1/3はスーパームーン! 3月に皆既月食、最高の条件の流星群など2026年の天文イベント11選

 スーパームーンが新年最初の週末を彩ってくれる。1月3日土曜日の夜は、明るい満月と木星を同時に観測できる。  楕円形の軌道を回る月が地球に最も近づく「近地点」に来たときと満月が重なるのがスーパームーンだ。通常の満月よりも明るく大きく見える。  一番きれいに見えるのは、月が昇りはじめる日没ごろだ。実際に大きさが変わるわけではないが、「月の錯視」と呼ばれる効果で、地平線近くにある月は大きく見える。  昔から、1月の満月は「ウルフムーン」と呼ばれている。冬にオオカミが月に向かってほえることに由来する呼び名だ。

 次の主役は木星だ。1月10日には木星が「衝(しょう)」を迎える。つまり、地球が太陽と木星との間に入り、木星と地球との間の距離が最も近くなるので、通常よりも少し明るく、大きく見える。これが起きるのは2024年12月以来で、次回は2027年だ。  観測のコツは、日没ごろに東の空を見ることだ。2026年1月の木星はふたご座に位置し、夜じゅうずっと地平線の上に留まる。木星、シリウス、オリオン座の三連星が三角形をつくる。

 2月最後の週には、夜空に6つの惑星が整列する「惑星パレード」を見ることができる。夕方の日没直後の西の空で、金星、水星、土星を探してみよう。地平線近くの低い空に、3つの惑星が集まって見えるはずだ。どの星も肉眼で観測できる。  その近くには海王星もあるが、観測には天体望遠鏡が必要だ。なお、望遠鏡で観測する場合は、太陽が完全に沈むまで西の空に望遠鏡を向けてはいけない。  木星が南の空の高い位置、月の近くで輝いている(最も近づくのは2月27日)。また、プレアデス星団(すばる)もすぐに見つかるだろう。天王星はそのそばにある。ただし、天王星を見つけるには、天体望遠鏡か強力な双眼鏡が必要だ。


Page 2

 3月3日の夜、皆既月食によって月は不気味なオレンジ色に染まる。この月は、「血の月」という意味の「ブラッドムーン」と呼ばれる。  恐ろしい名前だが、この現象は簡単に説明できる。皆既月食になるのは、地球が太陽と月の間に入り、月が地球の影で完全に覆われたときだ。すると、地球の大気によって青色の短い波長の光は散乱し、赤色やオレンジ色の長い波長の光は屈折して届くので、月は赤銅色(しゃくどういろ)に見える。  この皆既月食は、アジアとオセアニアの大部分、北米および南米大陸の大半、太平洋地域で観測できる。日本のほか、米国およびカナダの西部、太平洋諸島、ニュージーランドでは、最初から最後まで月食を観測できる。  日本では、皆既月食が起こるのは午後8時4分から午後9時3分の間だ。

 北半球の春分の日は、日が長くなり、暖かい季節がやってくることを告げる。同時に、春分の日には明るいオーロラが現れることが多い。この現象には地軸の傾きが関係しているようだ。  2026年はそれが太陽の活動のピーク(極大期)と重なる。太陽は11年の周期で極大期を迎えるが、2024年から2025年にかけての極大期は2026年も続くとみられている。そのため、晩春の空を彩るすばらしい光景が見られるかもしれない。  絶好の観測場所となるのがアラスカだ。夜空が澄み渡り、オーロラの活動が活発になっているので、観測できる確率も高くなる。

 6月9日と10日の日没後、西の地平線のそばで金星と木星が1.6度ほどまで近づいて見える。また、日没後の約1時間は水星の姿も見える。  その後もしばらく目を離すことはできない。もう1つの注目は6月17日だ。この日には、金星、木星、水星、三日月が日没後の西の空に並んで見える。

 8月7日と8日のいずれも未明、東の空に、下弦を過ぎた月とプレアデス星団(すばる)が近くに見える。夜明け前の空では、水星、火星、土星も観測できるはずだ。  米国本土の大半の場所では、星団の明るい星々が1つずつ月の陰に消えていき、日没の1時間前ごろにまた姿を現す「星食」を観測できるが、日本では7日の昼間にあたるため見られない。天文学者は、天体の光が消えたり現れたりする様子を観測することで、星の正確な大きさ、位置、動きを測定している。  月とプレアデス星団は10月28日にも接近する。


Page 3

 2026年のペルセウス座流星群は、最高の条件で観測できる。この流星群は、地球がスイフト・タットル彗星の残した塵の中を通過するのに伴って発生するもので、速く明るい流星が見られることで知られている。  そのピークとなる8月13日は新月と重なる。つまり、2025年のように月の光に邪魔されることはない。光害のない暗い空なら1時間あたり最大90個の流星が見えることもある。日本での見頃は13日の未明だ。  ペルセウス座流星群の活動は8月中旬以降も続く。2026年の活動期間は7月14日から9月1日までで、この期間中なら流星群を観測できる。「火球」と呼ばれる明るい流星も探してみよう。  ただし、観測は夜遅い時間の方がいい。ペルセウス座流星群が一番きれいに観測できるのは、深夜から夜明けにかけての時間だ。

 2026年2回目のスーパームーンは11月24日だ。1回目と同じく、日没ごろの月の出が観測の狙い目となる。11月の満月は「ビーバームーン」や「フロストムーン」と呼ばれている。

 2026年最大のスーパームーンは、クリスマスイブの12月24日だ。12月の満月は「コールドムーン」と呼ばれ、夕暮れ時に昇る姿がとりわけ美しい。見どころはそれだけではない。真夜中近くには、東の地平線のそば、月よりも少し低い位置に、木星と火星が並んで見える。西の地平線の上には土星も見える。

 年末もまた、年始と同じように珍しい惑星の整列を見ることができる。午後10時ごろ、火星、木星、天王星、土星、海王星が並び、その間を明るい月が日々動いていく。やがて土星と海王星が沈むと、東の地平線上に金星が姿を現し、日の出まで観測できる。  この惑星パレードは年末まで見ることができるが、圧巻なのは12月25日と26日だ。東の地平線上に火星と木星、そして満月を少し過ぎた月が斜めに並び、その列は夜明けまで崩れることがない。

文=Stephanie Vermillion/訳=鈴木和博

関連記事: