【帝王賞】(大井)ミッキーファイト、追い比べを制してJpnI競走初制覇|競馬実況web|競馬|ラジオNIKKEI
2日(水)、良馬場の大井競馬場で行われたダートグレード競走の第48回帝王賞(JpnI・2000m メイショウハリオ競走除外で出走13頭)は、2番手追走から3コーナーで先頭に立った1番人気のミッキーファイト(JRA)が追い比べから抜け出し、JpnI競走初制覇を飾った。勝ちタイムは2分3秒1。
クビ差の2着には差してきた4番人気アウトレンジ(JRA)、3着には5番人気ノットゥルノ(JRA)が入った。地方馬最先着となる4着に7番人気ディクテオン(大井)が入った。2番人気のウィルソンテソーロ(JRA)は5着、3番人気のラムジェット(JRA)は6着だった。
勝ったミッキーファイトは父ドレフォン、母スペシャルグルーヴ(その父スペシャルウィーク)という血統の4歳牡馬で、JRA美浦・田中博康調教師の管理馬。通算成績は9戦6勝(うち地方3戦2勝)。騎乗したクリストフ・ルメール騎手は2018年のゴールドドリーム以来2度目の帝王賞制覇となった。
<レース後の関係者コメント> 1着 ミッキーファイト (クリストフ・ルメール騎手)
「彼にいい競馬を期待していました。能力をたくさん持っていますし、GIレベルの力を見せてくれました。スタートから馬がとてもリラックスしていて、向正面も冷静に走っていました。段々とペースを上げていって、馬の呼吸も完璧でした。ずっとスムーズに走っていました。そのあともちろん頑張らないといけませんでしたが、能力で勝てました。乗りやすく、体も凄くパワフルです。自分のペースで走れますし、後ろからも乗れますし、それがこの馬のストロングポイントです。何でもできます。今日はパドックからファンがたくさんいました。未来のダートのスーパースターを見られたと思います。応援してくれてありがとうございました」
(田中博康調教師) 「ここは大きな目標の一つだったので、勝てて嬉しいです。1コーナーまでの入りは、スムーズに行って、順調にリズム良く走れているかなと思いましたが、3コーナーから有力どころが早めに来ましたし、少し厳しい流れになってきたかなと思っていました。直線も長いですし、本当に馬がよく持ち堪えてくれたなと思います。 (レース前、ルメール騎手には)内枠でしたし、スタートはここ最近安定してきましたが、必ず決まるとも限らないので、そのあたりは隊列を見て、ロスのないところで、なおかつ包まれずというか、スムーズに運べて、この子の能力が抜けていると思って乗って欲しいと伝えました。 ゴールした時に、馬の地力は素晴らしいものがあるなと思いました。2歳の頃と比べると落ち着いて調整を出来るようになってきました。ナイターは慣れないところですが、彼は色々な経験をしていますので、そのようなところが生きているかなと思います。すごく精神力が強い子で、今は心身ともに充実してきたと思います。
今後は、海外も含めて色々なプランが出てくると思いますが、まだ成長途上の段階ではありますので、確実ではありませんが、国内の大きいレースを目指していく形になるかと思います。ようやくJpnIというタイトルを取ることができて、またひとつ、強いミッキーファイトをお見せできて、とてもホッとしています。これからさらに強くなると思いますし、ますますの活躍を応援していただけたらと思います」
2着 アウトレンジ(松山弘平騎手) 「悔しいです。良い形で、上手くリズム良く、脚を溜めることも出来ました。3、4コーナーからは勝ち馬の後ろで、しっかりとついて行くことが出来て、最後もしっかり伸びてくれました。このメンバーを相手に差のない競馬をしてくれて、力強い走りをしてくれました。本当に良く頑張ってくれたと思います。ただただ、悔しいです」
3着 ノットゥルノ(武豊騎手) 「先手を取りに行こうと思っていましたが、行きっぷりが良かったです。相手が強かったですね。頑張ってくれてはいます」
4着 ディクテオン(矢野貴之騎手) 「良い脚でした。持つところがなくて、よどみなく流れていましたし、道中も溜めが上手くききませんでした。それでもよく伸びてきてくれています。今は基本的に前が止まらず、4コーナーを回ったときには射程圏という感覚はありましたが、前が止まりませんでした。それでもよく追い込んできているので、どこかで大仕事はしてくれそうです」
6着 ラムジェット(三浦皇成騎手) 「ゲートも決まって、良いところで、取りたいポジションを取れました。3コーナーは、いつも通り手応えがありませんでしたが、3コーナーの入りのときは少し盛り返したので、良いかなと思いました。ただ、4コーナーで一瞬にして離されてしまいましたし、最後は脚が上がっている感じもありました。ここまで負けると思っていなかったので、悔しいです。海外初経験の後の初戦ですし、暑い時期もありましたので、ここでまた使ってさらに良くなると思います」
(取材:大関隼、藤原菜々花)