話題株ピックアップ【昼刊】:三井松島HD、イーレックス、GENDA

三井松島HD <日足> 「株探」多機能チャートより
■三井松島HD <1518>  5,000円  +370 円 (+8.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位  三井松島ホールディングス<1518>が急伸。同社は18日の取引終了後、自社株TOB(公開買い付け)を実施すると発表した。5月に発表した上限350万株の自己株式の取得枠を400万株(自己株式を除く発行済み株式総数の35.8%)に拡大したうえで、6月19日から7月16日の間に1株5000円で買い付けを行う。旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスが保有株の売却の意向があることを踏まえ、需給面での影響を抑制する。TOB価格が意識されたほか、取得した自己株式を消却した際の1株利益の押し上げ効果に対する期待も相まって、買いが入ったようだ。取得株式数の上限は400万株(取得価額の総額の上限は200億円)。三井松島HDは取得した自己株式の処分などの方針について、現時点では未定であり、具体的に決定した場合は速やかに開示するとしている。

■イーレックス <9517>  826円  +60 円 (+7.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位

 イーレックス<9517>は大幅高に買われている。SMBC日興証券が18日付で同社の投資評価「2」を据え置き、目標株価を730円から820円に引き上げたことが材料視されている。レポートでは、競争環境は厳しい状況が続いているものの、柔軟な営業戦略により26年3月期の小売販売電力量の減少は小幅になると予想。また、海外発電所開発の進捗を注目ポイントに挙げており、本格的な業績貢献は27年3月期以降になるとみている。

■GENDA <9166>  919円  +61 円 (+7.1%)  11:30現在

 GENDA<9166>は3連騰。18日取引終了後、5月度の売り上げ進捗レポートを発表。アミューズメント施設やカラオケなどを含む主力のエンタメ・プラットフォーム事業の売上高は前年同月比52.8%増の111億3800万円だった。エンタメ・コンテンツ事業を含めた合計では同47.6%増の121億5700万円となった。好調な月次が好感されている。

■ルネサス <6723>  1,953.5円  +85 円 (+4.6%)  11:30現在

 ルネサスエレクトロニクス<6723>が急反発した。米ブルームバーグ通信がこの日、経営難に陥った半導体メーカーのウルフスピード<WOLF>に関し、再建策を策定したうえで破産法適用を申請する「事前調整型破産」で債権者と合意したと近く発表する見通しだ、と報じた。アポロ・グローバル・マネジメント<APO>など債権者に買収されるという。ウルフスピードに対し長期供給契約とともに、20億ドルの預託金を提供していたルネサスに対しては、報道を材料視した買いが入ったようだ。記事によると、破産手続きでは株主の持ち分が通常、無価値となるが、今回提案されているのは株主が最大5%を回収できるシナリオで、仕入れ先など無担保債務を保有する債権者は全額返済を受けることが提案されているという。

■三谷セキサン <5273>  7,740円  +160 円 (+2.1%)  11:30現在

 三谷セキサン<5273>が大幅反発となっている。18日の取引終了後、発行済み株式数の1.19%にあたる25万株、または18億9500万円を上限に、19日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表しており、これが材料視されているようだ。なお、東証の自己株式立会外買付取引情報によると、19日付で18万9000株の取得を完了している。

■アダストリア <2685>  2,909円  +45 円 (+1.6%)  11:30現在

 アダストリア<2685>はしっかり。18日取引終了後、子会社アダストリア・ロジスティクスが保有する固定資産を譲渡すると発表した。物流拠点の集約により設備投資の効率化と経営資源の有効活用を図るため。譲渡益は概算で34億円程度。26年2月期に特別利益として計上する見込み。

■三越伊勢丹 <3099>  2,273.5円  +17.5 円 (+0.8%)  11:30現在

 三越伊勢丹ホールディングス<3099>や共立メンテナンス<9616>などインバウンド関連の一角が堅調に推移している。日本政府観光局が18日に発表した5月の訪日外客数(推計)は369万3300人となり、5月単月で過去最高を更新した。前年同月比で21.5%増となった。インバウンド需要の拡大による収益貢献を見込んだ買いが入ったようだ。これまでの5月の最高は前年の304万294人だった。桜シーズンと夏休みシーズンの端境期となる5月は例年、訪日需要が落ち着く時期となるものの、中国やフィリピン、米国を中心に訪日外客数が増加したことが押し上げ要因となった。韓国や中国、台湾、米国など21市場で5月として過去最高を記録。インドでは単月として過去最高を更新した。日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>もしっかり。

■タスキホールディングス <166A>  665円  +4 円 (+0.6%)  11:30現在

 タスキホールディングス<166A>はしっかり。18日取引終了後、グループ会社ZISEDAIが手掛けるクラウド型物件管理サービスの累計導入社数が200社を突破したと発表した。2022年のサービス提供開始から、ユーザーの要望に応えて多くの機能開発やアップデートを重ねたことで着実に支持を得てきたという。

■三菱UFJ <8306>  1,954.5円  -0.5 円 (0.0%)  11:30現在

 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>は売り買い交錯。米連邦準備制度理事会(FRB)が現地時間18日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利の現状維持が決まった。米連邦公開市場委員会(FOMC)のメンバーによる金利見通しについても、年2回の利下げシナリオが維持される格好となった。一方でFRBのパウエル議長は記者会見で、トランプ関税による物価への影響など経済の不確実性について指摘。利下げに慎重姿勢を示したと受け止められたほか、中東情勢への警戒感もあって米長期金利は低下した。しかしながら米当局が大手銀の資本規制の緩和を計画しているとの報道が出たことを背景に、JPモルガン・チェース<JPM>など米大手銀行の株価は堅調に推移。強弱材料の両面を日本のメガバンク株は受ける格好となったようだ。三井住友フィナンシャルグループ<8316>とみずほフィナンシャルグループ<8411>も、一進一退の動きとなっている。

■フルッタフルッタ <2586>  207円  +50 円 (+31.9%) ストップ高   11:30現在

 フルッタフルッタ<2586>が急反発している。同社はきょう、売れるネット広告社グループ<9235>子会社の売れる越境EC社と協業施策を開始すると発表しており、これが材料視されているようだ。これは両社の専門性などを生かし、中国版「TikTok」を主としたライブコマースを共同で推進し、同社のアサイー関連商品の越境ECにおける売り上げ拡大を狙うもの。同社にとって中国市場への本格参入となり、売れるGとの長期的な協業を通じて「定番商品の中国市場定着」「新SKU(在庫管理における最小の管理単位)・カテゴリ展開」「サブスクリプションモデル構築」といった中長期の成長ドライバーを創出するとしている。

■EduLab <4427>  480円  +80 円 (+20.0%) ストップ高買い気配   11:30現在

 EduLab<4427>はカイ気配スタート。18日取引終了後、グループ会社の教育測定研究所がスポーツ庁の実施する「令和7年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の業務を受託したと発表した。入力集計や分析・研究作業、結果提供の作成・配送といった調査に関する各種業務の実施と、有識者委員会の運営を行う。これが材料視されている。

■リバーエレテック <6666>  604円  +99 円 (+19.6%) 一時ストップ高   11:30現在

 リバーエレテック<6666>の上値追い鮮烈、100円高はストップ高となる605円で張り付く場面があった。電子機器の制御に使う水晶振動子を主力とする電子デバイスメーカーで、電子ビーム封止工法などの独自技術で他社と一線を画す。自動車のエレクトロニクス化が加速するなか、重点を置く車載向けの需要獲得が軌道に乗っている。また、低電圧水晶発振器では業界のフロントランナーとして実力を発揮、直近では0.9Vから駆動可能な世界首位級の商品開発に成功し、最先端モバイル機器の低電圧化ニーズを囲い込む方向にある。大容量データ通信に対応した高周波数製品でも高技術力を有し、今後データセンター向けなどの需要開拓が進みそうだ。業績面も28年3月期を最終年度とする中期経営計画では営業利益段階で7億6900万円(26年3月期予想は1億4800万円)を目標に掲げており、収益本格回復に向けた会社側の自信がうかがわれる。

■AI inside <4488>  4,320円  +695 円 (+19.2%) 一時ストップ高   11:30現在

 AI inside<4488>が連日の急騰劇でマーケットの視線を集めている。一時値幅制限いっぱいとなる700円高の4325円まで駆け上がる場面があった。ディープラーニングによるAI認識技術を活用したOCRサービス「DX Suite」をクラウドで提供し、同分野で業界トップシェアを誇る。また、従来人間が行う業務を汎用的に支援するAIエージェント「Heylix」に注力しており、ここ産業界でにわかに脚光を浴び始めたAIエージェント関連の有力株として頭角を現してきた。業績は26年3月期営業利益が前期比31%増の5億500万円を見込んでいるが、続く27年3月期はAIエージェントやエッジコンピューター分野の展開力をドライバーに利益成長が更に加速する可能性が意識されている。

■協立情報通信 <3670>  1,857円  +286 円 (+18.2%) 一時ストップ高   11:30現在

 協立情報通信<3670>が急騰。同社は18日の取引終了後、未定としていた26年3月期の単体業績予想に関し、売上高が前期比11.7%増の50億円、最終利益が同49.7%増の2億5600万円となる見通しを発表した。年間配当は前期と横ばいの55円となる見込み。業況を好感した買いが入ったようだ。同社は前期業績などを踏まえ、26年3月期を最終年度とする中期経営計画の見直しが必要と判断。業績予想の開示が可能になった段階で速やかに公表する方針を示していた。今期はソリューション事業とモバイル事業の連携を一段と強化し、法人関連ビジネスや継続型収益の獲得につなげる。

■デジタリフト <9244>  898円  +132 円 (+17.2%)  11:30現在

 デジタリフト<9244>は急騰。18日取引終了後、AI関連サービスを手掛けるGROWTH VERSE(東京都豊島区)との間で資本・業務提携を行うと発表した。AI技術開発に強みを持つGROWTH VERSEのエンジニアリング・開発力を生かし、マーケティングDX領域での支援領域拡大などを図る。また、更に今後連携する領域を拡充してシナジー創出を狙う。

■岡野バルブ製造 <6492>  6,160円  +1,000 円 (+19.4%) ストップ高買い気配   11:30現在

 岡野バルブ製造<6492>が急動意。発電所向けにバルブ製造を手掛けており、原発向けで高実績を誇る。18日取引終了後、25年9月期業績予想の修正を発表した。今期は決算期変更に伴う変則決算のため前期との比較はできないが、売上高は従来予想の64億200万円から69億2800万円、営業利益は5億2800万円から9億2000万円に大幅増額した。年間配当も従来計画の30円から50円に増額しており、これを好感する買いを引き寄せている。福島第一原子力発電所の廃炉関連作業や柏崎刈羽原子力発電所6号機・7号機、女川原子力発電所3号機の工事が想定よりも大幅に進捗し売上高が期初予想を上回ったほか、損益面でも増収効果に加え、原子力関連で付加価値の高い追加案件が増加したことや、メンテナンス部門における機動的な人員配置による効率化が寄与した。 ●ストップ高銘柄

 岡野バルブ製造 <6492>  6,160円  +1,000 円 (+19.4%) ストップ高買い気配   11:30現在

 など、3銘柄 ●ストップ安銘柄

 マックハウス <7603>  535円  -100 円 (-15.7%) ストップ安売り気配   11:30現在

 以上、1銘柄 株探ニュース

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