小平智が劇的イーグルで首位独走! 2位に長野泰雅、大西魁斗は「62」で3位浮上【国内男子ツアー】
国内男子ツアー「リシャール・ミル チャリティトーナメント」は9月25日(金)、石川県の朱鷺の台カントリークラブ(6838ヤード・パー70)にて第2ラウンドが行われた。初日首位の小平智が、10番(パー4)での劇的なイーグルを含む2日連続の「64」をマークし、通算12アンダーまで伸ばして首位を独走。3打差の通算9アンダー2位には長野泰雅、さらに1打差の通算8アンダー3位には「62」を叩き出した大西魁斗が急浮上した。
スタートホールからイーグルを奪取して勢いに乗った小平(撮影/有原裕晶)
インコースからスタートした小平智が、この日も圧巻のプレーでリーダーボードのトップを譲らなかった。
出だしの10番で、フェアウェイ残り129ヤードからPWで放ったセカンドショットがピン手前2メートルに落ち、2バウンドしてそのままカップイン。いきなりのイーグル奪取で勢いに乗ると、13番、18番でもバーディを重ねて前半(パー36)を「32」で折り返した。後半アウトコースに入っても4番、9番で着実にバーディを奪い、2日連続となる「64」(ノーボギー)を叩き出した。
ホールアウト後、10番のショットについて「完璧だった。飛んでいる最中に『バーディが取れたらいいな』と思っていたが、まさか入るとは思わなかった」と笑顔を見せた小平。
「夏の合宿でドライバーやアイアンなど、自分の長所を伸ばす練習に時間を割いた成果が出ている」と分析。「石川はご飯も美味しく大好きな街。いい成績を残して自信をつけたいので、ぜひ会場に応援しに来てほしい」とファンへ呼びかけた。
長野泰雅がノーボギーの「65」で2位! 大西魁斗は圧巻の「62」で3位浮上
ノーボギーの65で2位につけた長野(撮影/有原裕晶)
首位を追う2位には、インスタートから5バーディ・ノーボギーの「65」で回った長野泰雅が通算9アンダーでつけている。
風が穏やかになったコース状況を見極めながらマネジメントを徹底した長野。特別賞金が設定されている18番(パー4)では、残り95ヤードから60度のウェッジでチャンスにつけてバーディを奪うなど手堅いゴルフを見せ、「特に悪いところもなくプレーできた。明日以降もひとつひとつのホールを頑張りたい」と語った。
ベストスコアとなる62を出して上位に浮上した大西(撮影/有原裕晶)
そして、この日のベストスコアとなる「62」(8アンダー)を叩き出し、前日53位タイから通算8アンダーの3位タイへ急浮上したのが大西魁斗だ。
インスタートの11番でバーディを先行させると、前半で4バーディ。後半アウトコースでも1番から3番までの3連続を含む5バーディ(1ボギー)を奪い、一気に首位争いへ名乗りを上げた。「大きなミスがなかったのが一番。チャリティトーナメントとして地域に笑顔を届けられるよう、残り2日間も良いプレーをしたい」と意気込みを明かした。
B・ワトソンはボギーなしで7位タイ! 岩田寛が「64」で4位タイへ浮上
バッバ・ワトソン(米国)はインスタートから2バーディ・ノーボギーの「68」でまとめ、通算6アンダーの7位タイで決勝ラウンドへ進んだ。
「全体としてボギーがなかったのは良かったが、パッティングがもう少し決まってくれればという思いもある。首位との差を広げられないスコアを維持することが勝利につながる」と語り、17番(パー3)のグリーン内にあるバンカーについては「過去3度優勝しているリビエラカントリークラブ(米カリフォルニア州)の6番ホールを思い出す。避けることを意識してプレーした」と楽しそうに振り返った。
また、通算7アンダーの4位タイには、この日「64」をマークした岩田寛のほか、永野竜太郎、李尚熹(イ・サンヒ)の3名が並んでいる。初日2位タイ発進だったプロ2年目の山下勝将は「71」と落とし、通算4アンダーの11位タイで予選を通過した。
【2日目 主な上位成績】
- 1位:小平智(-12 / 64・64)[INスタート]
- 2位:長野泰雅(-9 / 66・65)[INスタート]
- 3位:大西魁斗(-8 / 70・62)[INスタート]
- 4位タイ:岩田寛(-7 / 69・64)[OUTスタート]
- 4位タイ:永野竜太郎(-7 / 66・67)[OUTスタート]
- 4位タイ:李尚熹(-7 / 66・67)[OUTスタート]
- 7位タイ:B・ワトソン(-6 / 66・68)[INスタート]
- 7位タイ:出利葉太一郎(-6 / 65・69)[INスタート]
- 9位タイ:下家秀琉(-5 / 69・69)[INスタート]
- 9位タイ:竹安俊也(-5 / 67・68)[INスタート]
- 11位タイ:山下勝将(-4 / 65・71)[OUTスタート]
関連記事はこちら!
Page 2
9月24日、25日の2日間にわたって横浜カントリークラブで開催された「Hideki Matsuyama Amateur Challenge Presented by LEXUS」。穏やかな陽気に包まれたなか、「ベイカレントクラシック by レクサス」への出場権を争うこのアマチュア予選会を制したのは、東北福祉大学1年の18歳、長﨑煌心(ながさき・こうしん)だった。
長﨑は初日、前半で7連続バーディを奪う「29」という驚異的なロケットダッシュを見せ、6アンダーで単独首位に立つ。2日目も前半に4連続バーディを含む「31」をマーク。生命線である高いフェアウェイキープ率とパーオン率を武器に、スコアボードの最上段を快走した。
しかし、PGAツアーへの道は決して平坦ではない。勝負のサンデーバックナイン、彼を追いつめたのは、昨年の同予選会を制して本戦へ出場した小林大河を兄に持つ、小林翔音(こばやし・しょーん)だった。
2日目の前半を長﨑と同じ「31」で回った小林に対し、長﨑は4打のリードを持って終盤を迎える。しかし16番ホール、長﨑はティーショットを左にひっかけて痛恨のボギーを叩き、差は3打へと縮まった。続く17番は両者ともにフェアウェイキープから2オン2パットのパー。息詰まる重圧の中、3打差のまま最終18番へと向かった。
手に汗握る18番ホール——見せた土壇場の強靭なメンタル
小林はドライバーを鋭く振り抜きフェアウェイを捉える。対する長﨑は3Wで手堅くフェアウェイへ。ここでドラマが起きる。安全策をとったはずの長﨑が、セカンドショットをややダフり、グリーン手前にショートしてしまうのだ。隙を見逃さない小林は、見事なセカンドショットでピンそば約3メートルのバーディチャンスにつける。ギャラリーと化した日本のトップアマたちから感嘆の拍手が湧き起こった。
勝負のサードショットはスピンがかかったナイスアプローチでピンそば3.5mへ
だが、長﨑は極限状態でも冷静だった。勝負のサードショット、絶妙なスピンコントロールで放たれたアプローチショットは、ピンそば約3.5メートルにピタリと止まる。周囲の選手たちから思わず「うまい」と声が漏れるほどの一打だった。
続く長﨑のパーパットは惜しくも外れたものの、残すはワングリップほどのボギーパット。小林がバーディを沈めてプレッシャーをかければ、万が一ということもあった。しかし、勝負をかけた小林のバーディパットはわずかに外れ、勝負あり。長﨑は返しのボギーパットを確実に沈め、2打差で逃げ切り優勝。激闘に終止符を打った。
東北福祉大での切磋琢磨と、松山英樹の後輩としての誇り
ボールには「世界の長﨑」の印字があるほど、世界規模の活躍が夢と語る長﨑煌心が見事、ベイカレントクラシック by レクサスの出場権を獲得した。なお、2位~10位タイまでの10人にはプロアマ戦の出場権が与えられた
試合後、安堵と喜びが入り混じる表情を見せた長﨑は、「PGAツアーに出られるということは、まだ実感は湧かないんですが、とても嬉しいです」と素直な心境を吐露した。終盤の苦しい展開にも耐え抜いた強さの裏には、大学進学後の成長がある。
「大学に入って一番伸びたのはメンタルです」。長﨑が身を置く東北福祉大学には、昨年の日本アマ王者である佐藤快斗(3年)をはじめ、田村軍馬(4年)や西山陽斗(1年)といった今大会に出場した日本のトップアマがひしめき合っている。日々の熾烈なレギュラー争いこそが、土壇場での精神力を鍛え上げたのだ。
加えて、2位グループに3打差をつけた初日の夜、ゴルフ部の阿部靖彦監督に報告すると、「松山の大会だから、(それくらい差があるなら)後輩の煌心が優勝しないとな」と強烈なゲキが飛んでいたという。ジュニア育成に力を入れる中嶋常幸の合宿や、幼い頃から地元・宮崎のダンロップフェニックスで親交のあった偉大なる先輩・松山英樹。その後輩としての意地と誇りを見せた。
兄弟の固い絆と、世界最高峰の舞台へ向けた静かな闘志
1月のソニーオープン・イン・ハワイでは弟・大星(右)のキャディを買って出た兄・煌心(左)。「弟の予定次第だが、10月は立場を逆転させて挑みたい」と語る(撮影/岩本芳弘)
長﨑を語る上で欠かせないのが、弟・大星(たいせい)の存在だ。今年1月の「ソニーオープン・イン・ハワイ」では、日本人最年少出場を果たした弟のキャディとしてPGAツアーの空気を肌で感じた。
「海外の選手は体が大きく、飛距離も球筋もすごかった。でもその中で、弟は小さな体でもしっかり張り合えていたんです。次は僕自身がプレーヤーとして戦ってみたい」
そう語る長﨑に、本戦でのキャディについて尋ねると「今度は弟にキャディをさせてあげようかなと思っています(笑)」と、茶目っ気たっぷりに笑った。兄弟で刺激し合い、高め合うその絆が、彼のゴルフをより逞しくしている。
目前に迫る「ベイカレントクラシック by レクサス」。長﨑はすでに、世界最高峰の舞台で“観るべきもの”を定めている。
「松山選手はもちろんですが、僕はアイアンが得意なのでコリン・モリカワ選手のショットを参考にしたい。パターは少し苦手なので、ジャスティン・トーマス選手のパッティングを見てみたいです」と目を輝かせる。
しかし、ただ見学しに行くわけではない。トッププロたちが極限のセッティングの中で、どうスピンをかけ、どうアプローチするのかを学びつつ、「自分のゴルフはまだ『若い』ゴルフだとは思いますが、それでもちゃんとスコアをまとめられるんだぞ、というところを見せつけたい」と静かな闘志を燃やす。
「出場するからには優勝を目指していきたいですが、まずはしっかりと自分のプレーを突き詰めたい」
東北福祉大の系譜を受け継ぐ若き才能は、横浜カントリークラブの難セッティングにどう立ち向かうのか。世界を知るトッププロたちを相手に、恐れを知らぬ18歳の挑戦が幕を開ける。(文/山口哲平)
Hideki Matsuyama Amateur Challenge Presented by LEXUS最終順位
1位/9アンダー/長﨑煌心(東北福祉大学1年)2位/7アンダー/小林翔音(日本大学3年)3位/6アンダー/栗原遥大(大阪学院大学3年)4位/4アンダー/武田紘汰(近畿大学1年)4位/4アンダー/神永直輝(埼玉栄高校2年)6位/3アンダー/小林匠(大阪学院大学4年)6位/3アンダー/亥飼陽(日本体育大学3年)6位/3アンダー/松山茉生(福井工大付属福井高校3年)9位/2アンダー/藤井太己(東海大学九州3年)10位/イーブン/西山陽斗(東北福祉大学1年)10位/イーブン/本大志(米アリゾナ大2年)12位/1オーバー/田村軍馬(東北福祉大学4年)12位/1オーバー/佐藤快斗(東北福祉大学3年)14位/3オーバー/石口寛樹(興国高校2年)15位/5オーバー/清水蔵之介(日本大学3年)16位/14オーバー/米誠ノ心(日本大学3年)
※出場選手は「世界アマチュアゴルフランキング(WAGR)上位8名」「日本アマチュアゴルフランキング上位8名」の16名
Page 3
昨年のマスターズでグランドスラムを達成し、さらに今年も連覇という偉業を成し遂げたローリー・マキロイ。彼のビッグタイトルを支えているクラブたちを紹介する。
ローリー・マキロイ/1989年5月生まれ。英・北アイルランド出身。2007年プロ転向。2011年の全米OPでメジャー初制覇、昨年のマスターズ勝利でメジャーグランドスラム達成。PGAツアー30勝、メジャー6勝、欧州ツアーなど含め通算46勝
今年のマスターズ2連覇でメジャー6勝目、生涯ダブルグランドスラムも視野に入ってきたローリー・マキロイ。クラブ契約はテーラーメイドだ。
ドライバーはQi4Dのロフト9度。ツアー屈指の飛ばし屋でもあるが、LSモデルではなく、コアモデルを選んでいる。「スタンダードなコアモデルは少し大きめの顔で、アドレスした時に構えやすく安心感があるんです。このモデルにして、フェースセンターの芯に当てらやすくなりました」(本人・以下同)
LSではなく、スタンダードなコアモデル。「ここ数年で最高のドライバーだと思います。明らかなミスショットが以前に比べてそこまで酷くならない」とマキロイも絶賛している
2023年モデルのステルス2シリーズまでLS系の“プラス”だったが、Qi10シリーズからコアモデルを選ぶように変わった。また、Qi10を使い始めたタイミングで、44インチのシャフトを1インチ長くした。
「以前、45インチを使った時は、芯に当てるのに苦労して44インチにしていましたが、コアモデルに替えたことで芯に当てやすくなり、飛距離を出すために45インチに戻したんです」
昨年の約323ヤードの平均飛距離は、Qi4Dに替わって330.3ヤード(現時点)と約7ヤード向上。ツアースタッツでは2位に位置し、今年37歳だが飛距離は衰え知らずだ。
FWは、3WがQi10、5WがQi4D。ティーショットでも多用する3Wは、マスターズ優勝後に、Qi10からQi4Dにスイッチしたが、8月のBMW選手権から再びQi10に戻した。シャフトはドライバーも2本のFWもベンタスブラックに統一している。
5Wは90グラム台の重くて硬いシャフトを挿し、フルスウィング時の吹き上がりとつかまり過ぎを抑える
アイアンは、4IだけP760、5I~9IがパーソナルグラインドのRORSプロト。
「小さいころからマッスルバックのアイアンを使ってきました。コンパクトな見た目と、芯で打った時の分厚い打感こそ、アイアンに一番求めるモノ。ピンをデッドに狙うアイアンは、僕の腕の動きに完璧に同調してくれています」
一時期キャビティモデルをテストしたが、結局エースアイアンに戻った。アイアンは寛容性よりも自分の感覚との一致を重視。このマッスルバックに大きな信頼を寄せる
ウェッジは、46・50・54・61度の4本態勢で、すべてミルドグラインド5で、シャフトをアイアンよりもワンスペック下げているのが特徴だろう。
4度ピッチの3本と61度の4本態勢。61度は60度を1度寝かせたもので、この1本だけプロジェクトXのウェッジ用シャフトを挿す
パターは、スパイダーツアーXのショートスラント。ブレードモデル時代にあった、「ショートパットのミスが確実に消えました」と、現在の活躍を支えている。また、このあぶったような渋いコスメのヘッドは、最新スパイダー“トーチド”シリーズの原型にもなっている。
2019年からショートスラントのスパイダーを使い、その年フェデックスカップの年間王者に輝いた。その後、約2年間のブランクを経て、2024年にスパイダーに戻し、今やマキロイのエースパターとなった
ボールはTP5。昨年、TP5xからこちらに移行。このボールを選び、コントロールショットに自信を持てるようになったと話す。
ボールはテーラーメイド「TP5」
R・マキロイの最新クラブセッティングの詳細
・1W:テーラーメイド「Qi4D」(9.0度)・フジクラ「ベンタスブラック」(6X)・3W:テーラーメイド「Qi10」(15度)・フジクラ「ベンタスブラック」(8X)・5W:テーラーメイド「Qi4D」(18度)・フジクラ「ベンタスブラック」(9X)・4I:テーラーメイド「P760」(22.5度)・トゥルーテンパー「プロジェクトX7.0」(XX相当)・5I~9I:テーラーメイド「RORS プロト」・トゥルーテンパー「プロジェクトX 7.0」(XX相当)・PW~SW:テーラーメイド「ミルドグラインド5 ウェッジ」・トゥルーテンパー「プロジェクトX 6.5(PW~AW)、「プロジェクトX 6.5 ウェッジ」(SW)・PT:テーラーメイド「スパイダーツアー X」
・BALL:テーラーメイド「TP5」
※スペックは編集部調べ※プロはクラブを頻繁に替えるため、実際に使用するセッティングと異なる場合があります
※撮影はトゥルーイスト選手権
PHOTO/Yoshihiro Iwamoto
※週刊ゴルフダイジェスト2026年9月29日、10月6日号より
他選手のセッティングはこちら!
Page 4
国内男子ツアー「リシャール・ミル チャリティトーナメント」は9月25日(金)、石川県の朱鷺の台カントリークラブ(6838ヤード・パー70)にて第2ラウンドが行われた。初日首位の小平智が、10番(パー4)での劇的なイーグルを含む2日連続の「64」をマークし、通算12アンダーまで伸ばして首位を独走。3打差の通算9アンダー2位には長野泰雅、さらに1打差の通算8アンダー3位には「62」を叩き出した大西魁斗が急浮上した。
スタートホールからイーグルを奪取して勢いに乗った小平(撮影/有原裕晶)
インコースからスタートした小平智が、この日も圧巻のプレーでリーダーボードのトップを譲らなかった。
出だしの10番で、フェアウェイ残り129ヤードからPWで放ったセカンドショットがピン手前2メートルに落ち、2バウンドしてそのままカップイン。いきなりのイーグル奪取で勢いに乗ると、13番、18番でもバーディを重ねて前半(パー36)を「32」で折り返した。後半アウトコースに入っても4番、9番で着実にバーディを奪い、2日連続となる「64」(ノーボギー)を叩き出した。
ホールアウト後、10番のショットについて「完璧だった。飛んでいる最中に『バーディが取れたらいいな』と思っていたが、まさか入るとは思わなかった」と笑顔を見せた小平。
「夏の合宿でドライバーやアイアンなど、自分の長所を伸ばす練習に時間を割いた成果が出ている」と分析。「石川はご飯も美味しく大好きな街。いい成績を残して自信をつけたいので、ぜひ会場に応援しに来てほしい」とファンへ呼びかけた。
長野泰雅がノーボギーの「65」で2位! 大西魁斗は圧巻の「62」で3位浮上
ノーボギーの65で2位につけた長野(撮影/有原裕晶)
首位を追う2位には、インスタートから5バーディ・ノーボギーの「65」で回った長野泰雅が通算9アンダーでつけている。
風が穏やかになったコース状況を見極めながらマネジメントを徹底した長野。特別賞金が設定されている18番(パー4)では、残り95ヤードから60度のウェッジでチャンスにつけてバーディを奪うなど手堅いゴルフを見せ、「特に悪いところもなくプレーできた。明日以降もひとつひとつのホールを頑張りたい」と語った。
ベストスコアとなる62を出して上位に浮上した大西(撮影/有原裕晶)
そして、この日のベストスコアとなる「62」(8アンダー)を叩き出し、前日53位タイから通算8アンダーの3位タイへ急浮上したのが大西魁斗だ。
インスタートの11番でバーディを先行させると、前半で4バーディ。後半アウトコースでも1番から3番までの3連続を含む5バーディ(1ボギー)を奪い、一気に首位争いへ名乗りを上げた。「大きなミスがなかったのが一番。チャリティトーナメントとして地域に笑顔を届けられるよう、残り2日間も良いプレーをしたい」と意気込みを明かした。
B・ワトソンはボギーなしで7位タイ! 岩田寛が「64」で4位タイへ浮上
バッバ・ワトソン(米国)はインスタートから2バーディ・ノーボギーの「68」でまとめ、通算6アンダーの7位タイで決勝ラウンドへ進んだ。
「全体としてボギーがなかったのは良かったが、パッティングがもう少し決まってくれればという思いもある。首位との差を広げられないスコアを維持することが勝利につながる」と語り、17番(パー3)のグリーン内にあるバンカーについては「過去3度優勝しているリビエラカントリークラブ(米カリフォルニア州)の6番ホールを思い出す。避けることを意識してプレーした」と楽しそうに振り返った。
また、通算7アンダーの4位タイには、この日「64」をマークした岩田寛のほか、永野竜太郎、李尚熹(イ・サンヒ)の3名が並んでいる。初日2位タイ発進だったプロ2年目の山下勝将は「71」と落とし、通算4アンダーの11位タイで予選を通過した。
【2日目 主な上位成績】
- 1位:小平智(-12 / 64・64)[INスタート]
- 2位:長野泰雅(-9 / 66・65)[INスタート]
- 3位:大西魁斗(-8 / 70・62)[INスタート]
- 4位タイ:岩田寛(-7 / 69・64)[OUTスタート]
- 4位タイ:永野竜太郎(-7 / 66・67)[OUTスタート]
- 4位タイ:李尚熹(-7 / 66・67)[OUTスタート]
- 7位タイ:B・ワトソン(-6 / 66・68)[INスタート]
- 7位タイ:出利葉太一郎(-6 / 65・69)[INスタート]
- 9位タイ:下家秀琉(-5 / 69・69)[INスタート]
- 9位タイ:竹安俊也(-5 / 67・68)[INスタート]
- 11位タイ:山下勝将(-4 / 65・71)[OUTスタート]
関連記事はこちら!
Page 5
国内女子ツアー中盤戦を締めくくる最終戦「第53回ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント」の第1ラウンドが利府ゴルフ倶楽部(6600ヤード・パー72)で行われた。阿部未悠が7バーディ、1ボギーの「66」をマークし、通算6アンダーで首位タイに立った。直近の公式戦を手の負傷で棄権するという苦難を乗り越え、たくましさを増した実力者がリーダーボードの最上段に帰ってきた。
先々週行われた公式戦「ソニー 日本女子プロゴルフ選手権大会」を棄権した阿部未悠が好発進(撮影/有原裕晶)
1番(367ヤード・パー4)での鮮やかなバーディ発進で幕を開けた阿部の第1ラウンド。特筆すべきは、前半に見せた怒涛のラッシュだ。6番(377ヤード・パー4)から圧巻の3連続バーディを奪い、一気にスコアを伸ばしてみせた。好スコアの要因を、本人は次のように分析する。
「ショットの調子もまずまずで、パターも距離のあるバーディパットも多かったんですが、入ってくれたパットが多かったのでスコアを作れたのかなと思います」(阿部・以下同)
この力強いプレーを裏付けているのが、昨季から大きく向上したスタッツだ。ドライビングディスタンスは238.60ヤード(49位)から242.40ヤード(33位)へと飛躍。パーオン率を69.8653%(29位)から69.7691%(16位)と高水準でキープしたまま、平均バーディ数も3.2020(19位)から3.4675(11位)へと上昇している。飛距離のアドバンテージと決定力の高さが、この日のバーディ量産劇を生み出したと言える。
負傷の苦難と難関ホールでのバウンスバック
後半に入っても11番(179ヤード・パー3)でバーディを奪うが、続く12番(410ヤード・パー4)でこの日唯一のボギーを叩く。12番は平均スコア4.2685と、全18ホール中2番目の難易度を誇る難関ホールだ。しかし、阿部はこの試練に崩れることなく、14番(517ヤード・パー5)、17番(350ヤード・パー4)できっちりとバーディを奪い返し、首位タイへと並んでみせた。
実はここ数カ月、彼女は手の痛みに悩まされていた。「2〜3カ月前から手の調子というか痛めたりもしていて、選手権では棄権をしてしまったんですが、いい休みを先週いただいて、治療したり練習したりトレーニングしたりというふうに調整に当てることができたので、今日もいいプレーができたのかなと思います」と、手負いの状態から見事な復活を遂げた心境を明かした。
止まらない勢いと「仙台」での勝利へ
7月の「明治安田レディスゴルフトーナメント」で優勝を手にして以降も、彼女の勢いはまったく衰えていない。その後も3度のトップ10入りを果たし、今季のトップ10入り回数は堂々の8回となっている。
現在の状態については「『めちゃくちゃ調子がいいか』と言われたらそうでもないんですけど、本当にショットとパターの調子が噛み合ってくれているなと感じています」と冷静に客観視しつつも、心の中には静かな闘志が燃えている。
「前回、2勝目を挙げたのもこの仙台という地だったので、今週も勝てたらすごく縁があるなと思いますし、自分自身ができるベストなプレーをして皆さんに楽しんでもらえたらと思います」
自身の進化を証明するスタッツと、苦難を受け入れて乗り越えるタフな精神力。首位タイで迎える週末、阿部未悠は縁深い仙台の地でさらなる飛躍を誓う。
Page 6
「週刊ゴルフダイジェスト」や「みんなのゴルフダイジェスト」で障害者ゴルフの取材記事を執筆してきたベテラン編集者が、日本だけでなく世界にアンテナを巡らせ、障害者ゴルフのさまざまな情報を紹介する連載。今回は日本障害者ゴルフ協会ドクター陣が語る「運動強度とウェルビーイング」について。
10月3日(土)・4日(日)、大東文化大学の板橋キャンパスで「ヘルスコミュニケーションウィーク2026(HCW2026)」が開催されます。今回は、ゴルフと健康に関する発表もあるということで、この場でご紹介したいと思います。
近年、世界的にゴルフと健康に関する研究は増えており、これまでの「老若男女がともにできる生涯スポーツ」というゴルフの魅力が、実際にエビデンスをともなって紹介されることも増えました。こういった動きこそ、ゴルフが障害を持つ方も含めて“インクルーシブに”楽しめるスポーツだということを周知するために必要なものだと思います。
今回、日本障害者ゴルフ協会の専任ドクターを務める平尾磨樹先生(医師・大東文化大教授)と同協会のクラス分け委員を務める中山侑哉先生(理学療法士)が、下記の発表を予定しています。
【平尾磨樹先生:シンポジウム発表】日時:10月3日(土)10:50~12:20のシンポジウム内会場:A会場(1号館1-0301教室)
演題:「ゴルフを通した健康増進 ―運動の価値を伝える健康支援―」
「打ちっぱなしでの運動強度や、障がいのあるゴルファーのラウンド中の身体活動、地域の高齢者を対象としたゴルフを用いた健康づくりなどについてお話しする予定です」(平尾先生)
大会ポスター。AI関連に興味がある方にも面白そうな内容です
【中山侑哉先生:一般演題口演】日時:10月4日(日)10:40~11:55のセッション内、3演題目(O4-3)会場:B会場(1号館1-0201教室)
演題:「片麻痺のある障がい者ゴルファーの大会中活動量と競技スコア:4例の個人差に着目した探索的検討」
「ゴルフを生涯にわたる健康づくりにどう生かせるか、また、障がいがあってもゴルフを楽しみ続けることの意義について、皆様にも関心を持っていただける内容ではないかと考えております」(平尾先生)
ゴルフと人生の質(QOL)を高める知識をその手に
平尾先生たちは共同で、ゴルフ練習を身近で継続しやすい身体活動としてとらえ、運動強度や身体活動量等を明らかにし、健康づくりやウェルビーイングへの活用可能性を検討する研究をされています。
以前より「ゴルフは片麻痺のある方のリハビリや社会参加の機会となり得る」と語る中山先生は、片麻痺ゴルファーの大会中の活動量データとスコアの関連を可視化することで、今後への示唆を得る研究に取り組まれています。
本大会は、日本ゴルフ協会および日本障害者ゴルフ協会が後援しており、ゴルフ界にとっても有益な話を聞くことができるはずです。一般の方も参加可能ですので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。(一般参加は非会員1万1000円で、参加登録が必要となります)
平尾先生の研究はこれからも続きます。研究参加者も募集しているとのこと。希望者はぜひ!