ホルムズ海峡戦況に大異変!? 米国がサウジに原発技術を提供して核爆弾製造可能になると、なぜ日本にとって「大迷惑」になるのか?

「イランが核爆弾開発すれば後を追う」。かねてからそう明言していたサウジアラビアへ、米国が原発の技術を提供することが決定した。実はこの流れが、遠く日本にも波及する「大迷惑」になるかもしれないというのだ。専門家たちに影響を聞いた。 *  *  * 【中東の核兵器】 米国がサウジに提供するのは原発の技術だけではない、と話すのは、国際政治アナリストの菅原出氏だ。 「サウジの原発推進には米国企業が中心的な役割を担います。しかし、保障措置文書では米・サウジ共同調査により、必要性が認められれば米国企業がサウジ国内にウラン濃縮施設を建設する事が定められています」(菅原氏) イランの後を追うサウジは本気だ。2009年に米国はUAEに原発の建設を認めたが、ウラン濃縮は認めていない。 「米国内では、不安定な中東での核拡散に反対する議員との間で物議を醸しています。しかし、議会が米国サウジ合意を阻止するのは困難だとみられています」(菅原氏) サウジの核爆弾開発が始まれば、中東の情勢はまた変わる。しかし、最近の中東情勢が落ち着く可能性もでてきたという。 「中東には今、ふたつの対立する陣営があります。ひとつがイスラエルとUAEを中核として米国と緊密に連携する『アブラハム連合』。その対極にサウジ、トルコ、パキスタン、カタールのスンニ派主要国を中核とした『イスラム連合』があります。 そして今、米国・イラン戦争は、サウジとフーシ派が加わることで地理的に拡大し、プレイヤーの数が増え、戦火は大幅に拡大していく可能性があります。 イランが押さえるホルムズ海峡に加え、紅海からインド洋への出口となるマンデブ海峡をターゲットとするフーシ派への攻撃に米軍の戦力が分散されています。米国はイスラエルに応援を求める可能性も排除できません。 サウジと米国が原子力協定を結ぶことは、米国がサウジをイラン包囲網の中に完全に取り込むことを意味します。今の米国にとって核拡散を懸念するより、サウジを取り込む必要性が高い。原子炉の建設には10年以上を要する場合がありますから」(菅原氏) 米国はいま、味方陣営を固めてイランを叩きたい。そしてサウジは、これまでならイランが核武装すればパキスタンから核兵器を買うという裏の手段を持っていたが、自国で生産できればその必要はなく、万全となる。 地政学・戦略学を専門とする奥山真司氏(多摩大学大学院客員教授)はこう説明する。

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