母親が28日に朝日新聞の取材に応じ、「絶対に嶺臣(れお)を見つけて、連れて帰ってあげたい」と話した。当時の状況も語った。

 行方不明になっているのは、熊本県八代市の保育園児、田中嶺臣ちゃん(5)。

 母親によると、嶺臣ちゃんは運動神経が良く、よく外で遊んでいた。水遊びも好きで「水があったら、すぐに行っちゃうような子」だという。

 21日は、両親と嶺臣ちゃん、弟(2)の家族4人で鹿児島市の平川動物公園で遊んだ帰りに、午後2時半ごろ温泉に立ち寄った。

 家族湯(貸し切り風呂)で汗を流し、母親と弟が先に更衣室に向かい、体を拭いたり服を着たりした。

 その後、父親が嶺臣ちゃんと一緒に出ようとしたら「まだ入っていたい」と言ったため、父親が先に出た。

 父親が服を着て戸を開けようとしたら内側から鍵がかかっていた。

 コインを使って解錠したが、中に嶺臣ちゃんはおらず、内湯の窓の網戸が開いていたという。

 父親は、開いていた窓から外に出て、近くを流れる天降(あもり)川までの間を捜した。

 その時、川の中に「頭のようなものが見えた」といい、急いで川に飛び込み、下流に向かって泳いで捜したという。

 母親も施設内を探そうと弟を抱きかかえ、廊下などを探したが見つからず、施設の従業員に警察への通報をお願いしたという。

 しばらくすると父親がずぶぬれで戻ってきて、「嶺臣おらんかった」と話したという。

 あれから1週間がたち、母親は「どこかからひょっこり、嶺臣が出てきてくれないかな」と声を詰まらせる。

 1日、また1日と過ぎていく中で焦りも募るという。

 「でも絶対に見つけて、連れて帰ってあげたい。私たちのところに帰ってきてほしい」。涙ぐみながら、そう話した。

 両親は嶺臣ちゃんが行方不明…

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この記事を書いた人

小勝周
西部報道センター|県警担当
専門・関心分野
福祉、災害、社会運動、アジア(香港)

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