原油下落、中東情勢緊迫化受けた上昇から反転-貿易摩擦懸念が再燃

Bloomberg News

原油先物相場はアジア時間12日の取引で反落。前日は4%余り上昇していた。中東情勢の緊張や米国の貿易政策を巡る最新の動向を見極める展開となった。

  前日に昨年10月以来の大幅高となった北海ブレント原油先物は、1バレル=69ドル台に下落。ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は68ドルを割り込んだ。

  イランが核協議が決裂した場合に米軍基地を攻撃する可能性を示唆したことを受け、11日に原油相場は急伸。米政府は在イラク米大使館の一部職員に退避を命じ、米軍関係者の家族に中東地域からの退避を許可した。

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  一方、トランプ米大統領は11日午後、一方的に関税率を設定し、「今後おおよそ1週間半か2週間以内」に各国・地域に書簡を送ると述べた。4月に発表した上乗せ関税一時停止の期限が切れる7月9日より前のタイミングとなる。これを受け、リスク資産への投資意欲が後退し、株式相場は下落した。

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  ロンドンICEの北海ブレント先物8月限は一時0.8%安の1バレル=69.19ドルを付けた後、シンガポール時間午後2時16分(日本時間同3時16分)時点で69.25ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は0.7%安の67.68ドル。

原題:Oil Pares Mideast-Driven Surge as Trade Tensions Flare Up Again(抜粋)

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