【異変】「枯れない」という伝説の池 なぜか水たまり程度に 周辺にイノシシが荒らした跡 福岡
国の特別史跡に指定されている大野城跡。ここに「水が枯れない」という伝説の池があります。しかし、近年、その池の水が枯れ果ててきているといいます。いったい、なぜなのでしょうか。
伝説の池の謎を探るため向かったのは、福岡県太宰府市と宇美町、大野城市にまたがる大野城跡です。伝説の池を50年前から見てきたという藤田百合子さん(77)です。■藤田百合子さん「昔から伝説の池といわれていて、どんな渇水の時でも枯れないと聞いていたけれど、近年はずいぶん枯れ始めて、ちょっと心配しているところです。」藤田さんに伝説の池まで案内してもらいました。そこで目にしたのは。■川本聖記者「ほとんど、もう水が…。」直径およそ15メートルほどの穴に、水たまり程度のわずかな水しかありません。本当に、ここは池だったのでしょうか。■藤田さん
「青い水がたまっているのがすごく神秘的でよかったんですよね。どういう形で水がたまっているのかも不思議な感じです。」
大野城跡にある案内板には、およそ20年前に撮影された池の写真がありました。池の名前は「鏡ヶ池」。当時は水がたっぷりと張っています。
池がある場所は標高335メートルです。近くに川などの水源が全くないのに渇水の時でも水が枯れないため、かつては雨乞いの神事が行われていたといいます。
しかし、2・3年ほど前からだんだん水が減り、現在はこのような状態になっています。■藤田さん
「本当に残念としか言いようがないのですが、できたら昔のような状態に戻ると一番うれしいです。」
いったいなぜ、水が減ってしまったのでしょうか。この謎を探るため、大野城跡の調査や整備を行う福岡県庁へ向かいました。県の担当者は、意外な要因を指摘しました。■福岡県文化財保護課・下原幸裕 係長
「ここ最近ではあるのですが、イノシシが周りを掘りまして。」
なんと、イノシシが水を枯らした犯人の可能性が高いとみられています。下原さんたち職員が池の周りの状況を確認したところ、イノシシが荒らしたとみられる形跡が見つかったということです。■下原係長「ヘドロの中に、イノシシの足跡や、ぬた場(泥浴びをする場所)にして使っているような状況が見られます。水気のある場所で、ミミズなどのエサを求めて徘徊(はいかい)しているのではないかと思います。水を飲むぐらいにしていただければ、イノシシが入っても問題ないと思いますが、史跡のためにはもう少しおとなしくしてほしいという思いです。」枯れずの伝説を持つ池で起きた異変。県は、保全のための整備を検討しているということです。
※FBS福岡放送めんたいワイド2026年1月8日午後5時すぎ放送