フィギュア男子選手の今季のテーマ、五輪への思いは? 開幕会見詳報

グランプリシリーズが開幕するのを前に行われた記者会見で撮影に応じる(左から)三浦佳生、佐藤駿、鍵山優真、山本草太、壷井達也=東京都新宿区で2025年10月1日、猪飼健史撮影

 フィギュアスケートのシングル日本代表が1日、東京都内で記者会見に臨み、10月から本格化するシーズンへの意気込みや、来年2月のミラノ・コルティナ冬季オリンピックへの思いを語った。

 会見には男女のエース鍵山優真選手(オリエンタルバイオ・中京大)、坂本花織選手(シスメックス)らグランプリ(GP)シリーズに出場するシニアの男女9人と、昨季の世界ジュニア選手権を制した女子の島田麻央選手(木下グループ)、男子の中田璃士選手(TOKIOインカラミ)を含めた計11人が出席。今季の自身のテーマなどを紹介し、躍進を誓った。

 会見は元プロテニスプレーヤーの松岡修造さんと2006年トリノ冬季五輪金メダルの荒川静香さんがMCを務めた。男子選手の掲げた今季のテーマと、シーズン序盤の大会を経ての手応えなどは次の通り。【玉井滉大】

鍵山優真「ステップ・バイ・ステップ」

 今年はステップ・バイ・ステップを意識して頑張ろうと思います。やっぱり結局、何事も目標だったり夢をかなえるためには、本当に着実に一歩ずつ進んでいくのが一番の近道だと、今までの経験から感じているので。段飛ばしにやっていくのではなく、今、自分が何をするべきか。そして、目の前にある課題をクリアして、ミラノまでの道筋を切り開いていくことができたらいいなと思っています。

 <荒川さん:これまでのスケート人生を振り返ってみても、その通りの人生を歩んできているのではないかと思います。着実さと、スケートに対しての真摯(しんし)さを感じます。今季、あえてこの目標を掲げていることに、より着実に取り組んでいくなという期待感にもつながります。今までも着実に上がってきたのではと感じますが>

 そうですね。自分としては幼少期からそんなに結果を出せるような選手ではなかったと思っているんですけれども、基礎の部分だったりとか、本当にゆっくりと、着実に一つずつ自分ができるものを練習して、いろんな技を身につけて。それを実戦で生かしてっていうふうに目標を立てて、計画立ててやっていって、今の自分につながっていると思うので。今までのスケート人生の経験を生かして、今シーズンも一日一日の練習だったり、1試合1試合でしっかりと充実したものを送れるように、頑張っていきたいなっていう気持ちです。

 <前に行くために一番大事にしているところは>

 本当に、いかに自分を信じきれるかっていうところが一番大事になってきます。周りのサポートしてくれる人たちが自分を信じてくれても、自分自身が自分を信じれなきゃ、それはダメだと思うので。まずは自分自身の過程だったり過ごし方、そして練習の仕方だったり、そういうものを全て信じて。うまくいくときも失敗してしまった時も、それを受け入れて前に進むことが大事なんじゃないかなっていうふうに感じています。

 <五輪への思い>

 五輪を目指すのは2回目になりますが、1回目の時と変わらず、本当に僕としては五輪は夢の舞台でもあるし、目標にしている舞台でもあるので。そこに向けてひたすら、精いっぱい努力するしかないし、そのためにはやっぱり、その過程もすごく大事になってくると思うので。その一歩一歩の過程を充実できたなって感じられるように。そしてやっぱり、ここからの試合は選考に全て関わってくるので。本当に後悔しないように頑張りたいなと思います。

 <男子を代表して、今季に懸ける思いを>

 代表というのはちょっと重いんですけれども、やっぱり一人一人、それぞれのストーリーだったり目標を持ちながらやっていると思うので。でも、最終的にはみんな五輪という舞台を目指して頑張ると思うし、自分もその一人だと思います。

 五輪の候補選手がたくさんいるこの日本で滑れることに感謝しながら、1試合1試合、頑張っていきたいと思うので。良い時も悪い時も、その感情だったり、一人一人のそういうストーリーを見ていただきたいなと思っています。

佐藤駿「ポジティブ」

 僕はポジティブをテーマとしてやっていきたいと思っています。やはり大事な…

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